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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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一般に受け入れられていることでも、エニアグラムを知ってからは違和感を持つようになりました。そして、いつしか疑問を感じるまでになったと言えます。「反抗期」もその一つです。百科事典に載っていたものをそのまま転載します。

「人間の成長・発達過程には、親,年長者または既成の価値体系を拒絶、否定ね無視し、激しい怒りの感情を表出したり、破壊的・暴力的な行動をひきおこしたりすることが目だつ時期がある。この時期を反抗期という。今日では、〈第1反抗期〉(幼児期),〈第2反抗期〉(思春期)をあげる2期説が一般的である」

20年も講座やカウンセリングをしていると、反抗的になりやすい人とそうでない人がクッキリと区別できるようになります。

ある日から反抗的になりにくい人たちに、「あなたに反抗期ってありました?」と尋ねるようになりました。

結果、意外にも反抗したことがない人たちも少なくないことを知りました。ですから、全ての人に反抗期があるわけではないようです。一般的にも、全ての子どもにあるとは考えられていません。

しかし、タイプ判定が正確にできるようになるにつれ、反抗期があった子どもの親の多くは、タイプ2w1であることがわかってきました。


タイプ2は「お母さん気質」で、子どもの躾や教育に熱心という傾向が顕著にみえます。

http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/static/theory5.htm


http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/static/theory7.htm


むろん、全ての2w1にあるものではないことは申すまでもありません。とりわけ激しい反抗期があった子の家庭を調べると、両親のどちらも2w1で、子どもも2w1というケースでした。

この場合、子どもも「お母さん気質」ですから、両親とはお母さん同士の同僚関係になります。ですから、たとえ親でも、同僚からあれこれ細かいところまで干渉されるということなので、言われたほうはたまりません。

同僚から何かと注意されたり、躾けられるのですから、腹立しい思いが噴出するのです。激しい反抗期になります。

他のタイプの親は、ほんのたまに叱ることはあっても、子どもにさほどに干渉しません。躾に熱心にもなりにくいようで、子どもの受験期になっても、心配はしてもいつもとあまり変わらない生活ぶりです。

しかし、2w1の両親は受験期が近くなると、外出や旅行を控えたり、テレビもあまり見ないなど、学習できる環境にしようと努めます。臨戦態勢に入ってしまうくらいの家庭もあります。

友人やご近所の人たちとの話題も、そればかりで、受験生の親はたいへんなんだ!と愚痴をこぼしたり

なお、2w1で1のウイングが重いほどに競争心が強くなります。学業成績に一喜一憂してしまう傾向があります。

他のお子さん達の進学先を知ると気が気では無く、子どもが熱心に勉学に励んでいないことが腹立しくなるのです。

子どもへの期待が大きい親ほど苛立ちも強くなり、子どもの成績が目に見えて向上していないと、普段の生活ぶりまで干渉して叱責します。

幼児期も、ある意味で必死に躾したり教育する時期です。「熱いうちに打て」というわけです。各種の幼児教室に熱心に通わせています。無駄な教育投資だとは思わないようです。

各種の教室や御稽古に通わせていると、少し安心するかのようです。親として、子どもの将来ことを考えて精一杯のことをしているつもりなのでしょうか?

ところで、タイプ2の子どもも攻撃的な気質ですから、反抗心丸出しになります。なんと2歳の子どもが母親の料理を手伝いたいと言います。お母さん気質ですからね。が、散らかされたりして困ると思っている母親との間で、バトルになっています。

ですから、こちらは第一反抗期で、あちらは第二反抗期ってことになります。

2w1は元々に教育熱心です。タイプ1もそうです。しかし、タイプ1の親は学業成績のみを気にしますが、タイプ2のほうが気にすることは全面展開ですからね。友人さえも選ぼうとします。

そのうえ、この2つの時期はさらに過剰に子どもに関心が向く時期です。当然に、子どものほうでも、親がうっとおしくなります。中高生にでもなれば、耐えがたくなり反抗的にならざるを得ません。

親が大嫌いというまでならば良いほうで、憎んでいる子どもたちもいます。タイプ2は結構ケロリとなんでも忘れやすい気質ですが、それでも親の言動に悩まされ続けた子どもたちの中には、「一生、恨みに思っている」と訴えています。

社会に出て独立したり結婚して、親たちと同居しなくなったので、反抗するような出来事に出遭う率が減るのでバトルが減るだけです。ずっと同居している親子になると、ずっとケンカが絶えないままです。

ですから、ずっと反抗期のままです。夫婦ケンカも同様です。家庭内離婚してもまだケンカが続きます。

なお、子どもが2w1ではない場合でも、このような親ならば当然に反抗的になります。本人も受験期になれば心配事が増えて、不安定な精神状態になりますから、親に八つ当たりしたりします。

従って、タイプに関係なく誰であっても反抗的にならざるを得ません。

つまり、「反抗期というものは無い」と考えられるのです。

子どもに対して、反抗心を起こしやすい接し方をする親たちが存在するに過ぎない、と見直す必要があると、私は考えています。


 

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