そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰?
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かつて、「エニアグラムは凄い!」と熱心に読むことを勧めてくれた友人がいます。そして、三島由紀夫のエニアタイプはどこだろうと議論したことがあります。
私は「タイプ4なのかなあ…」と、イメージだけでそう告げると、友人(タイプ4)は「絶対違う!」と不機嫌な口ぶりでした。嫌っている人物と自分とが同じタイプだということは、多くの人たちが拒否することで珍しくありません。
当時は、友人もそうなんだろうなと思っていましたが、そのことはすぐに忘れてしまいました。つい最近になって、この友人と久しぶりに再会して、三島のことが話題になりました。友人は「三島は8w7だよ」と言います。でも、私にはどうも腑に落ちません。
私は「タイプ4なのかなあ…」と、イメージだけでそう告げると、友人(タイプ4)は「絶対違う!」と不機嫌な口ぶりでした。嫌っている人物と自分とが同じタイプだということは、多くの人たちが拒否することで珍しくありません。
当時は、友人もそうなんだろうなと思っていましたが、そのことはすぐに忘れてしまいました。つい最近になって、この友人と久しぶりに再会して、三島のことが話題になりました。友人は「三島は8w7だよ」と言います。でも、私にはどうも腑に落ちません。
さて、三島由紀夫の初期作品、小説『仮面の告白』の文章を読むと、少しイラつきました。「コテコテな」と言ったらイメージできるかと思います。読むのが早い方ですが、どうも読みにくくて…。
というか、奇をてらいウケを狙っているような…。初期の作品なので脚光を浴びようとしている…たぶん…思い入れが濃いというか、ワザと仰々しい文章にしているんじゃないかと思うほどです。そして、男性に対して異様に関心が高いところが見られます。以下に少し転載しています。
・幼年の頃「異形の幻影」の記憶を「私」は思い出し反芻する。その最初の記憶は、坂道を下りて来る血色のよい美しい頬の汚穢屋(糞尿汲取人)の若者である。「私」は彼に惹かれ、「私が彼になりたい」という強い欲求を覚えた。
・絵本で見たジャンヌ・ダルクを女だと知り落胆しますが、それを「私はうちひしがれた気持ちだった」と表現しています。
・家の前を行進する兵士たちの汗の匂い。それら官能的な感覚をそそるものは、何か「悲劇的なもの」を帯び、「私」は殺される王子を愛し、殺される自分を想像すると恍惚とした気分になった。
・中二の時に転入してきた「近江」という男子に、生まれてはじめての恋をした。「それは明白に肉の欲望にきずなをつないだ恋だった」
当会のエニア理論にある「男性を強く意識するタイプ(261)」の可能性が出てきたところです。
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/static/theory5.htm
男性を強く意識するとは、男好きになり男嫌いにもなり、男に対して過剰反応することです。
なお、ジャンヌ・ダルクは15世紀のフランスの国民的ヒロインで、19歳の時に宗教裁判的な裁きで火刑に処せられた実在の人物です。ジャンヌ・ダルクは三島好みの悲劇的な死を迎えた人ですが、女性だと知って「うちひしがれた」という表現をしていますが、そこにこそ「男好き」が出ていると考えます。
この著作の後半は女性(園子)との関係についてで、女性には肉慾を感じないと描いていますが、実際には三島は女性と結婚して子供ももうけています。自伝的とはいえ、そこは違うみたいです。
ファンに方には申し訳ありませんが、後半は凡庸な文章と、私からは感じられました。が、前半の内容は、当時(67年前)であれば、センセーショナルを巻き起こすような内容と言えるのでは…マゾ的な記述が多くて、気色悪さがありましたが、思い入れの強さがあり力強いタッチだと思います。
女性との関係のほうはごく普通な淡々とした描写なので、前半と比較すると、女性への関心が薄いという印象が残ります。ゆえに、261の3つのタイプから探せると絞りました。
なおネットでは、『三島は、本作の月報で、小説家にとっての、厳密な意味での告白小説とは、告白小説を書く作家自身のことを書いた小説でなければならないという趣旨のことを述べている』と、書いている方がいます。が、当時の月報なるものを見つけられなかったので、真偽のほどはまだわかりません。(続く)
というか、奇をてらいウケを狙っているような…。初期の作品なので脚光を浴びようとしている…たぶん…思い入れが濃いというか、ワザと仰々しい文章にしているんじゃないかと思うほどです。そして、男性に対して異様に関心が高いところが見られます。以下に少し転載しています。
・幼年の頃「異形の幻影」の記憶を「私」は思い出し反芻する。その最初の記憶は、坂道を下りて来る血色のよい美しい頬の汚穢屋(糞尿汲取人)の若者である。「私」は彼に惹かれ、「私が彼になりたい」という強い欲求を覚えた。
・絵本で見たジャンヌ・ダルクを女だと知り落胆しますが、それを「私はうちひしがれた気持ちだった」と表現しています。
・家の前を行進する兵士たちの汗の匂い。それら官能的な感覚をそそるものは、何か「悲劇的なもの」を帯び、「私」は殺される王子を愛し、殺される自分を想像すると恍惚とした気分になった。
・中二の時に転入してきた「近江」という男子に、生まれてはじめての恋をした。「それは明白に肉の欲望にきずなをつないだ恋だった」
当会のエニア理論にある「男性を強く意識するタイプ(261)」の可能性が出てきたところです。
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/static/theory5.htm
男性を強く意識するとは、男好きになり男嫌いにもなり、男に対して過剰反応することです。
なお、ジャンヌ・ダルクは15世紀のフランスの国民的ヒロインで、19歳の時に宗教裁判的な裁きで火刑に処せられた実在の人物です。ジャンヌ・ダルクは三島好みの悲劇的な死を迎えた人ですが、女性だと知って「うちひしがれた」という表現をしていますが、そこにこそ「男好き」が出ていると考えます。
この著作の後半は女性(園子)との関係についてで、女性には肉慾を感じないと描いていますが、実際には三島は女性と結婚して子供ももうけています。自伝的とはいえ、そこは違うみたいです。
ファンに方には申し訳ありませんが、後半は凡庸な文章と、私からは感じられました。が、前半の内容は、当時(67年前)であれば、センセーショナルを巻き起こすような内容と言えるのでは…マゾ的な記述が多くて、気色悪さがありましたが、思い入れの強さがあり力強いタッチだと思います。
女性との関係のほうはごく普通な淡々とした描写なので、前半と比較すると、女性への関心が薄いという印象が残ります。ゆえに、261の3つのタイプから探せると絞りました。
なおネットでは、『三島は、本作の月報で、小説家にとっての、厳密な意味での告白小説とは、告白小説を書く作家自身のことを書いた小説でなければならないという趣旨のことを述べている』と、書いている方がいます。が、当時の月報なるものを見つけられなかったので、真偽のほどはまだわかりません。(続く)
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