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さて、ブータンの歴史や文化、人々の生活ぶりも知りたいのですが、現地に行くと、そんなことよりも、食いしん坊の私は、食に関することが最も気になりました。一口に言うならば、どうしたらこんなにマズク調理できるのかと不思議に思うほどでした。
私も稀に?マズイ料理を作ることがあり、そんな時は七味唐辛子や柚子胡椒などをタップリとつけて食べます。すると、まずかったオカズが一変してウマクなります。ブータン人はかなりの唐辛子好きのようです。唐辛子は「エマ」といい、スパイスとして使うのではなく、野菜として使っているらしいので量的にも多いみたいです。彼らは、さぞかし旨い食事をしているのだと思う。
お米や小麦類はインドからの輸入でインディカ米ですが、ブータンでは古代米の赤米を好むらしい。ただ調理法が「湯取り法」ですから、パサパサです。日本人には旨味が無いかに感じられます。
(湯取り法とはアジアの大部分での炊き方です。鍋にたっぷりの湯を沸かし、沸騰したらお米を投入。時々混ぜながら7~8分茹でる。少し芯が残るくらいのところで火を止めて、一旦ざるにあけて湯を切ります。鍋に戻して、フタをして5~10分蒸らす)
「スジャ」と呼ばれるバター茶も飲みましたが、あっさりした風味でバター味も無い。また、スープ類はほとんどメニューとして出てこなかったので、出汁類があるのかどうか…尋ねなかったので分からないままです。全般に塩もあまり入れないので旨味が感じられません。で、高血圧に罹る人は少ないってことになっているのでしょうか。
日本と共通した食材は、ソバとキノコ、タケノコなどで、マツタケも採れるみたいで、さすが照葉樹林文化圏です。ただし、ソバは、焼きそばみたいに炒めて食べます。餃子に似ている「モモ」も食べていますが、これも旨味が無い。たぶん、これは中国からチベット経由で入ってきたのでしょう。
パンも当然にパサパサです。小麦の種類によるのか、調理法でなのかわかりませんが、私の旅史上最高のマズさです。肉は、牛肉、豚肉、鶏肉もありますが、これもインドからの輸入らしい。仏教徒として殺生を禁じており、ハエさえも殺さないお国柄なのに、なぜか他国民が殺してくれたものは食べられる…、という矛盾は、どう心理的に処理できているのだろうか…。
そう言えば、ブータン滞在最終日では、3000mの高地にあるタクツァン僧院に行く人たちと別れて、体調が悪かった私は、一人で裾野にある駐車場(2500m)の近辺を散策していました。なんとワラビがあちこちに芽吹いていました。
欧州などではキノコを採るみたいですが、だいたいが、キイチゴなどの柑橘類とかブルーベリーなどの果樹で、主にジャムにしています。が、野草のような植物を食べる文化はそれほどはないみたいです。たぶん、中国雲南省と台湾、華南、ブータンなどの照葉樹林文化圏だけではないかと。
で、帰宅後に、照葉樹林文化圏なる見方を調べまとめた中尾佐助の著書『料理の起源』を読み始めたところです。すると、日本にも昔、東北地方に「湯取り法」があったみたいです。ですが、大方は「炊干し」という炊き方です。現在の普通の炊き方です。
一方、湯取り方だと、栄養分の多い部分を捨ててしまう。当然に、栄養分の多いところがうま味を感じさせるのですから…。なぜ、こんな炊き方がずっと続いているのかと思う。
★照葉樹林文化論
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%85%A7%E8%91%89%E6%A8%B9%E6%9E%97%E6%96%87%E5%8C%96%E8%AB%96
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