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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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 皆さまへ    大沼より

ヨウ素剤について

化学者からより的確な情報を教えていただきましたのでご紹介します。
茨城県薬剤師会の薬事情報です。
 
被曝直前に服用するのがベストで、被爆6時間後では完全に手遅れのようです。ヨウ素剤を手元においておきたいですが、情報が速やかに流れてくるかどうか...。
 
さらに、これを教えていただいた友人から以下のコメントがありました。<イソジンやガーグルうがい液はやめた方がよいと思います>・・・要するに毒性があるのです。

私見ですが、有効量の昆布を食べるのもなかなか大変な気がします。いざというときは、ルゴールが有効なようです。

イソジンの主成分は、ポビドンヨードで、これはPVP/Iとヨウ素分子(I2)の錯塩だと思いますヨウドの殺菌作用はヨウ素分子(I2)ですが、これが溶けにくいためにヨウ素イオン(Iマイナス)溶液に溶かします。

ヨウ素イオン(Iマイナス)とヨウ素分子(I2)が結合し、水溶性となります(I3マイナス)。
I2の還元性が殺菌作用のもとですから、これが人体の細胞にも有害な作用を引き起こします。


PVP
にも有害作用があるようです。大やけどに塗布した結果、血中のヨウ素濃度があがり、
ひどいアシドーシス(血液は本来pH7.4にコントロールされています。が、これが酸性側に移行する症状)が報告されています。また消化管への障害も報告されています。

ルゴール液は ヨウ素ヨウ化カリウム、グリセリンを主成分としており、消化管の内視鏡検査にも使われています。こちらは、明確な副作用は知られていないように思います。
 
 
<茨城県薬剤師会薬事情報>

Q:原子力施設での臨界事故があった場合、どうしてヨウ素剤を服用するのか

A:先月、東海村の原子力施設において臨界事故が発生し問題となったが、臨界事故が発生した場合、ヨウ素、キセノン、クリプトン等、種々の放射性物質が放出されると言われている。

この中で、放射性ヨウ素(131I)は、放出される割合の最も高い放射性物質であり、施設を破壊してしまうほどの事故の場合、気化して大気中に広範囲に拡散しやすい上、呼吸や飲食により体内に吸収されやすいため、内部被曝を起こす物質として特に注目されている。

しかし、今回の事故では施設が破壊されなかったことや、ウランの量が少なかったことなどから、放射性ヨウ素は発生したが大気中に放出されたのは極僅かであった。

10月5日にJCO周辺の雑草から131Iが最大0.037Bq/g検出されたが、これを食べると仮定しても実効線量当量は0.00036mSv(0.036ミリレム)となり、人の年間線量限度1mSvの約3000分の1ほどであった。

本来、ヨウ素は、甲状腺ホルモンの構成成分として生体に必須の微量元素であり、体内には約25mgが存在する。

また、海草に多く含まれ、1日の摂取量は成人で約1.5mgとされている。一方、甲状腺は、ヨウ素を取り込み蓄積するという機能があるため、原子力施設の事故で環境中に放出された131Iが体内に吸収されると、甲状腺で即座に甲状腺ホルモンに合成され、甲状腺組織の中で放射能を放出し続ける。

その結果、放射能による甲状腺障害が起こり、晩発性の障害として甲状腺腫や甲状腺機能低下症を引き起こすとされている。

これらの障害を防ぐためには、被曝する前に放射能をもたないヨウ素を服用し、甲状腺をヨウ素で飽和しておく必要がある。

こうすることにより、131Iにより内部被爆しても甲状腺には取り込まれず予防的効果が期待できる。その際、ヨウ素剤の効果は投与する時期に大きく依存するとされており、表に示すとおり被曝直前に摂取した時に効果が最大で、時間が経過するとその効果は薄くなる。

また、ヨウ素の吸収は、食後で30分後、空腹時で5分後から始まるとされ、一旦甲状腺ホルモンに取り込まれ有機化されると、体内に長期間貯留するため、放射性ヨウ素に被爆する前に、ヨウ素剤を服用することが重要である。

予防投与量としては、11回服用し成人でヨウ化カリウム130mg(ヨウ素として100mg)、1歳以下の乳幼児でヨウ化カリウム65mg(ヨウ素として50mg)とされ、服用期間としては、事故の影響度にもよるが、3~7日程度と考えられる。

なお、ヨウ化カリウムの入手が困難である場合は、市販のルゴール液(ヨウ化カリウムとヨードを2対1の割合で水に溶かしたもの)や、ヨウ素レシチン、または、試薬のヨウ化カリウム等を使うことも可能である。

