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たまには、何も考えないでいられる娯楽映画でもみようと近くのレンタルショップへ。
あれこれと迷うのが嫌で、すぐ決めるほうですが、一早く目についたのが、ハリウッド映画「レジェンド・オブ・フォールLEGENDS OF THE FALL」です。
1994年公開、監督はエドワード・ズウィックで、ブラッド・ピッドが主演しています。
第1次世界大戦が勃発し、牧場を営むー家には父親と息子3人がともに暮らしています。母親は田舎暮らしを好まないらしく別居していますが、この設定もなんだか気になります。
ブラピーは次男役(トリスタン)で、政治への関心はなく、何ものにも縛られず自然児で、どこでも生きて行かれる自立心の強い自由奔放な男です。
また、兄弟の中では両親から最も愛されて、女性からも愛されている。情が濃くて家族や愛する人を守るためには法も犯し(禁酒法下にありながら酒の密売をする) 、復讐のために殺人も犯しています。
長男が次男トリスタンに言うセリフがあります。「私は神と人間のルールに従ってきた。お前は何事にも従わなかったが、皆はお前を愛した」
人は、「自由と平等」のどちらも求めるものですが、この映画から見ると、米国人は「自由」のほうが重要だという価値観があるようにみえます。
自由に生きることを選ぶなら、政府を当てにせず、他人にも頼らない逞しさが必要です。そして、自分と家族ほ守るためには、銃という武器を持つことは必要だという考え方になるようです。
(ちなみに、現在、銃社会の米国で私的に所有されている拳銃は、2億7000万丁。市民100人につき90丁である。2011年だけで1,080万丁もの銃が売れた。これは、世界でもっとも大きな14の軍隊を併せて、そのすべての現役軍人が所持している銃の数より多い。ところで、TPPに加入となれば、銃も自由化しろってことにならないか…)
ここら辺りが日本人と違う点ではないかと思わざるを得ません。日本人は自由よりも「平等」のほうが重要だという価値観があると考えられます。
野生児とか自由人を知ると、自分勝手でわがままな人物に見えるのではないかと思うのです。日本社会では、みなと協調できなければ、反社会的な人間とみなされ、一族からの鼻つまみもの的な存在になる可能性があります。
しかし、この映画、トリスタン役がタイプ4(末っ子気質)のブラピーなので、野生児というよりも可愛らしさが色濃くて自分勝手な人間には見えにくくなっています。
この役をシュワルツネッガーとかキーファー・サザーランドが演じていたら、皆から愛される人物になったのかどうか。
好きになった女にはすぐにアタック。躊躇なく性交してしまうが、他の兄弟も同じ女を好きになるが、トリスタンのようには行動できないようだ。トリスタンは、米国人の理想的な男性像なのか…。
そして、一家の母親は、夫と離婚しないで生涯にわたり別居したままです。それでも、家族から排除されたり無視されてもいません。そこが不思議です。
夫婦が一緒に暮らさないなど家族ではないと思うのですが、それさえも受け入れられている…。自由な生き方は尊重されるということなのでしょうか。国民性の違いというものを考えさせられた映画でした。
なお、私はつい何か考えだしてしまう癖があるみたいで、のんびり楽しむことに終始できない困った気性のようです。
この映画、総じてみると、2w1の映画作品と判定できます。原作者も監督もタイプ2なのかどうかはわかりませんが。
母親の影が薄くて女性が弱い存在になっており、父と子の関係や男の自由な生き方を中心にして描かれているので、「男性を強く意識するタイプ(261)」と絞れます。
9タイプは特定の対象を強く意識する→http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/static/theory5.htm
ちなみに、「恋愛映画」ってことになっているが、ポスターは男のみ登場。他のポスターも同様。
そして、トリスタンはかなり感情的ですから、「感情タイプ(234)」に絞れます。
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/static/theory2.htm
また、「THE FALL」ですが、ストーリー展開も大げさで唐突で調子よくて、悲劇ではあっても悲劇的ではありません。
どこがFALLになっているのでしょうか。「世界と肯定的に結びついているタイプ(261)」と絞ることができると考えます。
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