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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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渡辺えり子さんは女優として知られていますが、演出家、劇作家としても大活躍しています。映画「Shall We ダンス?」での演技は印象的でした。その映画に出演するために太らねばならなかったようで、俳優さんは大変ですね。

ところで、渡辺えり子さんのエッセイ(青字)には、
タイプ2の女性の男性に対する典型的な考え方の一つが出ています。「名作コミックを読む」(小学館)です。マンガ愛好家たちのエッセイが載っています。

私は『吉祥天女』の由似子のように、長い間、男性恐怖症だった。男性そのものに対する憧れは強いのに、男性の性的な部分には強い嫌悪感を覚えるという複雑なもので、そのきっかけとなったのは、中学生の頃、下校途中の墓場で変質者のマスターベーションを目撃するという災難に出会ったことが大きい。…中略…

中年の男が気味の悪い声をあげながら、ニヤリとこちらを向いた時、筆舌に尽くしがたい嫌悪と恐怖を覚え、一目散に駆け出したのだった。

男性社会の精神部分には憧れているのに、男性の性には恐怖と嫌悪を覚える。このアンバランスな感覚を補ってくれるのが、少女マンガの登場人部の言葉と姿態であった。

ところで、渡辺えり子さんのエニアタイプをタイプ2w1と判定しています。1のウイングは重いと考えられます。1のウイングが重い女性ほど、男性への恐怖心が強くなります。タイプ1の女性が最も男性を怖がりやすい気質だからです。

上記のような体験を中学生の頃にすると、ちょっと強烈でショックを受けるでしょう。それゆえ、当然に男性恐怖症になるだろう、と、誰もが思うのではないでしょうか。

しかし、これよりももっと過酷な体験をしているタイプ7の女性を知っていますが、男性恐怖症にはなっていません。該当する一人の男性だけを憎んでいるだけなのです。男性全体を怖がっているのではありません。

また、2・6・1という3つのタイプの女性は、「男性を強く意識するタイプ」で、ちょっとした悪戯をされただけでも、男性全体に対して嫌悪や恐怖心が生まれやすい気質です。

たとえば、父親に一度だけ頬を叩かれ、それ以降、男性が怖くなったという1w2と2w1の女性を知っています。結婚もなかなか決められないのを、父親のせいにしていました。

その2w1女性の母親が後から語ってくれたことなのですが、「父親はちょっとコッンとしただけです。私のほうがよっぽどきつく叩いているのに、私がしたことはあまり気にならないらしい…」

2・6・1という3つのタイプの女性は、母親から過激な暴力を受けても、女性恐怖症にはかからないのです。嫌悪するとしても、その人ひとりだけです。

しかしながら、8・3・7という3つのタイプの女性たちは、女性恐怖症にかかりやすくなります。「女性を強く意識タイプ(837)」だからです。

ちなみに、2・6・1の女性たちの中には、男性から何もされなくとも、傷つけられた体験がなくとも、男性を怖がっている人がいます。

このようなことは、前回(タイプ7w6の花沢健吾さんのように)、ご紹介しているものと同じ類のことです。837の男性の中には、女性から何もされなくとも恨んでいる人がいるのですから。これらは、単に性別が違うだけで、意味することは同じだと理解できるでしょう。


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マンガ「ボーイズ・オン・ザ・ラン」と「ルサンチマン」は、結構、面白く読めたマンガでした。作者の花沢健吾さんのエニアタイプは、タイプ7w6の可能性が高いと思います。

女性への関心の高さがかなりなものと感じられたのでした。それで、インタビュー記事はないかと探すと、「2007度版・このマンガが凄い」にありました。転載してみますね。

