そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰?
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「平和に生きる権利 ~ジンタらムータwith リクルマイ」
(作詞 作曲:Victor Jara 歌詞:リクルマイ、中川敬アレンジ:大熊ワタル)
エンハンスドCDで特典映像「平和に生きる権利」収録。
八木さんのブログに載った一部を以下に転載させてもらいました。
「じつは、私がかなり前に書いた本で、「禁じられた歌」というビクトル・ハラについて書いたドキュメンタリーがあります。
ビクトル・ハラというのは、1973年に亡くなったチリの音楽家ですが、ただ亡くなったのではなく、9月11日の軍事クーデターの時に逮捕され、臨時拘置所となった国立スタジアムに収容されたのち、虐殺されたのです。
一説には、彼は、他の収容者を励ますためにギターをとって歌おうとして、軍人にギターを取り上げられ、それでも手拍子で歌い続けようとしたために、腕を叩き折られ、さらに撃ち殺されたということになっています。
そのおそるべき死に様が語られることによって、チリの軍事クーデターの最大の汚点(というより本質)として、また、その後のチリの反軍政運動のシンボルとなった人物です。
といっても、誤解を招きたくないのですが、そういう経緯を知らなければ、そのような激しい死に方をするようなことになるとはとても思われません。
それほどに、彼の歌声はとても優しいもので、また、歌曲は、美しいメロディに満ちあふれています。音楽的な水準も高いものです。
このビクトル・ハラの作品から、ソウルフラワー・ユニオンの中川敬さんが、「平和に生きる権利」を日本語訳して、バンドでもソロでも録音しておられます。
(そのきっかけが、この拙著であったこともあとで知りました)。
この「平和に生きる権利」が、いままた、反原発のテーマの一曲として、大熊ワタルさんたちの手で反原発デモなどの中で演奏され、歌われ、新たに録音もされました。
さらに、昨年12月、チリで、ビクトル・ハラを殺害した兵士がついに特定されて逮捕され、法の裁きをうけるという報道もされました。
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