ヨウ素の副作用としては、甲状腺障害(腺腫、機能失調)、ヨウ素アレルギー(発熱、関節痛、蕁麻疹等)、耳下腺炎等の報告がある。

が、一般には1回130mgのヨウ化カリウムの経口投与では、たいした副作用は発生しないとされている。しかし、食物からの摂取量が通常1日1.5mgであることからすると、被曝線量が5レム以下の場合は使用しないほうが良いとされ、逆に50レム以上の場合は積極的に使用することが望まれている。

現在、茨城県では、下記自治体施設や保健所に、夜間人口の1日分(244,000人×2錠)と、原子力医療センターに6日分のヨウ化カリウム錠を分散配置している。


100mgのKIを投与したときの131I摂取防止率
投与時期
131I摂取防止率
被曝24時間前投与
約70%
被曝12時間前投与
約90%
被曝直前投与
約97%
被曝3時間後
約50%
被曝6時間後
防止できない


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皆さま       河田より
 
只今のニュース。今朝の自衛隊ヘリコプターによるF1-3への注水は殆ど焼石に水でした。

それに続いて警視庁機動隊による陸からの注水が期待されていました。

が、2時間遅れでやっと注水したら、目標まで届かず、放射線量が危険とのことで撤退しました。

F1-3周辺の放射線は15日に観測された400mSv/hをそれほど下回っていないようです。

これに引き続き自衛隊の注水計画がありますが、これも届かないでしょう。

依然として、F1-3,F1-4の燃料貯蔵プールの危機は続きます。

岐阜の兼松さんからのニュースです。F1からの放射能は、じわじわと拡散しています。

微量ではありますが、浜岡原発でも福島由来と思われるヨウ素131などが検出されました。

下記のサイトをご覧下さい。

http://response.jp/article/2011/03/17/153431.html

http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103170155.html

http://doko.in/micro/

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皆さまへ                  河田より  

 
本日午前9:48頃から、燃料プールの空焚きが懸念されている、F1-3に対し、自衛隊のヘリコプター2機は計4回のわたって注水しました。

注水量は一回当たり7.5トン、合計30トン。事前の放射線レベル調査で、上空1000フィート(約300m)で4.13/h上空300フィート(90m)で87.7/hだった。 

この数字を見ると、この付近一帯がかなりの放射能が漂っており、これらが風で各地に運ばれているといえる。TVで見る限り、注入するはずの海水は、多くが建物の周辺や上部に撒き散らされ、燃料プールには入っていないように見える。

果たして効果のほどは? 今後評価して、F1-4にもヘリによる散水を行なう予定。自衛隊員の被曝限度は100mSvで、昨日改定された原発作業員の500mSvとは大きく違う。これも縦割り行政の現れか。

今後、警視庁機動隊による、F1-3に対する陸上からの注水が始まる。建屋にあいた穴からピンポイントで注水の予定。建屋から50mの距離から注水可能。放水は1~2分間。

この放水車は通常は、デモ隊などの過激派に対して使われるもの。F1-5,6も燃料プールの温度が上昇中。現在60~63度Cでなお上昇中。

 
皆さまへ                  河田より
 
F1-1から絶えず放出されている放射能が、次第に環境中に広がっています。今朝の報道によると、
F1-1正門付近:1420~1500μ/h 
福島市(北西61km):13.8~20μ/h 
郡山市(西57km):2.6μSv
白河市(南西80km):3.7μ/h
南相馬市(北24km):3.34μSv/h
いわき市(南46km):1.4μ/h
 
岐阜の兼松さん情報:県衛生研究所による。

神奈川県茅ヶ崎市(南西260km):大気中からヨウソ131:3.6Bq ベクレル/m3 セシウム134: 0.3 Bq/m3 セシウム137: 0.44 Bq/m3 これらの濃度は、チェルノブイリ原発事故時の約2倍。
 
福島市の水道水からも検出:(水源は北西80km)
ヨウソ131: 177Bq/kg
セシウム137 : 58Bq/kg
(水道水の摂取基準値は それぞれ300Bq/kg だが、予想以上に早い汚染。雨や雪などで降下した可能性)
 
政府は、昨日、現場労働者の被曝限度を500mSv に引き上げた。一昨日、100msVを250mSv に引き上げたばかり。これでは作業が困難、ということか。現場作業者の被曝は相当のものと想像される。
 