インタビュアー(A)…普通に活発な子どもですか。
花沢健吾さん (花)…若干 暗めですけどね。思春期に入ったら、急激に女の子としゃべれなくなってしまったんです。
A…高校は共学ですか?
花…共学です。でも、恋愛みたいなのはないんですね。好きな女の子はいましたけど、じっとり見ているだけ。とにかく、女の子に慣れていないので、会話ができない。 
A…「ボーイズ」でも、「ルサンチマン」でも、男好きですけど同性からは嫌われるタイプのヒロインがこっぴどい目にあいますね。
花…ええ、とりあえず女をやっつけたいっていうのがありまして。せっかくマンガで外部へ向けて発言できるチャンスなので、そこで恨みをはらしたいなと。
A…恨みって、何かされたわけじゃないですよね?
花…ないんですよ! なにもされなかったことが憎いんです!
A…次作の構想は練っていますか?
花…やっぱり骨格にあるのは女性に対しての愛憎なんで、いちど徹底的に描いてみたいなっていうのがあります。

「何もされていないのに憎い」っていうのは、なかなかに興味深い心理ですね。根源的なところから来ているものと考えられます。「女性を強く意識するタイプ(8・3・7)」だと絞れるものです。

そうではなく、女性に酷いことを言われて傷ついた、あれがトラウマになって女に恨みを持つようになった、などと述べる人たちのほうが一般的です。大抵の人たちは、そうなった理由づけをしたり、根拠を探すからです。

正当な理由があるように見えても、根拠を指し示しても、なにもなくても、どちらであっても同じに扱います。つまり、「女性を強く意識するタイプ(8・3・7)」と絞ります。ただ、この場合は、判定の根拠が薄いとか、絞れないはずだ、と言われてしまうでしょうね。

でも、よくよく考えてもらえればわかると思いますが、何も無くても恨みを持ちやすいのですから。それならば、ちょっとしたことでも大きく傷ついてしまう、ということです。

女性に過剰反応をするのが、この3つのタイプです。本当は理由など要らないのです。そのようになった根拠も要らないのです。気質なのですから、生まれついての傾向なのですから…。


アレルギーになりやすい体質に生まれると、ちょっとしたきっかけで発現しやすい、というものと同じです。

そして、上記にもあるように、この3つのタイプは、女性たちと関わりたいのです。基本的に女好きなんです。それなのに、その女たちから相手にもされないとしたら、期待は裏切られ失望が大きくなり、ついには憎らしい、とまで発展してしまう、そんな傾向をうちに秘めているのです。

なお、女好きならば軟派するだろうと思っている方が多いのかもしれませんが、女性を意識し過ぎると気楽に声かけなどできないものです。

従って、「じっとりと見ているだけ」になりそうです。むろん、全ての837がそうなるのではありませんが。でも、この表現がとてもグッドで思わずニャッとしてしまいました。

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p>動画・バラクのスーパープレー集(背番号13の人物)

サッカーのワールドカップ(W杯)南ア大会も終盤になりますが、今日は2002 FIFAワールドカップで話題となった選手を取り上げようと思います。

その日、たまたまテレビのチャンネルをつけたら、ドイツと韓国の準決勝戦でした。その折に印象に残った選手が、ドイツ代表のミヒャエル・バラックでした。

バラックは「味方のミスをカバーするためにイエローカードをもらうと累積警告で決勝に出場できなくなることを知りながら、戦術的ファウルを犯してイエローカードをもらった」とあります。(その場を見ていたのですが、うまく説明できないので、ウィキペディアより転載)

つまり、チームのために自己犠牲したという訳です。悲壮な顔つきの顔写真が新聞にも大きく取り上げられたので覚えている方もいらっしゃるでしょう。そんなにまでしてチームを勝たせようとしましたが、決勝で敗けました。

イギリスの新聞「タイムズ」の中で、バラックが以下のように語っています。
「ジェラードとランパードは、機能させるために賢くやらなければならない。チームのために己を抑える必要がある…中略…ビッグチームでプレーするということは、良い選手に囲まれるということだ。自分のことだけ考えるわけにはいかない。犠牲にならなければいけないよ。彼らがそれを引き出すためにプレーできなければ、とても残念だ」

上の記事が載っているサイト
http://www.goal.com/jp/news/74/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89/2010/06/11/1971130/%E3%83%90%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%81%8C%E8%80%83%E3%81%88%E3%82%8B%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%81%AE%E5%95%8F%E9%A1%8C

