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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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 ある受講生が、「自分は子どもの頃ひどい偏食でした」としゃべりだすので、その頃はどんなものを食べていたのかと尋ねてみました。すると、「母親が料理下手だったので‥‥」と言います。料理下手ならば、食卓には美味いものが並べられていなかった可能性があるのではと、ふと頭に浮かびました。

 もしも、それが当たっているならば、限られたものしか食べていない可能性があります。たとえば、お茶漬けだけを食べていたならば、「この子はお茶漬けしか食べない、偏食で困っています」と母親が受け取り、それを知り合いたちに語っていたとしたら‥。それを小耳に挟んだ子どもは、「自分は偏食なんだ」と思い込むこともあるかもしれません。

 そんな話をしたら、「ほんと! そうかもしれない」と、この受講生は驚いた様子。「そういえば高校生くらいから外食するようになって、何でも食べられるようになりました!」と思い出したようです。「母親は本当に料理嫌いでしたから‥、限られたものだけを食べるしかなかったんだと思います」 そうとなれば、「偏食」とは言えません。

 
「自分は好き嫌いなく何でも食べられると思っていました!」と語ってくれた受講生もいました。ある日、生まれてはじめて他家で食事をしたら、「食べられないものばかり並んでいた!」と言います。どうやら、母親が子どもの好むものばかり作っていたようです。

 つまり、ある環境にいると「自分は偏食」となるかもしれません。別の環境にいると、「自分は好き嫌いなく何でも食べられる」となってしまうことも考えられます。それらは、他家のメニューと味を知って比較してみなければ、「単なる思い込みに過ぎない」のではないでしょうか。

 そして、「性格」とか「気質」というものも、これと同じように考えることができます。「自分は神経質だ」とか、「私のエニアタイプは、タイプ5だ」などという自己認識も、「単なる思い込みだった」ということは、しばしばあります。

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