 
皆さま                     河田より
 
今日もF1-1~4は沈静化せず、危機的状況は続いている。F1-1~F-3は相変わらず海水を注入しているが、F1-3は本日午前8時半ころまた大量の放射能入り蒸気を放出した。

東電によると、燃料貯蔵プールが沸騰した模様。格納容器破損の可能性も。線量は(毎時):午前10:00 :810.3μSv、10:45:6400μSv、午後0時30分:10800μSvに上昇。

午後1:20頃には2430μSvに徐々に低下。 最小限必要な作業員以外は避難した。白煙は15日から出ていた(東電)。

こんな調子で、海水注入中のF1-1もF1-2も時々蒸気を放出しては、炉心を守っている。

一方、15日に使用済み燃料プールから火災を出したF1-4は今日も再び炎を発見。東電によると火災は昨日以来消火していなかった可能性あり。

F1-4は自衛隊がヘリコプターで水を空から注水する。計画を立て、一台が水を運び他の一台が空中放射線量を測定したが、100mSv/時をはるかに超える線量を観測したため、ヘリによる注水は危険と判断し中止した。

燃料プールは依然として危機的状況。炉心にばかり目が向きがちだが、使用済み燃料貯蔵プールも定期点検時に一時的に炉心燃料を保管するため、地震以来プールの冷却が出来ない状態で、次第にプールの水の温度があがっている。

4号機のプールは沸騰している。このまま行けば、燃料棒が露出し、再び水素爆発の可能性。F1-1~F1-4まで、様々な理由で空中に放射能を含む蒸気を常時放出している。

そのため、環境放射能の値は次第に高く、また拡散しつつある。F1から北20Kmの福島県浪江町では255~330μSv/h(4700倍)が観測された。

東電によると、原子力災害対策特別措置法第15条に基づく特定事象(敷地境界で毎時500μSvを超える場合)で報告したケース(15日まで)は、
3月12日pm 4:17
3月13日am 8:56
3月13日pm 2:15
3月14日 am 3:50
3月14日am 4:15
3月14日 am 9:27
3月14日 pm 9:37
3月15日 am 6:51
3月15日 am 8:11
 
 
 

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当ブログは、福島原発に関する情報を中心に取り上げて、ご紹介しております。それは厳しい事態に遭遇している時は、まず事実にそった情報を把握することが大切だと認識しているためです。

より詳しい
情報を知り、より的確な防御策を考え出すこと、かつ、冷静に落ち着いて行動するためには最も必要なことだと考えています。

いたずらに不安をあおるものとは考えられません。情報から取り残されることは、最も恐ろしいことだからです。

ですから、懸命により正しい情報を、より詳しく、より速い情報をみなさんと共有したいと、微力ながら、こうしてご紹介しています。ご理解ください。


皆さんへ     大沼です。

本日これまで入手した情報を皆さんとシェアします。データ入手もHPへのアップもオンラインでなく手作業なので、当面は1日二回更新(休日も)です。

 1)愛知県の空間線量値は以下で見れます。

 
2)静岡市の松谷市議が本日、静岡市と静岡県に対して、避難民受け入れを打診に行くそうです。
 
3)いわき市役所の方からの情報では、ヨーソ剤の配布準備をしているそうです。一方、市内から次第に人がいなくなっている(疎開している)と感じられるそうです。
 
4)ドイツの専門家によるシミュレーション結果が見られます。福島原発爆発以降の風向きの変化による被ばく地域の推移ドイツ誌「シュピーゲル」より

http://www.spiegel.de/images/image-191816-galleryV9-nhjp.gif
 
ここをクリックすると、放射能の雲の3日間の動きが見られます。但し、このシミュレーションの精度は決して高いものではなく、どの県が最も高いかなどの判断には使えないそうです。

ついでに、昨日ご紹介した、ニューヨークタイムスのサイトでは、爆発の映像が動画で見られます。日本のTVでも放映されたかと思いますが、小生はそれを見逃していたので、この動画を見てびっくりしました。
 
5)文部科学省の研究所などがすでに「スピーディ」というシミュレーションをやっているそうですが、モニタリングポストの多くが故障あるいは地震後の停電で動かず、精度の高い解析が出来ないそうです。例えば、以下のサイトにそのことが載っています。

 
6)ヨー素剤について興味深い考察が長崎大学の方から出ていますので以下に貼り付けます。
ヨー素剤は、通常はヨウ化カリウムKIですが、そのかわりにうがい薬が使えるか、あるいは、ヨー素含有量の高い海苔やヒジキ、コンブなどの海草を食べても同じ効果が得られるかどうか、このことについての考察です。