「チームのために犠牲」という考え方を持っている選手みたいです。エニアタイプはタイプ2と判定できるところです。これに関しては以下のところを読んでみてください。

①「究極のエニアグラム」p240
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/static/theory3.htm
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-201~/15-219.htm

15bdbd62.jpg同じタイプ2でも、チームよりも自分の利しか考えない人間はいます。こういう人はタイプ2だとすぐには判定できません。

が、バラックさんのほうは典型的でわかりやすいタイプ2ということになります。


彼に関しての批評には、「スター選手でありながらもワンマンプレーに走る事がない。チームプレーを信条としている。そのため、ボールに絡まず黒子に徹することも多い」というものもあります。

バラックは、言っている通りの行動をしている選手だったようです。口ばっかりのタイプ2もいますからね。

363ec523.jpg
彼は現代サッカー最高峰の選手の一人なのだそうですが、今開催れている最中のFIFAには、ケガをして辞退したようで出場していません。

ちなみに、顔つきも顔相も、俳優マット・デイモンに似ています。同じタイプ2だと判定しています。どちらもウイングは1なのではと思うのですが判定に至りません。
 

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つげ義春全集を図書館で見つけて借りています。図書館にあるマンガはたぶん選び抜かれているものです。それは以前にも書いてますが、つげの漫画が、インテリたちからは芸術的とか哲学的だと見られているせいだろうと思うのです。

手元にあるのは全集8で、主人公の中年男性は多摩川で石を拾って売るのですが、なんと顔や体つきが太宰治に似ています。チョビ髭がついていますが。太宰治はむろんタイプ4と、エニアを知った当初の頃に判定しています。

「しかし、自分の全てを捨てて蒸発するってのはなんだろう。自分を“あってない”と観想するための具体的な方法でしょう」と、つげは漫画の主人公に言わしめています。この言い方が芸術的というか哲学的だと見られるところなのかもしれません。

話し相手が答えます。
「自分を役立たず、無用の者として、社会から捨てる、蒸発しているようなものじゃありませんか」

ところが、他のタイプからは、つげ(またタイプ4)は不可解な人と思われやすいので、エエッ! と驚くような見方をされてしまうのです。

たとえば、漫画評論家としても活躍している、いしかわじゅん(タイプ2w1と判定済み)は、「漫画ノート」の中で、つげを取り上げています。

「つげはかつていつも旅をしていた。つげは旅の人なのだ。定住することへの不安、日常でないものへの憧憬、そういったものを常に抱えて日常を送っているのだ。漂泊を渇望する心と、それとうらはらに知ってしまった不安定、その二つが常に戦っているのだ」

タイプ4にとっては、「定住することの不安」ではなく、居場所がない不安だと言ったほうがより正確なのではないかと。末っ子という気質から、現実的でないもの非日常的なものに関心が向いてしまうのであり、憧憬しているのではないと思われるのに。

役立たずの無用のものなので蒸発してしまう、逃げ出しているだけで、漂泊を渇望しているのではないのに…と、思われるのです。


実際、つげはガロのインタビューで語っています。
「ぼく宗教や世の中の改革を説いているんではないですよ。世の中に合わせるのが苦しい。外れていても不安にならずにいられるにはどうしたらよいか、ということを考えているだけです」 

外れていても、漂泊していれば、他の人たちから非難されません。一箇所に居つかないほうが、無能でダメな自分を知られてしまうという怖れもおきません。人と深い関係にもならずに済みます。それで旅にチョクチョク出てしまうのではないか、と考えたほうがスッキリと理解できます。


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JDサリンジャーは熱狂的なファンに囲まれたスター作家ですが、アメリカの片田舎で隠遁生活を始めて、それ以降は公の場に姿を現さない「謎の著名人」でした。

住まいのある広い敷地を囲む塀はなんと2mもあるという。その地域に住む人たちも彼の姿を見たことがなく、ファンからの手紙や電話にも応答しなかった、と報道されています。

