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双極性障害のある子どもたちには、「分離不安」があると紹介されています。この「分離不安」という言葉、よく使われていますから知っている方は多いと思います。この本には「(母親が抱いている)赤ちゃんを下に降ろせない・いつも私(母親)から30センチと離れない・もしお腹に戻ることができるなら、この子はきっとそうしたでしょう」等々。
私のところにも子連れで訪ねてくる受講生がいますが、5歳くらいでも母親にしがみついたままで下に降ろそうとすると嫌がり、それでも降ろすと泣いて怒るなどがあります。障害があるわけでもない元気なタイプ7の子です。手のかかる子どもゆえ、子の存在を「煩わしいと感じることがある」と本音も聞かせてくれます。
ところで、タイプ2の母親たちを見ていると、子からの「分離不安」があるのではと思うことがよくあります。別の言葉でならば、「子離れ」ができにくいのです。たとえば、子どもの高校受験に際しては、自分が付いていなければならないと思い込んでいたりします。
また、成人した子どもの新婚家庭に、一日に3~5回電話を入れる母親がいます。しかし、当人にとっては「親が子どもを心配するのは当たり前」ということになります。心配してもしなくとも子は育ちますし、もはや育て上げたのですから何を心配するというのでしょうか。その心配性が子どもには煩わしく不快になっていたりします。先の例と同じなんです。
タイプ8の男性を見ていると、妻からの分離不安があるのではと疑ってしまうことがあります。妻を常時監視しているかに見え、放し飼いにすると、妻はふしだらになるかもしれないと、見えないヒモで繋ごうとしているかに見えるのです。妻からすれば煩わしいことではないでしょうか。
タイプ1の女性を見ていると、夫からの分離不安があるのではと思わざるを得ないことがあります。細かなことでも夫に尋ねてからでないとできないとか、夫が出掛けると、そこに行っているのか確認しないといられない女性がいます。実際、逐一確認している妻がいました。夫からすればなんと煩わしいことでしょう。
尤も、どのタイプも程度問題があり、重度の分離不安のある人と軽度の人がいるようで、一様なものではないのは当然のことです。あえて書き留めないと、例に挙げたタイプはみなそうなるのかと誤解されることがあるので、困ります‥。
このように、エニアグラム性格学理論でみたら、多かれ少なかれ全ての人たちが「分離不安」があるように見えます。詳しく述べるなら、比較的タイプ5とタイプ9だけが分離不安があまりないように見えますが、他の7つのタイプは、夫々にある対象から分離できないでいると考えられます。
「親離れ・子離れ」と言いますが、親離れできない子どものことだけが、どこか問題があるかのように捉えられています。しかし、子離れできない親もあります。また、妻離れできない夫、夫離れできない妻もいるのです。さらには、友達からの分離不安があるように見える人もいます。2w1と6w7です。
「エニアグラム性格学」でみたら、それらには問題はないのであり、他のさまざまな要因から不安感や恐怖感が強まった人たちが、ある対象から離れがたくなるだけのことに見えます。恐怖と不安に陥った原因を探しだすことが重要なだけで、ことさらに「分離不安」という用語を使う必要はないと思うのです。
また、母親からの分離不安だけが一般的に取りざたされています。そうなると、3・4・7がそれに該当します。この人たちのうちの不安感の強い人だけが、「分離不安」があることになるようで、それでは納得できません。しかし、これはエニアグラム性格学だけが到達しえた見解です。
ちなみに、このようなことに言及する研究者やカウンセラーたちが、自分にも分離不安があることに気づいているのでしょうか。たぶん、気づいていない人が多いのではと予想します。自分自身は、自分からは容易に見えないのです。
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