小生はこの問題についての知識がありませんが、この方の考察は、あたっているかどうかは別にして、とても論理的です。まだまだ未解明の部分もあります。

TVに出てきた御用学者は、うがい薬は駄目だと言下に否定していましたが、その根拠が確かなものなのかどうかも不明です。確かに、ヨー素イオン(I-)とヨー素分子(I2)とでは化学的な挙動は異なり、甲状腺に同じように向かうことはなさそうですが…。


なお、私はブログでは書いていませんが、受講生や友人たちボランティアグループなどに、電話やメールなどで、「小さなお子さんや若者が家族にいたら、海草類などを食べさせたほうがよい」とアドバイスしていました。

一応、私なりにネットなどで調べてからのアドバイスでしたが、もっと慎重に調べてみる必要があると感じて、昨夜からネットで探しまわっています。

現時点では、「調べるほどに奇々怪々」なことだと判明しました。現在も引き続き情報を集めています。なにか、わかったら取り上げてご紹介したいと思っています。

 

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山口県の二井関成知事は14日、福島第一原発1号機等で発生した事故との関係で、上関原子力発電所建設計画について要請し、中国電力はそれを受けて工事の一時中断を決定しました。

暗いニュースが多いなか、ちょっとホッとしますね。寒い中、浜辺でお年寄りたち(地元民は高齢者が多い)が仕事もできずに、つまり収入も得られず、工事強行を止めようと必死で頑張っていた様子は、2/23の当ブログに貼り付けている中継から見ておられた方も多いと思います。

さて、山口県知事の記者会見での質疑応答の様子はかなり面白く、みなさんにも読んで頂きたくて、アドレスを載せています。
http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a11000/interview/new.html

中国電力のほうも、それに関して文章を公表しています。タイトルは「福島第一原子力発電所等での事象を踏まえた対応について」です。

http://www.energia.co.jp/info/oshirase_20110315_2.html

上関町にいる住民の方が開設しているブログには、上記の中国電力が公表した文に対して、次のようにコメントしています。

中国電力は、知事や町長に言われなければ工事を中断するという判断すらできなかったのでしょうか。本当に理解に苦しみます。

この文章の中で福島第一原発の事故を「事象」と表現していますが、これはレベル0からレベル7までの原発事故の評価段階のうち、レベル4以下の事故に対する呼び方です。

なお、レベル5以上から「事故」と呼ぶようです。海外では
今回の事故をレベル6と評価する声もある中で、国や電力会社は事故の程度を低く低く見積もろうとしています。その姿勢は中国電力も同様のようです。

また、この文章の表現ですと、「住民への説明さえ済めば工事を再開する」と読めます。
「地元住民の理解」はなくても「地元住民への説明」が済めばいい、これまでの29年間にわたる中国電力の姿勢となんら変わりはありません。

このような傲慢な態度の企業をどうやって信頼すればいいのでしょうか。どう考えれば原発のような極めて危険なものの建設や運転を彼らに任せてもよいと思えるでしょうか」

こちらにある文を転載させてもらいましたhttp://blog.shimabito.net/
 

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 毎日の緊迫した状況の中で緊張が続いています。みなさんの体調は大丈夫でしょうか。こちら疲れが出てきたようです。こういう時に風邪などに罹りやすくなると思うので、お気をつけくださいね。

今回は、河田さんと新たに大沼さんという友人からのレポートをご紹介したいと思います。ちなみに、河田さんは
「遺伝子組み換え情報室」を主宰しています。「反原発きのこの会」で30年くらい前から原発の危険性を訴えています。

大沼さんは、
ため池の自然研究会幹事、NPO法人みたけ・500万人の木曽川水トラストの監事をしており、「ため池と水田の生き物図鑑・動物編」(共著)、「入鹿池の水の華-発生原因と水質管理方法に関する考察-」を著しています。以前は愛知県環境調査センターで研究職をしています。

レポーターのプロフィールを知りたい、というメールが届きましたのでお知らせします。



皆さま                   河田昌東

今日(16日)、定期点検中で稼動していなかったにも関わらず、使用済み燃料貯蔵プールで火災が発生し、過去最大規模の放射能を観測した。

F1-4は、その後一旦鎮火したと発表されました。しかし、15日午前5:45再び作業員が火炎を目撃。昨日の爆発であいた直径8mの穴から炎が見えた。現場は放射能が高く近づけない状態でプールの冷却は困難。

