そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰?
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明日香の旅で体験した二度目のワクワクは、古代史の謎の一つと知られている「持統天皇の吉野行」についてです。持統天皇が「皇妃」の時に、夫である天武天皇と2回吉野に行幸していますが、夫を亡くしてから31回も吉野に行幸しています。その目的が分かっていないので、いろいろな説があります。
持統天皇の吉野行き31回
https://nihonsinwa.com/page/2478.html
持統天皇の吉野行き31回
https://nihonsinwa.com/page/2478.html
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明日香の旅で、ちょっとしたワクワク感が3回ほどありました。一つは、水落遺跡にある水時計のことです。「日本書紀」に書かれているのですが、660年(斉明天皇6年)に、「中大兄皇子(天智天皇)が日本で初めて水時計を作り、人々に時刻を知らせた」とあります。その水落遺跡を発掘したのは1981年で、さほど昔ではありません。
斉明天皇(=皇極天皇)と天武天皇という親子関係である二人のエニアタイプについて、このブログで公表していますが、当時の舞台である明日香に出掛けました。ゴールデンウイークが終った翌週からで、小雨でもあり観光客はまばらですから、ゆったりと鑑賞でき、かつ優雅な!?というような散策ができました。
古代史では最も人気の高い天皇ですから、歴史本に取り上げられているのも最も多かったように思います。お二人が登場する本を30冊以上は読みましたが、もしかしたら30冊どころではなく、300冊かそれ以上有るのではないかと…。でも、私が読んだ本からは、書かれている内容が同じであることが多く、異説も数多いが疑問に感じるものがたくさんありました。
古代史では最も人気の高い天皇ですから、歴史本に取り上げられているのも最も多かったように思います。お二人が登場する本を30冊以上は読みましたが、もしかしたら30冊どころではなく、300冊かそれ以上有るのではないかと…。でも、私が読んだ本からは、書かれている内容が同じであることが多く、異説も数多いが疑問に感じるものがたくさんありました。
倭国・百済・新羅の関係から見た日本と朝鮮半島の愛憎関係
現代まで続く「東夷の小帝国」観念の起源に迫る
岩上安身による
国際日本文化研究センター教授・倉本一宏氏インタビュー!2018.3.19
倉本一宏さんの著書『戦争の日本古代史 : 好太王碑、白村江から刀伊の入寇まで』
講談社現代新書 2017年5月
宝姫王は655年1月、62歳の時に再び皇位に就き、その前年に飛鳥板蓋宮が焼失していたので、直ちに宮殿建造に着手しています。その年は後飛鳥岡本宮、吉野宮、両槻宮の建造などで慌ただしい日々が続いたと考えられます。
そして、岡本宮がまたも火事に遭っていますが、放火だと見られていました。それは民の不満の現われだとありますが、事実かもと私は思うのです。「狂心の渠」などと言われた巨大な渠工事あり、3万人を動員とか、7万人がかりで石の丘を造ったなど、当時の民を苦しめていたからです。
そして、岡本宮がまたも火事に遭っていますが、放火だと見られていました。それは民の不満の現われだとありますが、事実かもと私は思うのです。「狂心の渠」などと言われた巨大な渠工事あり、3万人を動員とか、7万人がかりで石の丘を造ったなど、当時の民を苦しめていたからです。
『日本書紀』には、宝姫王が再び即位した斉明元年(655年)に起きた奇妙な出来事を載せています。
「空中に竜に乗れる者あり。貌(かたち)は唐人に似て、青油笠を着て、葛城嶺(かつらぎのたけ)より、馳(はし)りて胆駒山(いこまやま)に隠る。午時(うまのとき)に至るに及び、住吉の松の上より西を向いて馳り去る。時の人云ふ。蘇我豊浦大臣(とゆらのおおおみ)の霊なり」と。
また、斉明天皇の葬儀が行われた夕方頃に、「朝倉山の上に鬼有りて、大笠を着て、喪の儀を臨き視る。衆、皆嗟怪ぶ(あやしむ)」とあります。
