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また、1959年、チベット動乱が起きて、チベットは中国に占領されます。ダライ・ラマはインドに亡命。ブータンにもチベット人が一万人近く亡命しました。しかも、チベット亡命政府の一部に、ブータンを乗っ取り、第二のチベットとして、そこにダライ・ラマを君臨させるという構想が生まれたようです。
超小国で人口も60万余くらいの時代に、1万人も入国となれば、危機感はすさまじかったと思うのです。ブータン政府はチベット難民に対して、ブータンに居たいのならばブータン国籍申請するようを勧告しましたが、申請する人はほとんどなかった。
それは、ダライ・ラマ亡命政府がブータンを乗っ取るのを待っており、ダライ・ラマへの忠誠心からチベット国籍のままでいたかったのだろうと言われています。結果、ブータン国籍を取ろうとしないチベット人8千人に国外退去を命じて、インド政府が難民を受け入れたために解決できたようです。
ところで、第3代国王には正室との間に4人の子がいて、皇子は一人で、この皇子が第4代王です。ところが側室もいて、しかもチベット人で、皇子を一人産んでいます。この皇子を擁立するという策略を計画したと言われているのですが、そこら辺りは事実なのかどうかわかりません。
さらに、19世紀後半からネパール人労働者がたくさん入植しました。で、治安が悪化し、難民は11万人にもなったようです。ネパール難民も、ブータン国籍を申請せず、ブータン社会にも溶け込まない。ブータン政府はチベット難民も追い出し、ネパール難民も追い出すのかと、国際社会からバッシングされたこともあったとか。
ネパールを含むヒマラヤ一帯に、ネパール人が中心になってグルカランドつくろうという運動もあったみたいです。また、インドのダージリン地方では現在まで、グルカ人が自分たちの独立した自治州グルカランドをつくろうとする運動が続いているらしい。
隣国のシッキム王国(チベット系)もネパール人口が増えて、「ネパール州」ができ、最終的にキッシム王国は崩壊してしまいました。1975年インドに併合されて現在は「キッシム州」となっています。
小国にたくさんの難民が来たら、どのような事態に陥るのか、ブータンはよく学んでいたと考えられます。現在は多くのネパール難民がアメリカやカナダ、オーストラリアなどに移住しているそうで、解決済みとは言えないが治安もよくなったようです。
ブータンの情報は、日本のマスメディアは取り上げないので、この機になって知ったことばかりです。ですが、このような過酷な体験をした国であるからこそ、「国民総幸福(GNH)」という目標を追求するようになったのではないでしょうか。
それにしても、小国は容易に攻め落とせる、乗っ取ることができる対象になってしまうんですね。小国の悲劇です。しかし、近代になってからは国際社会の監視が進んでいますから、小国であることの利点を発揮できる環境になってきたような気がします。
しかしながら、魔訶不思議なのが、大国(?)日本が米国に乗っ取られているとしか考えられないことです。「指揮権密約」なるものがあり、戦闘が始まれば自衛隊はアメリカの指揮に従うのだそうです。また、日本国内のどこでも米軍基地を求め造ることができるとか。(矢部宏治著『知ってはいけない・隠された日本支配の構造』に掲載。必読の書です)
日本は表向きでは主権を持つ独立国に見えますが、裏の世界ではアメリカの言いなり。不平等条約である日米地位協定を改定させたという話は一度も聞かない。
かつてマッカーサー元帥が語ったことを思い出します。
「近代文明の尺度で測れば、我々(米国とドイツ)が45歳という成熟した年齢であるなら、日本人は言ってみれば12歳の少年といったところ」
先の大戦での日本の負け方は最悪最低で、ぶざま過ぎたので、それくらいは言われるはずです。「赤子の手をひねるくらいに簡単に従わせることができた」のではないかと私は想像しています。
日本の政治家と官僚は政治的に未成熟だということ、それはよくわかる。ですが、日本国民はそれほど未成熟なのかと……。あなたはどう思われますか?
★沖縄から見た日米地位協定―その現状と問題点を探る 講師:高木吉朗さん(沖縄弁護士会所属 弁護士) 2018.3.20
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/415404
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