東電は、昨日、ヘリコプターで空から水を注入する計画などを立てたが、水の量が少なすぎるなどの理由でまだ実施していない。炎確認後30分(6:15)には炎は消えた。

風は北西。南40kmのいわき市では、3.82μ/h(通常の55倍)。南60kmの福島市:23.88μ/h(340倍)。依然として放射能は流出を続けている。

昨日までに爆発したF1-1は炉心の燃料棒の70%が損傷している模様。F1-2は33%が損傷。F1-3は計測器が壊れて、計測不能状態。

定期点検中で安全に停止しているF1-5,6も炉内圧力が上昇し、蒸気を逃がしたので、水位は40cm低下したが、炉心はまだ水中。

昨日、現場労働者の被曝限度を従来の
100mSvから250mSvに上げた。事故処理作業員の被曝はかなり深刻なはず。

 

皆さま                    大沼淳一

最悪のシナリオである核爆発の可能性を継続しつつ、福島原発では次々と新しい現象が続いています。1-4号基(冷温停止中だったのに…)の爆発は、使用済み核燃料プールの温度上昇に伴う水素爆発だったようです。
冷温停止状態にある1-5と1-6号基の温度上昇も報道されています。要するに、一度核反応が行われた燃料棒の中には、多量の核分裂生成物(要するに死の灰)が生成し、発熱し続けているのです。

停止中でも、あるいは、使用済み核燃料として炉内から出された燃料棒でも、常に冷却し続けないといけないのです。皮肉なことに、電気をつくる原発ですが、常に電気が必要で、停電するとアウトになってしまう装置なのです。
 
今日は風向きが首都圏へ向かっていたために、各地で空間線量の増大、あるいは、I-131やCs-137が検出されたようです。30年ほど前に書かれた児童書「見えない雲」を思い出させる展開です。

その雲を逃れて、船橋に住む娘とその子供(2歳と4歳)が我が家に疎開して来ました。首都圏ではスーパーやコンビニから食料品が姿を消しつつあるそうです。西へ向かう新幹線の中は、そういう親子連れが沢山いたそうです。

この期に及んでも、御用学者たちは、「健康に影響がない」などの言辞を弄し続けています。毎時マイクロシーベルトくらいの放射線では、急性白血病などの急性障害は起きませんが、晩発性障害(あるいは慢性毒性)の確率は増大します。

放射能の毒が閾値(イキチ )のない毒であるだけに、少しでも浴びればそれだけ癌などの病気に将来なる確率が増すのです。その確率は、首都圏2千万人に掛け算されて、やがて誰かが癌になるのです。(発症者の数=確率x人口)
 
数少ないモニタリングポストなどの測定値をとりあげて、この程度なら大したことはないなどのコメントがなされています。

これも変です。放射能の雲は均質ではありません。濃いところもあれば薄いところもある。しかも、時系列的に変化します。

それをザル状態の貧弱なモニタリングシステムでとらえることは出来ません。原発敷地境界付近のモニタリングポストはほとんどが故障し、わずかに1台だけが生き残り、あとで投入された移動測定者2台を加えて、たった3地点でしかモニターされていないという報道がありました。

たまたま観測されたデータに対して、最低でも2ケタていどの幅を持たせて考えるべきでしょう。つまり、毎時10ミリシーベルトという観測値が出た時、現実には100ミリ~1ミリ (もしかすると、1000~0.1)が存在したと考えるべきなのです。

ところで、文部科学省がHPに都道府県における環境放射能の測定結果とモニタリングカーによる空間線量率の測定結果をアップしました。

以下のURLから見られます。関東地方に、福島からの放射能が飛んできつつあることが分かります。
http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/index.htm 

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原子力資料情報室の会見が見られるサイトです。Ustream中継です。以下です。クリックすればそこに飛べます。

http://www.ustream.tv/channel/cnic-news

なお、こちらの忍者プログでは、中継動画を貼り付けることができませんが、以下の「犬の心理学・性格診断室」では、貼り付けることができました。

こちらをクリックしても見られます。
http://dogstype.exblog.jp/16056744/

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田中優さんの文章を友人が知らせてくれました。

この時期に必読だと思います。田中優さんには、『どうして郵貯がいけないの』、『地球温暖化/人類滅亡のシナリオは回避できるか』などの著書があります。

2011年3月15日、今日から空気は危険になる? 田中 優 

とにかく落ち着いてから動きましょう。何かする前に、大きく深呼吸してから。そして睡眠や食事をサボると判断が鈍りますから、必要なことは欠かさないように。

東京に来るかもしれない放射能 
いよいよこの日が来てしまったと思う。原発に反対して23年、いつかはこうなると思っていた事態に直面する。でもまだこれが最悪ではない。もし核爆発を起こせばもっと悪い事態になる。