イアン・ハミルトン著の「サリンジャーをつかまえて」という伝記(文芸春秋)によると、ハイスクールの頃は、「しばしば神経衰弱にかかる・神経過敏・無口でもの思いに耽りがち・人と違ったことをしたがった・遊びに加わろうとしない・仲間からソニー(坊や)と呼ばれていた」等々。

この「人と違った事をしたがった」とあるところはタイプ4らしいものですが、それだけでは絞りません。でも、坊やと呼ばれていたところは、「末っ子気質」のタイプ4らしいところではあります。

軍学校の報告書などには「(彼の性格は)不可解」。同窓生からは「機知とユーモアに富む・冷笑的・物まねを楽しんだ・皮肉や・嘲笑的・警句を飛ばす・破壊分子的な存在・芝居好き」

タイプ4は内省的でオープンに自分のことを何でもしゃべるほうではありませんから、「不可解」と受け取られるのはよくあります。

そして、同窓生
から見た彼の様子は、自信を持っている元気なタイプ4によく見かけるものです。たとえば、クラスのムードメーカー的な存在になっているタイプ4はよく見かけます。

また、「ジェリー(と呼ばれていた)は、学内の軍隊で昇進させられることのないようにあらゆる手を尽くしたと思う」ともある。ここら辺りはとくにタイプ4っぽいところです。末っ子気質であれば、上の立場に立つことは困惑することでもあり、苦手となり、避けたいものになるでしょう。

教師からは「もの静かで思いやりがあり、常に人の気をそらさない生徒」。ある下級生からは「横柄な奴で、万事にシニカル」と見られていた。

タイプ4は謙虚で控えめな人たちだと思いこんでいたとしたら、それは間違いです。他の人たちから横柄に見られるような振る舞い方をする人間もいます。

目下とか自分より劣る人間には横柄になることはあります。それは他のタイプと同じで、例外はありません。特別によくできた人物だけが、他人に対して横柄にならないというだけのことです。

さて、サリンジャーの気質がわかるところをもっと紹介したいのですが、紙面の関係でここで止めておきたいと思います。わかりやすいほうのタイプ4と言えるんですが。

ところで、長期のひきこもりをしていたわけですが、晩年の彼が不幸だったのかわからず、結構充実した生活をしていた可能性もあるように思います。

どうも、熱心に何か執筆していたようですからね…。いつかそれが本になって世に出るかもしれないと思っています。


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 今年の1月、J・D・サリンジャー(Jerome David Salinger)死去というニュースが流れました。彼の代表作が「ライ麦畑でつかまえて(The Catcher in the Rye)」です。

 若者たちから熱狂的に迎え入れられて、主人公は青春文学を代表するアンチヒーローと言われていました。売り上げは、世界全体で6000万部という驚異的な数です。

 30年くらい前に、たぶん私は野崎孝訳を読んだのだと思います。評判になったことなど露知らず、単にタイトル名に惹かれて手にしただけなのですが。

 その10年後くらいに、エニアグラム研究者ドン・リチャード・リソの著書と出会いましたが、そこに、サリンジャーは「タイプ4w5」だと紹介されていました。

 その頃はまだエニアグラムの本を読み始めたばかりでしたが、主人公のホールデンのような人を、タイプ4だというのか、と、驚きつつ何故かスッと頭に入ってきました。

 現在では、リソの考え方やタイプ判定にかなり疑問を抱いていますが、このサリンジャーのタイプに関しては、今でも私と一致しています。ただし、私のほうはウイングは小説からだけではわからず、判定していません。


 さて、「ライ麦~」は、主人公の青年が成績不振で学校を退学させられたことがきっかけで寮を飛び出して実家に帰るまでの3日間のお話です。これは実体験でもあり、彼は13歳の時に有名校から退学処分を受けています。

「とにかく僕は小さな子どもたちがゲームをして遊んでいるのを想像するんだ。その広いライ麦畑やなんかでね。何千という数の子どもたちで、まわりには誰もいない。つまり、大人はひとりもいないってことさ。僕以外にね。その僕はすごい崖の淵に立っている。
 僕の仕事っていうのは、子どもたちが崖から落ちそうになったら、彼らをつかまえることなんだ。つまり、子どもっていうのは、自分がどこにいるのかも気にせずに走り回るからね。そういうとき、僕がどこからか飛び出していって、つかまえるんだ。一日中僕がするのはそれだけさ。僕はライ麦畑の捕手になりたいんだよ」


