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先週14日(土)に、久しぶりのサタデーナイト・ホームシアターとなりました。上映したのは、トミー・リー・ジョーンズ主演の「告発のとき」(IN THE VALLEY)です。
米映画ファンであればよく知っている方だと思うのですが、トミーさんの顔のシワは深くなりましたね。かつての精悍さは見られないのですが、でも、渋い役者になっています。イラクから休暇で帰国した兵士(息子)が脱走したらしいと、父親(トミーさん演じる)が軍から知らせを受けて、息子を探すというお話です。
どうやら戦場での残酷な体験から、息子も戦友たちも精神に異常を来たしたようです。よくあるお話です。それはまた事実であり、自殺者もたくさん出しています。
ついでに紹介したい映画は「大いなる陰謀」です。トム・クルーズが大統領の座を狙う上院議員を演じています。ブッシュ前大統領が大量破壊兵器があるとみて、イラク戦争を初めたという事実がありますが、それを彷彿させる内容です。ここでは、高い志を持つ優秀な若者二人(ヒスパニックと黒人)が志願して、アフガニスタンの最前線に向かいます。前線にいる兵士に高い志など不要だとわかっていないみたい‥。
「戦火の逃亡者」(STOP-LOSS)も、ぜひ観ていただきたい映画です。有能な軍曹(ライアン・フィリップ演じる)がイラク戦争から帰還しますが、除隊できるはずなのに、再び戦地に駆り出されてしまうので、逃亡を図るというお話です。精神に異常をきたして自殺する者もむろんのこと登場します。
ちなみに、ストップロスとは「強制的期間延長」という意味です。逃亡しても決して逃れられないのです。自由の国アメリカだなどと、ただの幻影だとわかるものです。一握りの人間のみが「自由」なんだと言っている映画かもしれません。
ご存知かと思いますが、米国は徴兵制ではなく、現在、志願制になっています。応募して5年間従事すれば、大学の学費が免除されたり、優先的に公務員になれるようです。また、米国の市民権を得られるので、不法入国した人たちも志願しています。
「兵士という殺人マシーン」になるなど、どこの国でも不人気です。兵を集めることができないので、米国では女性兵士が増えており、約20%を占めているという。また、映画にあるように優秀な兵士を手元に残さねばならないようなのです。
しかし、有事ともなれば大統領権限で直ぐに徴兵制に切り替える事ができるようです。しかし、現在では、大不況ゆえ、兵を駆り集めるのはたやすくなっているのではないでしょうか。
ところで、17日、オバマ大統領がアフガニスタンへの米軍増派を承認したというニュースが流れました。ホワイトハウスによると約1万7000人の増派になる見通しだという。この1万7000の兵士たちの経済事情とか家庭事情とか、人種などをぜひとも知りたいものです。
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