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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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連休に入りましたが、あなたはどこに出かけているのかな? 私は4月下旬から、近場にあるお気に入りのところの散策をずっと続けています。桜が咲いている間は、絶対「桜ファースト」で、仕事や家事は、花見を満喫しないとやりません。買い物に出かける前にある公園で桜を見たり、仕事に出かける前に、ちょっと寄り道して街道筋にある桜並木を見たり。むろんのこと夜桜が見られるところにも行きました。


こちらは市内のあちこちに桜の名所がありますから、毎日のように違う場所に出かけては花見です。花並木が長く続く道ではジョギングなどもします。そういえば、今年は桜吹雪が美しくて、しかも観られる期間が長かったので、かなりのお得感がありました。

(豊田高専前にある桜並木)
 


で、もう桜は散ってしまったので、「新緑ファースト」になりました。初々しい薄緑の木々を見ていると、それだけで幸せな気分になります。一昨日は焙烙山(ほうろくさん)といって、豊田市内では一番高い山にハイキングしました。標高は約680mかな‥。往復に要したのは約2時間です。

焙烙山ではほんの数人しか見かけなかったので、ユッタリとした時間を過ごせました。また、山頂にはワラビが一面に顔を出していたので、その夜はわらび料理に腕を振るいました。

年齢を重ねるごとに、毎日のように美しい自然景観に囲まれていたい、という欲求が強くなったような気がします。「あと何回桜を見られるのだろうか」とか、「この世から去るのは、新緑が輝いている春うららかな日こそふさわしい」などと思いつつ、そんなことを想像するのも幸せな時間だと思うようになっている。

昨日は、天気が不安定で遠くから落雷の音が聞こえていた。そんな中、新緑の林を散策している時に、「今日は死ぬのに一番いい日だな」などと、つい口にしている。だふん、先が短くなるほど人間というものは自然景観を愛でられる、愛でたい、と思うようになるのではと思う。
とはいっても、100歳まで生きるかもしれないので、先は長いのかもしれませんが、季節の移り変わりそのものを楽しみたい、という思いは、もっともっと強くなりそうです。

   
 


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竜頭 万里子 (りゅうとう まりこ)
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