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持統天皇の吉野行き31回
https://nihonsinwa.com/page/2478.html
たとえば、臣下たちに天武天皇の権威を意識させて、その権威を借りるという意図があった。夫との思い出の地を訪れていた。吉野にいる愛人と逢うためだ。吉野の豪族の協力がなければ政権を維持できず、吉野の豪族との連携が必要だった。吉野は重要な軍事拠点だったからだ、という説など、探すとザクザクと出て来ます。
古代史好きの人たちは謎解きが大好きなんですね。私も同じ穴のムジナなのですが…。ところで、天智天皇は亡くなる直前、大海人皇子(のちの天武天皇)は身の危険を察して吉野に逃れていますが、なぜ、吉野だったのでしょうね。
それに、吉野と言えば、天武天皇の「吉野の盟約」があります。天皇に即位した後に、6人の皇子と妃(持統天皇)を吉野に連れていき、「互いに争わずに協力すると誓わせた」と伝えられているものです。
ここからは、吉野は隠里か神聖な土地らしく見えますが、それだけではないような気がして、どうも納得できませした。で、はやる気持ちを静めながら、観光ボランチィアの男性に尋ねてみました。すると、待ってましたというが如く答えてくれました。
「役小角(えんのおづの))たちから情報を得るために通っていたと考えられる」と。 えええっ!! です。修験道の開祖と言われている「役小角」が登場するなど、ビックリビックリです。役小角はもう少し先の時代に活躍した人物だと思いこんでいました。帰宅後に調べたら「634年生~701年没」です。
役小角(えんのおづの)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BD%B9%E5%B0%8F%E8%A7%92
役小角は、現在の奈良県御所市(明日香村の西方辺り)に生まれており、明日香村に現在も建っている飛鳥寺で学んだこともあるとか。
持統天皇の生年は「645~703」で、天智天皇は「626~672」ですから、役小角との接点は充分ずきるほどあります。天武天皇の年齢はわかりませんが、天皇に在位したのは「673~686」ですから、こちらとも重なります。
修験道と言えば、山林での修行を重ねて全国歩き回っている修験者(山伏とも)のことで、各地の情報を得る機会の多い人たちです。
修験道
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%AE%E9%A8%93%E9%81%93
なお、前回このブログで、天武天皇の母親である斉明天皇について、饗応好きで見栄っ張りな気質(タイプ8w7)だと書いていますが、幾つものが大土木工事を命じています。この労役で酷使され人々からの反感は強かったと「日本書紀」に書かれています。
さらに、その息子である中大兄皇子(天武天皇)も、645年の「乙巳の変」以降、ライバルたちに謀反の嫌疑をかけて幾人も殺しています。それでは民心は離れて行くものです。皇太子のような地位に27年も続けており、即位したのは668年、42歳の時です。
これも、古代史の謎の一つとして有名ですが、私の説にするとしたら、彼は甚だしく不人気で、豪族からの反感も強かっただったからではと…。
当時の人々は、この母子とは袂を分かつような力のある天皇を求めていたと考えられます。大海人皇子(のち天武天皇)はタイプ8で、存在感は他を圧倒するぐらい有ったはずで、人々の期待は大きく、その支援があり準備もできていたので、壬申の乱ではすばやく対応できて戦いに勝利しました。
修験者たちが、大海人皇子と地方豪族との仲を取り持ち、修験者たちの情報網から戦いを有利に進めたのだと。なお、タイプ8は情報通で「情報魔」と言えるほどに情報を重視する傾向があります。
たとえば、織田信長(タイプ8)は少数の軍勢で今川軍の本陣を強襲して勝利しました。唯ひとり今川義元の首を斬ることに集中して、情報網を絞っていたと考えられるのです。「日本三大奇襲」の一つに数えられています。
明日香村から吉野に行くには、飛鳥川をさかのぼり、標高500メートルの芋峠を越える必要があります。なお、吉野川沿いの「宮滝」にある吉野宮は斉明天皇が造営して、持統天皇が増築したものです。
また、平家を討った源義経が兄頼朝に追われて逃げて行ったのも、吉野です。さらに、北条幕府を倒して「建武の中興」を遂げた後醍醐天皇が、南朝の拠点として選んだのも吉野だとか。
風光明媚な隠れ里なのでしょうか? もしかして、昔の避暑地みたいなところだったのでしょうか? 次は、持統天皇が歩いた吉野への道を歩いてみようかなと思っているのですが…。つづく
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