そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰?
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日本という国は「総無責任社会」なのだということを、福島原発事故から改めて知りました。で、ふと、かつての東京裁判(極東国際軍事裁判)なるものはどうだったのかと思い出しました。確かA級戦犯は処刑されたので一応責任は追及できていたようです。
なお、戦犯たちが何と言っていたのかはウィキの「罪状認否」の項にあります。「1946年5月6日、大川周明をのぞく被告全員が無罪を主張した」とあります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A5%B5%E6%9D%B1%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E8%BB%8D%E4%BA%8B%E8%A3%81%E5%88%A4
内田樹さんの著書『街場の戦争論』に載っている一部(青字)を転載させて頂きました。
誰が戦争を開始し指導したのかという検事の問いに、被告たちは曖昧な回答を繰り返しました。日独伊の三国同盟について、木戸幸一元内相は「私個人としては、この同盟には反対でありました」と述べた。東郷茂徳元外相も同じ質問に、「私の個人的な意見は反対でありましたが、すべて物事には成り行きがあります」と答えている。
苛立った検察官は、小磯元首相に次のような意地の悪い質問を向けました。
「あなたは1931年3月事件に反対し、あなたは満州事件のぼっ発を阻止しようとし、さらにあなたは中国における日本の冒険に反対し、さらに三国同盟にも反対し、また、あなたは米国に対する戦争に突入せることに反対を表し、さらに、あなたが首相であったときにシナ事件の解決に努めた。(…)すべてにおいてあなたの努力は見事に粉砕されて、かつあなたの思想及びあなたの希望が実現されることを阻まれてしまったということを述べておりますけど、これらの政策というものに不同意であり、そして、実際にこれらに対して反対をしておったならば、なぜあなたは、次から次へと政府部内において重要な地位を占めることを、あなた自身が受け入れ(…)自分では一生懸命に反対したと言っておられるところのこれらの非常に重要な事項の指導者の一人に自らなってしまったのでしょうか?」
これに対して小磯はこう答えた。「われわれ日本人の行き方として、自分の意見は意見、議論は議論といたしまして、国策がいやしくも決定せられました以上、われわれはその国策に従って努力するというのが、われわれに課せられた従来の慣習であり、また、尊重せらるる行き方であります」 …中略…被告たちは口を揃えて「いつのまにか始まっていた」と言うぼんやりとした印象を語りました。これでは戦争責任の糾明のしようがない。
これを読んで急に思い出しました。自宅の前の道路を拡張する計画が市から提示された時のことです。私にとっては自宅の一部を取り壊さないといけない計画であったために、ご近所の人たちに相談するために集まってもらいました。
その時、開口一番、「それが決まったら、それには従うべき」だと高齢男性(ちなみにエニアタイプはタイプ1)が主張する。まだ議論がはじまっていない、しかも、彼の自宅の一部も壊さねばならないのにです。「住民の多数決で拡張工事に賛成となったら、それに従うのか」と聞くと、そうだ!と言います。 自分のことより、全体に従うべきだという意識のほうが絶対的に高いみたいです。
唖然としました。しかしながら小磯が述べていたことならぱ、なぜだか私には理解できる。周囲の雰囲気を敏感に察して同調しようという方向に行きやすい自分がいる。些細なことならば異を唱えられるのに、重大なことになるほど自分の意見を引っ込めてしまうような…。
もしかしたら、東電の社員たちにも、このような人が要るかもしれない。あの胸くその悪い東電の社長も、そうなのか? と、想像してしまう。私自身、一人だけ異なる意見を出せるとしたら、そうとうの覚悟をして勇気を奮い立たせないといけない。
結構自己主張の強い私でもこれですから、重大事になればなるほど異を主張できる人はそうは居ないだろう。そういう国民性なんだと思う。で、あなたはどう思われるのだろうか?