ウィキペディアでは上記のところを取り上げて、落ちこぼれ意識や疎外感に苛まれる主人公が、妹に問い詰められて語った夢が、作品のタイトルとなっている」とある。

さて、「僕はすごい崖っ淵に立っている」とあるところですが、当会のエニア理論には「世界の淵にいると自己認識するタイプ(7・1・4)」というものがあります。また「末っ子気質」という名称もつけています。(以下のところ、クリックすれば飛べます)

http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/static/theory1.htm
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/static/theory7.htm

タイプ4は、たとえ長男に生まれたとしても本質的には末っ子的なところを色濃く持つタイプです。「末っ子のみそっかす」であるためか、疎外感を抱きやすく、自分を小さくて無力な存在に思いやすい傾向があると分析しています。


「一日中僕がするのはそれだけさ」とありますが、それは、それ以外には何もできない無力な存在っていうことではないでしょうか。

また、子どもの世界から離れていない、というよりも本質的には、「子ども」あるいは「少年」であるがゆえに、
あのようなことを書いたのだろうと推察します。続く……

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12日の謝罪会見で、橋本聖子団長の言葉で印象に残ったものについて、国母和宏選手は取材に対して、こう話した。

「日本でスノーボードで五輪を目指している子どもたちのために、雪の上で良い滑りを残して欲しいと(橋本さんから)言われたことです」 (以上14日朝日新聞より)

五輪スノーボード男子ハーフパイプ代表の国母和宏選手は、バンクーバー入りの際に、鼻ピアスとトレッドヘアをして、ワイシャツのすそを出して、ネクタイは緩めて、ズボンもずり下げて(腰パンと言うらしい)いたという。

この姿と振舞い方がニュースに取り上げられて話題となり、各方面から批判を受けて、彼は出場資格停止を求められることになりました。しかし、「橋本団長が面談して本人の反省を受け入れた」となり、上記の謝罪会見と相成ったようです。

しかし、実際には、橋本さんが説得役をして、彼に反省を促したのではないでしょうか。
面白いことに、この件は多くのブログが取り上げていて、「とんでもない大物登場だ!」などと書かれていたサイトがありました。

そりゃまあそうです。彼はタイプ2w1です。しかも典型的でわかりやすい2w1なのです。
タイプ2は「大物意識がある」と思うと、その行動の仕方が理解できる人たちだと、しばしばここでも、講座などでも説明しています。

ところで、上記からは、「スノーボードで五輪を目指している子どもたちのために」という橋本聖子さんの説得が効を奏したように見えます。タイプ2は「お母さん気質」ですから、「子どもたちのために…」が心に響くタイプですからね。

子育て遺伝子が備わっているかに見える、そんな気質の人たちをタイプ2と判定していますから、橋本聖子さんも同じ2w1と判定できそうです。

また、全タイプで最もオシャレに関心が高いのが、タイプ2です。お母さん気質ゆえか、たとえ男性であっても、本性としては女性性が最も強いという気質です。

それに比べると、837という男性性の強い男性たちはあまりオシャレに凝らない傾向があります。むろん、
こちらの男性でも、年頃になればオシャレに興味を示します。しかし、国母さんのいでたちはあまりにも凝っています。

鼻ピアスとトレッドヘアというものが、オシャレだと思うかどうかは、同じタイプ2でも個々人で違いがあります。それでも、あの髪型は時間かかりそうで、彼が、オシャレに無関心な人ではない、ということだけは、はっきりしています。


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夏目漱石と言えば、千円札に顔写真が載っているので、日本人なら知らない人はいないでしょう。
この漱石に師事した中勘助という小説家が、ある随筆の中で漱石の素顔を語っています。写真のイメージと少し違っていて興味深く感じたので、ご紹介したいと思います。(中勘助随筆集より抜粋)

