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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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『標的の村』三上智恵監督インタビュー
http://webneo.org/archives/10363

沖縄タイムスに載った三上智恵さんの文章(青字)を、以下に一部だけ掲載しています


沖縄ほど、特定秘密保護法の影響を受ける地域はない。衆院を通過したといって座視するわけにいかない。県民の生活と平和に忍び寄るこの法律の怖さをいま一度確認する。
 
 

生活守る活動も
特定秘密保護法案によれば、特定秘密とは「
防衛 外交 特定有害活動 ④テロ活動に関する情報」とされる。

の「特定有害活動」とは「外国の利益を図る目的で行われる安全脅威活動」だと国会に提出された案にある。

つまり、オスプレイに反対する行動は「特定有害活動」に分類され、そうなると東村高江でオスプレイのヘリパッドは困ると抗議することも、「有害」とされかねない。

さらに高江の住民が、近くのヘリパッドに何が飛んでくるのか、どれだけ飛んでくるのかを知ろうとすることさえ「特定秘密の管理を害する行為(23条)」に該当し、罰則が科されるかもしれない。

自分たちの生活圏で何が始まるのか、先祖の土地を何に使うのか。それを知ろうとするのは当然のこと。

そんな疑問や不安を解消するための正当な行為が監視の対象にされるとしたら、平和な暮らしを求める沖縄の活動そのものが存続不可能になる。

スパイ虐殺想起
もうひとつ、秘密保護法で思い起こすのは沖縄戦の「スパイ虐殺」である。

米軍の上陸後、戦場をさまよう羽目になった住民は次々にスパイの嫌疑をかけられた。

そして敵ではなく友軍に殺され、またはお互いを殺し合う「自決」に追い込まれた。なぜか。軍機密を知る者を敵の手に渡すわけにいかないからだ。

大本営は沖縄が戦場になることを想定しながら全住民を疎開させることなく、残った県民を陣地構築や軍の勤労奉仕に駆り出した。

その結果、住民は軍隊の編成、動向、陣地など重要な軍事機密に通じてしまった。

戦況の悪化に伴い「密通者がいる」「防諜に厳に注意すべし」と恐怖と疑心暗鬼に襲われた日本軍。

窮地に陥った軍隊の狂気に住民が巻き込まれたのは、軍の機密を知る立場にあったためだ。


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竜頭 万里子 (りゅうとう まりこ)
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