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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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「今つきあっている女性はキレイでやさしそうで穏やかな女性なのでいいかなと…ケンカをしたこともありません。友人夫婦のところに遊びに行ってから不機嫌になりました。夫婦仲もよくて子どもも愛らしく…歓待してくれたのですが、リッチな家で僕は羨ましいなと思ったんですが、彼女は何も言いませんでした」

友人の息子さんから、「つき合っている女性がしっと心が強いのか知りたい」とのことですが、聞いた限りではしっと心は強そうに見えます。「羨ましい!」と声に出して言える人のほうが、しっと心は少ないと考えられます。

ただし、価値感の違いや年齢性別その他から、しっと心の強さは違ってきますから、他のことでは他の人のほうがしっと心が強い場合があります。

ちなみに、「嫉妬」とは書きません。正しくないからです。できたら、「男疾男石」と変えたいと思っているくらいです。男性のしっと心のほうが強くみえるからです。これに関しては以前にも書いたことがあり、ここでは省かせて頂きます。

ところで、競争心は誰にでもあります。人によって程度の差はむろんあります。競争心があるからしっと心も起きますから、両者は表裏一体とも言えます。そして、競争心は人間だけでなく、動物にも植物にも備わっている生得的本能的なものです。

オス同士が順位を決めるのも、メスをめぐってオス同士が闘うのも、競争心があればこそです。メスも同じです。生き物が進化したのは競争心があったからで、もしも競争心がなければ、世界は今日のような様相には成っていなかったでしょう。

私は家庭菜園をしていますが、タネを蒔いて芽が出てしばらくしたら「間引き」をせねばなりません。弱くて細いものを引っこ抜きます。これが面倒な作業です。農作業をしたことがある人なら皆知っていることですが、
苗の頃には互いに寄り合っていた方が育ちがよいのです。

植物も孤独に弱いのかなって思うこともありますか、競争したほうが大きく育つとも考えられます。樹木も同じで、最初は密植して苗を植えますが、ある程度育つと「間伐」をして、残した木が大きく育つようにします。

また、ヒトも、何億という精子が競争して卵子に突入するからこそ産まれ出ることができます。そして、老人になれば気力が減るかもしれませんが、何かで競争心を強く持てるならば気力は減退しません。やる気を起こさせる原動力です。

ゆえに、彼女のしっと心が強いというだけで、否定的に見るのはいかがなものかと。競争心はすぐに妬み嫉みという否定的なものに転化する、裏返るとも言えますが、健全な目標を持って互いに助け合えれば、競争心が困難な時に支えてくれるのではないかと思います。

なお、オスとメスは協力し合う関係ですが、利害が異なる生き物です。オスはより多くの子孫を残したいがためにメスを囲い込みたがります。ゆえに男のほうがしっと心が強くなると考えられます。メスは子を得て育てるために強いオスを、人間ならば経済力などがある男を選びたがります。

そして、オスとメスでは生存戦略や繁殖戦略が違うので、ぶつかりあうことがあると考えられますが、協力しなければならないという宿命もあります。そうでもしなければ幸せは得られません。ですから、“しっと心が強い”というだけでは問題にならないと考えます。

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