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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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所用があって、紅葉で名高い香嵐渓に近い或る所を訊ねたのですが、突然に笛太鼓のお囃子が聞こえてきました。村祭りらしいので、用事を終えた後でちょいと覗いてみようと思いました。



「ぬくもり祭り」と言い、「ぬくもりの里」という名の要介護高齢者のデイサービス事業の施設で行われていた村祭りでした。このような介護施設を中心にして、家族の人たちが集って祭りを楽しむなどは、田舎だからこそできることではないかと思うのです。

和太鼓の演奏や棒の手の演武などもあり、屋外のテントでは五平餅やアユの塩焼きや、花苗や焼き芋などの店もあり、みな顔見知りらしく楽しそうに語らっています。

こちらも知り合いでもないのに、親しそうな様子で話しかけられたり、学生さんらしい娘さんから「クイズに挑戦してみませんか?
」と声をかけられるなど、まるで郷里にいるような感触がして、ちょっとウキウキ。

私は都会育ちで、「故郷」とイメージできるような所ではありませんから、田舎暮らしに憧れていたとも言えます。ですから「村祭り」はとても新鮮で、まさに、ぬくもりを感じられる祭りだったような気がします。

その後、雲與寺と大沢池に行き、紅葉美をバッチリ撮ることができ、その後は山辺の森を散策できました。どちらも周辺の住民しか知らない処なので、静かで落ち着いた雰囲気が気持ちを健やかにさせてくれるって感じです。

知り合いのご夫婦(30歳前後)が名古屋の街から引っ越して、この辺りに住み着きましたが、田舎暮らしを楽しんでいるみたいです。「子どもをこんな村でならば安心育てられる」と語っていました。

なお、私は人混みの多いところが苦手で、できるだけ避けています。ところが、半田舎に棲んでいたつもりだったのに、近くに家がどんどん建ちあがっていて、もうじき「都会」になりそうな気配です。どうしょう!!emoji

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竜頭 万里子 (りゅうとう まりこ)
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