子どもを授かったばかりの女の子から相談があった。たぶんいい歳なんだと思うけど、小学生のころから知っていたから今もぼくからは子どもに思える。どうしたらいいのか、と。
ぼくは昨夜メールした。「今まで風は海に吹いていた。でもいよいよ北風に変わった。しかも放射能の排出濃度が高まってきた。悪いことに今日から雨になる。対策しないといけない」と。

「可能なら旅行のつもりで落ち着くまで、どっか西に(日本は偏西風地帯なのでおおむねの流れは西風だ)出かけるといいんだけどね。無理だったら雨には当たらず、可能な限り厚いマスクしてから外出してね」と。

でもあわてなくていい。東京までの距離は約220キロメートル。風速3メートル程度であったなら、届くまでに18時間かかるのだから。

放射性ヨウ素131を避ける
核爆発は起こしていない現時点では、福島原発周辺の風も弱かったので気体以外はほとんど飛んでこないだろう。中でも気にしなければならないのはヨウ素131だ。

これは甲状腺に貯められてガンなどを引き起こす。吸い込むだけで吸収する。もともと大事な元素で自然界には「放射性」のヨウ素なんかなかったから、生物は無警戒に体内に集めてしまうのだ。

特に子ども、胎児に影響するので採らせたくない。そのためには先に甲状腺を放射性でないフツウのヨウ素で満たしておきたい。そうすれば排泄される確率が高くなるからだ。
本当は「安定ヨウ素剤」がいい。

人々が入手できずにいるのに『専門家』なる人たちはこう言う。「医師が処方するものです」  「原子
力災害などの緊急時に、指定された避難所などで服用指示があった場合のみ服用してください」と。

東京に流れてくる可能性があるのに、それだけの備蓄があるのかと聞きたい。『専門家』なるものは、見殺しにする専門家なんだろうか。

でも、他のもので代替しようとすると副作用もある。40を超える年齢には効果がないとも。だから『医食同源』で考えるしかない。

病院で甲状腺の検査をするときには、その前一週間は海藻類を食べないように指導するそうだ。

つまり、その分が影響する。ならば、それで防ぐしかないだろう。食べすぎれば問題だが、
ところが、この「ヨウ素を採るべき」という話を「ネットでのデマ」としているのだ。

http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/touch/20110312/p1


いつまで気にしなければならない? 
しかしヨウ素131が分解して放射線を出して安定し、半分に減るまでの期間は8日だ(これを半減期という)。

8日ごとに半分に減っていくから、もし一日で放射能が届かなくなるなら80日間経てば千分の一以下に減る。

つまり80日間だけ、放射能の入っていないヨウ素の入った自然のものを、食べ過ぎない程度に、子どもたちには多めに食べさせるようにしよう。

その間に周囲は千分の
一以下の放射性ヨウ素に下がっているはずだからだ。
しかし核爆発が起きたら、しかも風向きがこちらに向くなら、たくさんの長寿命の放射性物質に囲まれることになってしまう。

今回排出されたひとつは放射性セシウムだった。これは半減期が30年を超える。子宮や筋肉に集まる。放射性ストロンチウムでは骨に集まる。そこでガンなどを引き起こすのだ。

しかし、千分の一以下に減るには300年以上かかってしまうのだ。半減期は厄介な問題だ。

福島第一発電所の三号機のプルサーマル燃料として使われているプルトニウムでは、半減期が2万4千年もある。だから「放射能と生命は共存できない」と主張してきたのだ。

今朝のニュースの第一、二号炉の爆発はまだ核爆発ではない。これまで破られていなかった格納容器内での爆発だから、放射能を多く含んだ煙を排出しているものの、それは核爆発ではない。

「絶対安全」と言い切ってきた推進派、電力会社に責任を取ってもらおう。

みんなで被害も分かち合う
「だから東北産の食品は食べない」というのは正しくない。降り注いだだけなら水で洗い流すことができるからだ。しかし、約一カ月経つと食品の中に栄養素として入り込み始める。

だから、当面は変わりなく洗って食べていればいい。その後は濃縮される率が問題になる。植物は濃縮度が低く、食物連鎖の上位(例えば肉や卵)にいけばいくほど高くなりやすい。
 