「先生が最初の言葉を読みはじめた時の、その特色ある発音を忘れはしない。それはいわゆる恐ろしく気取ったーそれだけ正確なー発音のしかたで、少し鼻にぬける金色がかった金属性の声だった」

「先生は独創が無くてはいけないということ度々言った…中略…講義中、奇癖を数々見せた。むしゃくしゃに顔をしかめて頭をかいた後、指を鼻の先へもってって犬が臭いものをかいだ時のように鼻の上にしわをよせてみたり、よく皆をくすくす笑わせることがあった。そんな時、先生は気づいて一緒に笑い出すこともあった」

「その笑顔は不機嫌なときの無愛想にひきかえて、可愛らしい顔だった。先生は随分身の回りに気をつけるらしかったけれど、その割に風采はあがらなかった。背が低くて体が貧弱な割に顔が大きくひねていた。額の広い割合にアゴが短かった。そして、顔だけとってみれば、それは真面目な智的な、そういう意味での立派な顔だった」

漱石のエニアタイプをタイプ4と判定していますが、ウイングまではわかりません。日記がありますが、まだ読んでいないのでいずれは確認したいと思っています。

まず、「金属性の声」とありますが、これまで判定しているタイプ4の人たちにもあります。英語の「正確な発音」も、正確さを重視する傾向がタイプ4にあるので、合点がいきます。

タイプ4が「独創」を重視するのはごく普通のことで、目立ちたがるとか、自分らしさを追及する気質が関係していると考えられます。なお、奇癖がタイプ4に多いのかわかりませんが、子どもっぽい好奇心の強い気質であれば、面白いことにはノルほうではないでしょうか。

千円札にある画像のイメージからは、「可愛らしい顔」はなかなか想像できません。しかし、タイプ4は「末っ子気質」ですから、最も可愛らしい笑顔とか所作をするほうです。ただ、漱石のことを、そのように見ている人がいたのだなあ、と、驚きつつも納得できます。

さらに、「顔が大きくて額が広いわりにアゴが短い」とあるところからは、ネオテニー(幼形成熟)に該当しそうです。
 http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-201~/15-209.htm

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この二人が兄妹だと知ったのはごく最近のことです。でも、ずっと以前に、サトウハチロウのエニアタイプをタイプ7w8と判定しています。

二人の父親は佐藤紅緑で、母親違いの兄妹でした。佐藤紅緑は一時代前には著名な人で、少年たちからの人気は凄いものがあったみたいです。ちなみに、紅緑のエニアタイプを2w1と判定しています。

私も中学くらいの時に、父や兄が持っている本から紅緑の小説を読んだことがあります。あまり興味を感じなかったのですが、まさかハチロウさんの父親だとは驚きました。

この父親も「憤怒の人」と言われています。ハチロウも憤怒の人に入れられるほうなので、どうも、この一家はケンカ好きな人ばかりみたいです。それで愛子さんは『血脈』という小説を書いたようなのです。

ウィキペディアによると…、
(ハチロウの詩は)母親への想いなどをうたった叙情的な作風で知られ、2万にもおよぶ詩のうち3千が母の関する詩である反面、私生活は放蕩、奇行が多かった(佐藤愛子の小説『血脈』に詳しい。なお、『血脈』によると、ハチローは小学生時代から不良少年で、実母に対しても愛情らしきものは示したことはなく、作品に表現されている“母親への想い”はフィクションだという)」

タイプ7ならば、当然に実母への思いは強いばずです。2万にもおよぶ詩のうち3千が母の関する詩」であるならば、明らかにそうだと言えます。

妹は、兄のことを全く理解していなかったと考えられます。「作品に表現されている“母親への想い”はフィクションだ」とありますが、30くらいなら思いが強くなくとも書けるかもしれません。

でも、3千!なんですよ。数を聞いただけで、どれほど母への思いが強いかわかろうというもので、ちょっと、これを取り上げた人も鈍感なのかなと疑ってしまいます。

でも、でもです。実際にも、7w8の息子や娘たちは、母親への愛情をあからさまに出すような人たちではありません。

8のお父さん気質を併せ持っているため、甘えたりベタベタしたり、幼児のような振る舞い方はできません。たとえば、母親の姿が見えず寂しい時でも、母親が帰宅すると怒り出してしまうのです。


