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映画は、デンマーク軍の部隊長クラウスが、負傷した部下を救うために下した一つの決断から、子どもを含む民間人11人を死亡させたことで、起訴されて裁判を受けるというものです。
戦場であれば、仲間を救出するためには援護射撃が必要で、当然にどこぞを爆撃します。また、仲間は首を討たれており、一刻一秒を争う危険な状態にいる。その仲間は必死で敵陣地らしきところに銃弾を撃ち込んでおり、爆撃音が激しく、砂塵などが舞い上がっており、周囲が見渡せるような状況ではない。
で、クラウスは敵を目視していないことを部下からも確認したのに、「目視した」と部下に嘘をつかせて、ヘリコプターは出動しました…。
ふつう銃を打つ時は体を乗り出すが、すばやく体を隠して安全を確保するだろうから、敵方が少人数であれば、その姿は少しの時間では確認できないこともある。さらに、先に銃撃してきたのはタリバンのほうゆえ、目視しなくとも敵はその近くに居たはず。なぜ目視に拘るルールがあるのかよく理解できません。戦場に行ったことはないので、おかしなことを言っているかもしれませんが…。
さらに、そんな喫緊の状況であれば、興奮と動揺、焦りから判断を間違えることは人間として当たり前のことでもある。というより、平時でも、慌てて判断を間違えるのが人間というものです。
従って、訓練を十分に受けた人間でも、現場では冷静になれず判断を誤る可能性は高いはずだと。ちなみに、私などはアクセルとブレーキを間違えることが起きるかもとよく想像する。
つまり、戦場においての判断ミスで、兵隊の罪を問うことは果たしてできるのか? 重武装して銃口を向けて、またはチラつかせながら、平和維持活動をしているつもりで民間人に近づいているが、武装すること、それ自体が平和を乱すものではないかと。
ネタバレになりますが、クラウスは無罪となります。このようなことで兵士に重罪を課したならば、軍隊に入る人間などいなくなるような気がしませんか。
さらに、部隊長のクラウスは善き夫でよき父親、そして、よき市民として描かれています。裁く側の人たちは同胞には味方しやすいもので、善良な人であればよけいに裁きに甘くなるのではと思う。担当した一人の女性検察官たけが、厳しく法にのっとった裁きをしようと必死になっていた。
従って、この映画の内容では、なにが問題になっているのか、どこを問題にすべきなのかを提示していない、ということを提示したいと思う。
ところで、デンマークは徴兵義務制があります。また、平和維持活動に熱心な国のようです。2001年から2014年末まで、多国籍軍から成るISAF(国際治安支援部隊)が、アフガニスタン政府を支援する任務についていました。
デンマークは、予備役を含めた兵員数の5%にあたる750名を派兵したが、その比率は参加国のなかで最も高く、また、43名の死者は人口比では最も高い数字になるという。
9.11の同時多発テロ事件によって、アメリカは首謀者オサマ・ビン・ラディンを匿っているという理由で、アフガニスタンに戦争を仕掛けました。テロの温床だと考えていたのでしょう。
で、アメリカ主導で有志連合が組まれて、「不朽の自由作戦」に基づき、タリバン勢力その他を壊滅させようと武力行使をした。その有志連合にデンマークが参加していたと知ったのは、この映画を観てからです。アメリカこそテロ国家だというのに…。
さらに、9.11がアメリカの産軍学複合体によって仕組まれたものだという疑いもあるとしたら…、
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