しかしそれ以前に、東北の人たちにだけこの被害を押しつけるのはおかしくないか。ぼく自身を含めて現実に止められなかったのだ。

だから、もし被害を受けるなら(原発をこれまで推進してきた人は相応の責任取るべきだが)、人々全員で等しく引き受けるべき被害ではないか。

ましてや海外の貧しい国に送ってはいけない。過去に貧しい国に輸出されてしまった例もたくさんあるのだ。

しかし子どもたちだけは守らなければいけない。親が汚染したものを食べて、子どもたちにだけはなるべく安全なものを届けるべきだ。

生きなおすために
原発内部の燃料が冷えるには約三カ月かかると言われている。そうならあと三ヶ月間は心配しなければならない。それまでは爆発やメルトダウンの危険性があるのだから。そして空に飛散した放射性物質は、雨とともに降り注ぐ。

だから風向きと雨次第で放射能が土地に濃く残ったり、ほとんど残らなかったりする。しかしその被害を受けているのは私たちだけではない。ボスニア、イラク、アフガニスタンに、たくさんの放射性物質「劣化ウラン弾」を浴びせてきた。

原子力の開発のために放射能汚染された大地は、世界中に数え切れないほどだ。私たちはこれほど地球を生きられない場所に変えてきたのだ。

明日から変わろう。汚染するのではなく生かせるように、壊すためではなく新たなものを作るために生きよう。この悲劇が、あの時点から変わったと言える変換の時にできるように。

今日からは徹底してほしい。外から帰ったら、家に入る前にマスクをしたまま埃を落とそう。もし風で届くなら、昨日までとは違う世界に生きなければならないのだ。

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3月14日15:00〜16:00に、アースデイ東京から、東北地方太平洋沖地震に対しての状況説明と対策、また今後の震災に対して行う活動について発表されています。

以下のアドレスをクリックすれば飛べます。下線が入っていませんが行けます。約1時間はかかりますが、重要な情報が得られます。

なお、http://dogstype.exblog.jp/i0←「犬の心理学・性格診断室」には、動画を貼り付けているので、みることができます。

http://www.earthday-tokyo.org/2011/news/2011/03/3141400ustream.html


アースデイ東京からの大震災についての緊急記者発表です。
日 時:3/14(月) 15:00~16:00
主 催:アースデイ東京2011実行委員会
進 行:シキタ純(アースデイ東京 理事)
発言者:C.W.ニコル(アースデイ東京2011実行委員長)
     田中 優(未来バンク事業組合)    
     濱中聡史(アースデイ東京2011事務局長)
     河内聰雄(アースデイ東京 理事)
     風見正三(アースデイ仙台 顧問)
通 訳:Joel Challender(ピースボート)

内容:1.アースデイ東京からの声明発表
    2.アースデイ関係者からのメッセージ
    3.アースデイ東京としての支援活動の説明
     *現地支援グループとの電話中継
   4.福島原発で起こっている原発震災に関する解説
   5.全国のアースデイとの共同声明の発表
今後、アースデイ東京では、アースデイ東京大震災支援アクション本部を設置し、東北地方太平洋沖地震に対しての活動を継続的に行っていきます。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

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 引き続き、河田レポートを掲載します。

今朝8時。皆さまへ          河田昌東

F1-2の危機的状況が続いています。本日未明(15日午前1時)、ポンプによる炉心への注水が可能になったと発表がありました。

が、その後、午前3時になっても圧力容器の水位があがらず、炉心は露出したままであることが判明。しかし、圧力容器内の圧力上昇はない、と発表される。(弁を開放し、圧力を逃していないだろうか)

今朝、6:45枝野長官の記者会見では、圧力容器の外側の格納容器下部にある「圧力抑制プールに何らかの損傷」という気になる表現がありました。

炉心を冷やす水が入っている圧力抑制プールに損傷がある、ということは、プール内の水が失われて、炉心に水が供給できない状態の可能性があります。

事故で自動停止してから四日目ですから、炉心温度も大分下がっており、このまま炉心溶融は無いかもしれませんが、大幅な炉心の損傷は起こっているはずです。

水素も大量に発生しているはずですが、昨日お知らせしたように、格納建屋に穴をあけて蒸気を逃しているので、爆発が起こらないのです。炉心を守るために、放射能を外に逃す、という異常事態が続いています。
 
福島原発の南側にも放射能がやってきています。岐阜の兼松さんからのお知らせです。

福島原発から約100km南方の地域、日立市から東海村、那珂市、水戸市に至る広範囲の地域が2000~4000ナノシーベルト(nSv=0.001μSV)、即ち通常値の30~60倍になっています。風向きが南に向かったからでしょう。

