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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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何故だか急に三島由紀夫のエニアタイプを知りたくなって、とりあえず『仮面の告白』を読んでみました。24歳の頃に書いた「自伝的な作品」だと言われていますから、タイプが絞れるかもしれないと予想して手に取りました。

ところがどっこい!かなり驚きました。彼の最期を知っているならば、誰であっても驚かずにはいられないのではと思います。以下に少し抜粋してみます。



・幼児期、戦争ゴッコしていたが、「自分が撃たれて死んでいくという状態にえもいわれぬ快さがあった」
・13歳くらいの時「セバスチャン殉教図を見た刹那、私の全存在は、或る異教的な歓喜に押しゆるがされた」


・「私の快感は…中略…徐々に意識的に計画的に動き出した…中略…胸にうけた銃剣を抱いてひざまずいているサーカスの青年や、墜落し頭蓋骨を割られて顔の半ばを血にひたして倒れている綱渡り師などの絵など…中略…学校にいるあいだも、家に隠したこれら残虐な絵が発見されはすまいかという恐怖で、ろくすっぽ授業も耳に入らなかった。破り捨てることは、それらへの愛着からどうにも私にはできなかった」

・「私は自分が戦死したり殺されたりしている状態を空想することに喜びを持った。そのくせ死の恐怖は人一倍強かった」

・しかし、私はまだわからなかった。数あるアンデルセン童話のなかから、あの『薔薇の妖精』の、恋人が形見にくれた薔薇に接吻しているところを、大きなナイフで悪党に刺殺され首を斬られる美しい若者だけが、心に深く影を落とすのかを。人魚を抱きしめたまま浜辺に打ち上げられる漁夫の亡骸だけが私を魅了するのかを」

これ以外にも同じようなことがいくつもあり、表現の仕方はそれぞれに違いますが、ここからは「血を見るのを好む真性のマゾ」ってイメージです。

ただし、創作したというだけなのか、タイトルにあるように、仮面を外して真実を示すが少し大げさに脚色して書き出したのかどうか、それはわかりません。

ご存知かと思いますが、197011月に自衛隊駐屯地の建物のバルコニーにおいて、三島は自衛隊員たちにクーデターを促す檄を飛ばし、その直後に割腹自殺をしました。

割腹自殺した後に仲間(楯の会4名)のひとりに介錯されていたその首の画像が、今ではネットで見られます。それは当時では見られなかったと私は思うのですが…。なお、介錯をした当人も切腹をして同じく斬首されました。

となれば、三島由紀夫は子どもの頃からの願望を成就させた、ということになります。只の「創作にすぎない」と言えるのかどうか…。

なおマゾ的な人はサドにも転化しやすいと私は見ていますが、エニアタイプでは、マゾサド的になりやすい気質は防御タイプ(714)に起こりやすいのではと予想しています。

また、防御タイプのウイングを色濃く持つタイプも同様に考えられます。9w1・2w1・3w4 5w4 6w7 8w7という6つのタイプで、ウイングが重いと考えられる人たちです。

しかし、なぜ、このタイプに起こりやすいのか、まだうまく説明できません。完璧主義で不潔恐怖症的になりやすく、怖がりで神経質なタイプにありそうだ、という点から予想したものです。

いつか納得できるような説明ができるようになりたいと思っています。そのためには、マゾサド傾向のある人物をたくさん判定して、この見方が間違っているのかを見極めたいと考えています。(続く)

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