がしかし、あなたがなんと言おうと、今の自民党はそんな輩ばかりではないか! また政治家はみなそうに違いないと思う。只一人、山本太郎さんを除いては…。それでも、戦争を開始するかどうかというとんでもない緊急事態においての国会議論で、一人くらいしか否と言える人がいないなら…、と想像し出すと、なんだかじんわりと、それでも確実に恐怖感が広がる。鳥肌が立つ。
ちなみに、市の道路拡張計画は撤回されました。近隣の人たちと計画反対の声を上げたのは大成功でした。自宅が壊されるとか、小さな問題でも利害が絡んでいたら大声を張り上げて「否!」と、多くの人たちが言えるだろうと思う。
が、東京などのどこかの都市でテロが起きて死者が何百人と出たら、人々は異様に興奮してドドドドドゥーーッとあちらに進んでいくかもしれない。あのアメリカのように。(なお、アメリカ議会でも一人だけ否と主張した女性がいる)
そういう成り行きとなり、アッという間もなく、世界は一変するのだ…その時、自分の信念を貫くことができなくなったらどうしょう、否と言えない自分は見たくない。いや、その日のために心身を鍛えねばならない。そんな御大層な空想で勝手に不安感が盛り上がる今日この頃です。
★安保法訴訟2件、門前払い
http://this.kiji.is/42412201828302849?c=39546741839462401
★安保法、女性106人提訴 「違憲で精神的苦痛」
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016081501002059.html
各地で起こしている集団訴訟の一環で、全国で9件目
誰が戦争を開始し指導したのかという検事の問いに、被告たちは曖昧な回答を繰り返しました。日独伊の三国同盟について、木戸幸一元内相は「私個人としては、この同盟には反対でありました」と述べた。東郷茂徳元外相も同じ質問に、「私の個人的な意見は反対でありましたが、すべて物事には成り行きがあります」と答えている。
苛立った検察官は、小磯元首相に次のような意地の悪い質問を向けました。
「あなたは1931年3月事件に反対し、あなたは満州事件のぼっ発を阻止しようとし、さらにあなたは中国における日本の冒険に反対し、さらに三国同盟にも反対し、また、あなたは米国に対する戦争に突入せることに反対を表し、さらに、あなたが首相であったときにシナ事件の解決に努めた。(…)すべてにおいてあなたの努力は見事に粉砕されて、かつあなたの思想及びあなたの希望が実現されることを阻まれてしまったということを述べておりますけど、これらの政策というものに不同意であり、そして、実際にこれらに対して反対をしておったならば、なぜあなたは、次から次へと政府部内において重要な地位を占めることを、あなた自身が受け入れ(…)自分では一生懸命に反対したと言っておられるところのこれらの非常に重要な事項の指導者の一人に自らなってしまったのでしょうか?」
これに対して小磯はこう答えた。「われわれ日本人の行き方として、自分の意見は意見、議論は議論といたしまして、国策がいやしくも決定せられました以上、われわれはその国策に従って努力するというのが、われわれに課せられた従来の慣習であり、また、尊重せらるる行き方であります」 …中略…被告たちは口を揃えて「いつのまにか始まっていた」と言うぼんやりとした印象を語りました。これでは戦争責任の糾明のしようがない。
これを読んで急に思い出しました。自宅の前の道路を拡張する計画が市から提示された時のことです。私にとっては自宅の一部を取り壊さないといけない計画であったために、ご近所の人たちに相談するために集まってもらいました。
その時、開口一番、「それが決まったら、それには従うべき」だと高齢男性(ちなみにエニアタイプはタイプ1)が主張する。まだ議論がはじまっていない、しかも、彼の自宅の一部も壊さねばならないのにです。「住民の多数決で拡張工事に賛成となったら、それに従うのか」と聞くと、そうだ!と言います。 自分のことより、全体に従うべきだという意識のほうが絶対的に高いみたいです。
唖然としました。しかしながら小磯が述べていたことならぱ、なぜだか私には理解できる。周囲の雰囲気を敏感に察して同調しようという方向に行きやすい自分がいる。些細なことならば異を唱えられるのに、重大なことになるほど自分の意見を引っ込めてしまうような…。
もしかしたら、東電の社員たちにも、このような人が要るかもしれない。あの胸くその悪い東電の社長も、そうなのか? と、想像してしまう。私自身、一人だけ異なる意見を出せるとしたら、そうとうの覚悟をして勇気を奮い立たせないといけない。
結構自己主張の強い私でもこれですから、重大事になればなるほど異を主張できる人はそうは居ないだろう。そういう国民性なんだと思う。で、あなたはどう思われるのだろうか?
がしかし、あなたがなんと言おうと、今の自民党はそんな輩ばかりではないか! また政治家はみなそうに違いないと思う。只一人、山本太郎さんを除いては…。それでも、戦争を開始するかどうかというとんでもない緊急事態においての国会議論で、一人くらいしか否と言える人がいないなら…、と想像し出すと、なんだかじんわりと、それでも確実に恐怖感が広がる。鳥肌が立つ。
ちなみに、市の道路拡張計画は撤回されました。近隣の人たちと計画反対の声を上げたのは大成功でした。自宅が壊されるとか、小さな問題でも利害が絡んでいたら大声を張り上げて「否!」と、多くの人たちが言えるだろうと思う。
が、東京などのどこかの都市でテロが起きて死者が何百人と出たら、人々は異様に興奮してドドドドドゥーーッとあちらに進んでいくかもしれない。あのアメリカのように。(なお、アメリカ議会でも一人だけ否と主張した女性がいる)
そういう成り行きとなり、アッという間もなく、世界は一変するのだ…その時、自分の信念を貫くことができなくなったらどうしょう、否と言えない自分は見たくない。いや、その日のために心身を鍛えねばならない。そんな御大層な空想で勝手に不安感が盛り上がる今日この頃です。
★安保法訴訟2件、門前払い
http://this.kiji.is/42412201828302849?c=39546741839462401
★安保法、女性106人提訴 「違憲で精神的苦痛」
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016081501002059.html
各地で起こしている集団訴訟の一環で、全国で9件目
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