これは、昨日の女川原発周辺の汚染ともあわせると福島原発から半径約100kmの範囲で、通常の数十倍~数万倍の放射能が撒き散らされていることを示します。

テレビでは、しきりに健康に影響がある値ではない、と云っていますが、この範囲の膨大な数の住民がこうした汚染空気を吸っていることを考えれば、長期的には大きな影響があるはずです。

因みに、私たちがチェルノブイリ原発事故で汚染した、ナロジチ地区でナタネ・プロジェクトを行なっている畑でも、空間線量率は現在せいぜい1~2μSVです。
 
今朝の9時。 皆さまへ 
F1-2で事態はさらに進行しました。8時20分頃、爆発音がして格納容器内の「圧力抑制室(圧力容器の逃し弁)」が破壊しました。

これは、格納容器内につながる部屋で、室内圧力を調整するものですが、これが壊れると、圧力容器から漏れる放射能は殆ど外部に漏れることになります。

この爆発音のあと、F1-1正門付近ではでは1941μSv(通常の約3万倍)に上昇。従業員は注水を続けるスタッフを除いて、全員退避を始めています。これまでで、最悪のシナリオです。

たった今のニュース。F1-1正門付近で8217μSv/hを検出(通常の11.7万倍)。なお、
注水の結果、炉心は約2.7mまで冠水。福島第二原発は、注水が成功して、F2-1~4までが、完全に冷態停止になった。
F2はこれで、終わりです。F1-2が今後どうなるか注視して下さい。
 
午前11時。皆さまへ 
新たな事態発生です。地震発生時には定期点検中で問題がなかった、F1-4号炉で今朝六時頃から火災が発生中です。只今、菅首相と枝野官房長官が公表。

火災発生場所は使用済み核燃料貯蔵所です。これは、格納建屋内にありますが、燃料貯蔵プールの冷却機能が地震で壊れたため、高温の使用済み燃料と水が反応して水素が発生し、発火したものです。

その結果、F1-1,F1-3で爆発した建屋がF1-4では、今度は火災で崩落し屋根がつぶれたたものです。火災は今も続いています。放射性物質の飛散もある、と云っています。

政府はこれまで20Km圏内住民は、避難命令を出していましたが、これにより、20~30km住民にも「屋内退避」を発令しました。同様の危険は、F1-1,F1-2,F1-3にも生じ得ますので大変です。

先ほど、福島から110kmはなれた東海村の東大研究施設で、空間線量が5μSv検出し、政府に報告がありました。通常は0.05μSvとのこと。100倍です。風向きによっては、首都圏にも汚染空気は来るかもしれません。
 
午前11時40分。皆さまへ 
大変です。只今の政府の発表。F1-2とF1-3の間で、30mSv(30000μSv:通常の43万倍)と400mSvが観測されました。通常の約600万倍です。

これは直接人体被害をもたらす線量です。ニュースに注目をしてください。「30km以内は屋内待機、外出中は速やかに帰宅し、衣服は脱ぐこと、窓は閉めて、換気扇などは
回さないこと、洗濯物は外に秘さないように」と発表。

メルトダウンが無くても、これまでになるとは誰も想定していませんでした。改めて、原発の恐ろしさを感じます。
 
午前11時55分 皆さまへ 
現在F1付近で観測されている100mSv~400mSvは、チェルノブイリの事故処理作業者達が被曝したレベルに近いものです。

現在、注水や火災対策で現場に居る原発作業員達が危険です。数時間被曝したら、倒れる人が出るかもしれません。
 
お昼12時。皆さまへ 
F1周辺の現在の線量は1992年の東海村臨界事故をはるかに上回っています。放射線の種類は東海村臨界事故では中性子が主ですが、今回はガンマ線とベータ線が中心です。但し、一部で中性子線が微量に検出された、という情報もあります。
 
午後1時。皆さまへ 
汚染はそろそろ首都圏にも及び始めたようです。13:30のニュースによれば、世田谷区で今朝0:00~7:00の間に、セシウム137とヨウ素131が検出され、新宿区でも0.89μSv/hの空間線量率が観測されたようです。

また、日本農業新聞記者さんによれば、東京都内でCsー134,Csー137,ヨウ素ー131、132などが、数ベクレル/m3のレベルで検出されたようです。このレベルですぐに避難の必要はありませんが、今後の推移を見守って下さい。
 
午後3時。皆さまへ 
使用済み燃料プールの水素火災で放射能を飛散していたF1-4は、火災が鎮火しました。放射線レベルは不明。

今回の事件を受けて、強引に工事が進められていた中国電力、上関原発工事は一時中断、と中国電力が発表しました。 

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