しかし、よく観察していれば、明らかに母親の姿ばかりみて、母親にしか関心がないかのように見えるはずです。それでも、こういうことって、普通に、一般的に、しばしばあるものです。愛子さんがとくに観察力のない人だとは言えません。

心の中にある自分の思いを出せる人と、そうでない人がいます。また、何が出せるのか、何が出せないのか違います。それがタイプの違いだと言えるくらいです。

たとえば、彼ら3人のタイプは怒りを出せるほうですが、他のタイプの人たちは怒りをなかなか出せないことが多いのですから…。

ちなみに、3千ですから…。溢れるほどの思いだったのだろうと。でも、母は逝っており、ずっと片思いのままで、どうにもならない自分の気持ちのはけ口が要ったのだろう、と思われる。

さて、母親への思いというものは、量的に多ければ明らかに、そこは関心の強いところだと言っても間違いにはなりません。そして、ハチロウさんは母親に自分の気持ちをうまく表現できなかったので、詩に綴ったのだと考えられます。

関連したことを以下のバックナンバーに掲載しています。お読み頂ければと思います。
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-401~/15-403.htm



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今年になって改めて、木下博勝さんのブログを覗いてみました。http://gree.jp/kinoshita_hirokatsu/blog

1/10付けです。小沢一郎著の「小沢主義―志をもて日本人」を、何回も読んでいると書いておられます。

小沢さん(タイプ8w7と判定している)のような強面で、実際にも国会議員の方々から怖がられている男性の本を読むなんて、やっぱり怖い人に惹かれるんだなあ、と思ってしまうのでした。

しかし、考え方は同じではないみたいです。同感しているところもあるがそうではないところもあると書かれています。惹かれていても、イエスマンになるわけではないとは思う。

ところで、「偶然にも新幹線〓で、小沢一郎氏にお会いする機会がありました。マスコミの報道から想像するのと全く違って、大変親しみやすいお人柄に感じました」とあります。

〓って何だろう? わからないけど、グリーン車で乗り合わせたのだろうとは思います。グリーン車に乗っていても、そういうことは書かないのが庶民派らしい人柄に見えますね。

でも、この「親しみやすいお人柄」というところで目が留まりました。親しみやすい人柄は木下さんのほうなんではないかと。そういうものをかもし出していると、相手のほうが親しみを感じますから。

人は、相手が違うと、違う自分になるのです。誰に対しても同じように接するなど有り得ません。きつそうな人には緊張するので、怖そうな顔つきをしてしまいます。そうすると、相手からも怖そうに見えたりします。

やさしそうな人と語り合うと、ついベラベラと安心してしゃべってしまったりします。そういう関係を相互作用で作り出すのです。

また、はじめて出会っても、「本性」というものが少しでます。
タイプ8の男性が、同じタイプ8の男性とはじめて出会ったら、親しみやすい様子を出すことはないだろうと予想します。どちらもベラベラしゃべりだすなど考えられません。

タイプ8は「お父さん気質」で、木下さんのタイプ6という人たちは「次女気質」です。怖い人が大好きになりやすく、強くて頼りがいのあるお父さんに憧れやすい人たちです。

ですから、本性では「お父さん×次女」になってしまうのです。お父さんにとっての次女は、愛らしく感じるもので、警戒しなくてはならない相手になりません。

表面的には「豪腕政治家×医者+芸能人」ですが、実態では、「親しみのある庶民的な愛らしさのある男性に対して、自然にほぐれて親しそうに返した、勝気で老練なお父さん」になるでしょう。

また、タイプ8は芸能人や有名人好みですから、相好が崩れながら木下さんに会釈を返したのではないかと想像するのです。皆さんはこの想像、当たっていると思われますか?  

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竜頭 万里子 (りゅうとう まりこ)
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講師・カウンセラー・ライター
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