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(映画では、ナチの戦犯アイヒマン本人がそのまま登場している)
映画『ハンナ・アーレント』をシンタルショップで借りて観ました。封切を観たいというほどではなかったのですが、実際、さほど面白いとは感じませんでした。
ただ、ドイツは敗戦後もずっとナチス問題と対峙しているが、日本ではそうなっていません。逆に、自虐史観だという言われ方がされています。
ですから、この映画によって、ドイツの戦犯追及が話題として取り上げられるので、とりあえず観ようかといった感じでした。
ところで、昨年の8月にドイツのメルケル首相は、ユダヤ人収容所だったところを訪れています。歴史を繰り返さないために訪問した、というような発言もしています。
それに比べると、日本の歴代首相たちの態度はどうだったんでしょうか。靖国神社より先に侵略した他国の地を訪れて、謝罪したり慰霊を弔うべきではないでしょうか。
第二次世界大戦では何千万人もの犠牲者を出したのですから、永遠に反省をして、賠償をして謝罪し続けるべきだと思う。そして、悲劇を繰り返さないため教訓を学び取ることを課すべきだと。
が、そうはなっていない…。おぞましい戦争を繰り返す恐れがあります。
というより、早くも集団的自衛権の行使容認を決めるというような無反省な態度が、あからさま過ぎてあ然とするばかりです。
★ドイツのメルケル首相が、ダッハウの元強制収容所を訪ねる
http://no-border.co.jp/archives/13810/
★アドルフ・アイヒマン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%BB
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600万人ものユダヤ人を殺戮した責任者であるアイヒマンが、狂人や怪物ではなく、凡庸な一官吏であったと知り、ハンナは驚いたようです。それを「悪の凡庸」と名付けていてます。
でも、私からは自明なことで、凡庸な人間だからこそ命じられた任務を遂行したのだと思っております。ゆえに、驚く彼女に共感できませんでした。
実際、最も凡庸な人間が原発を推進しており、政権をとっています。マスメディアのトップに立っており、グローバル企業を率いています。
しかし、共感できたところもあります。ハンナが「私は一民族を愛したことはない。愛したのは友人だ」と述べているところです。
どの民族であろうとも、残酷になり悪魔的にもなるが、博愛的にもなれると思っています。なお、これに共感できない人もいるかもしれませんね。
しかし、多くの人に共感されなくとも、それでも言いたい。人々を、他の人たちを、一括りにしてあれこれ批判することが、私にとってはたいへんに嫌なことだということを。
たとえば、「最近の若い者は…」という言い方なども不快に思います。どれほどの若者を見たのか。日本国中の若者たちをしっかりと観たのかと、言いたい。
日本人はどうだとか、韓国人はどうだとか、大阪人はどうだとか、名古屋人は、女は、年寄りはどうだとか等々、どれも同じです。
他の女と一括りにして、私をみないでほしいと思ったりする。同じ民族であってもいろいろに違う。大阪人もいろいろで、女もいろいろですから。
で、ドイツ人の戦争責任を追及する姿勢は高く評価できます。反核運動も素晴らしいと思う。
でも、ドイツは米、ロシアに次ぐ武器輸出大国です。また、紛争国(イスラエル)に武器供与しています。矛盾しています。それでいいのかと腹立しくなるようなことです。
一方、日本は戦争責任を早くから放棄している。日本国民として恥ずかしく思うところです。ですが、武器輸出三原則があり、これまでのところ兵器はどの国にも輸出していません。
誇りに感じるところです。しかし、その三原則は捨て去られようとしている。原発も輸出しようとしている。
つまり、国でも民族でも、個人であっても評価できるところがあるが、非難したくなるところもある。光もあれば闇もある。長所もあるが短所もある。
友人に対して「愛する」という言葉は日本人として違和を感じるところですが、友人も尊敬できる部分もあれば、ちょっと嫌だなあと感じるところがある。
私もそう思われている…、尊敬されるなどあまり想像できないが、仕方がないよ変えられないのだから、と開き直っている。そのように心を整理しないと苦しくなるので致し方がありません。
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