鬼らしきものを見て、それを蘇我入鹿(通称は豊浦大臣)の霊だ、と、庶民たちが見ていたようです。それは「天皇が入鹿を貶めて殺したので霊が彷徨っているのだ」と考えたからでしょう。つまり、クーデター(乙巳の変)の首謀者は息子の中大兄皇子ではなく、母親のほうに違いないと思っていた…。
天皇が亡くなったら、普通、皇太子が継ぐべきところです。まさか皇太子の母親で、かつ前天皇(皇極天皇)だった女性が復位するとは…。当時、誰もが仰天したのではないかと思うのです。二度も即位(655年)したことになり、これを「重祚(ちょうそ)」といいますが、史上初めてのことです。
これほどのことなのに、「日本書紀」では全く取り上げていません。謎です。怪しいところです。皇太子である中大兄皇子は30歳で、即位するに相応しい年齢です。宝姫王(斉明天皇)は62歳ですから、年齢的に見てもちょっと体力的に衰えてくる頃です。ですが、彼女がタイプ8だとなれば、権力欲の強さは他のタイプとは比較にならぬほどですから、老齢であっても、息子を差し置いても即位するはずです。
これほどのことなのに、「日本書紀」では全く取り上げていません。謎です。怪しいところです。皇太子である中大兄皇子は30歳で、即位するに相応しい年齢です。宝姫王(斉明天皇)は62歳ですから、年齢的に見てもちょっと体力的に衰えてくる頃です。ですが、彼女がタイプ8だとなれば、権力欲の強さは他のタイプとは比較にならぬほどですから、老齢であっても、息子を差し置いても即位するはずです。
さて、宝姫王は弟の孝徳天皇に譲位し、かつ息子の中大兄皇子を孝徳の後継者に命じました。ですが、政務の多くは孝徳と皇子に任せましたが、重要だと認められるものは宝姫王が決めていたと考えられます。
ところが、宝姫王は「入鹿が目の前で殺されたのを見て、ショックを受けて天皇の地位を投げ出した」と述べている著書(橋本治著『日本の女帝の物語』に掲載)があります。
しかし、彼女がタイプ8であれば、彼女が計画して主導したのですからショックになるはずもなく、そうでなかったとしても、そのことで天皇の地位を投げ出すなどは考えられない人間です。
ところが、宝姫王は「入鹿が目の前で殺されたのを見て、ショックを受けて天皇の地位を投げ出した」と述べている著書(橋本治著『日本の女帝の物語』に掲載)があります。
しかし、彼女がタイプ8であれば、彼女が計画して主導したのですからショックになるはずもなく、そうでなかったとしても、そのことで天皇の地位を投げ出すなどは考えられない人間です。
私が驚いたのは、宝姫王(皇極・斉明)をタイプ8だとしてみたら、不可解なことや謎だと思われていたことが、どうやらスラスラと解明できると気づいた時です。当時の舞台と出来事などを調べて、人間関係や年齢なども把握していくと、宝姫王の行動の仕方が難なく書きまとめられるのです。うまく説明できるのですから、タイプ8と判定したことで間違いではなかった、と、思うのです。
宝姫王(皇極天皇35代)が即位したのは、642年49歳の時です。彼女にとっては、子どもの頃からの夢が叶ったのですから、興奮と緊張で眠れない日が続きました。蘇我蝦夷に新宮殿の建設を命じ、夫が建て始めていた百済大寺の完成を命じ、その他船舶の建造なども進めさせるなど、多忙な日々が続きます。
が、不穏な気配は即位前から続いていました。皇極は推古天皇(33代)と違い、「天皇になれる身分ではない。即位させるなどもっての外だ」という非難が日に日に盛り上がる様相です。デモする人たちがたくさん居たかも…??
聖徳太子を慕う人々の中では、太子の第一皇子である「山背大兄王(やませのおおえのおう)こそが天皇になるべきだ」と気勢を上げる輩も少なくありません。そんな世相を反映してか揉め事や豪族同士の争いが続き、なにやら嵐が巻き起こりそうな雰囲気に…。
が、不穏な気配は即位前から続いていました。皇極は推古天皇(33代)と違い、「天皇になれる身分ではない。即位させるなどもっての外だ」という非難が日に日に盛り上がる様相です。デモする人たちがたくさん居たかも…??
聖徳太子を慕う人々の中では、太子の第一皇子である「山背大兄王(やませのおおえのおう)こそが天皇になるべきだ」と気勢を上げる輩も少なくありません。そんな世相を反映してか揉め事や豪族同士の争いが続き、なにやら嵐が巻き起こりそうな雰囲気に…。
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