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この映画の主人公は、貧しくて持病もある老人ですが、550キロ離れた兄のところに駆けつけるというお話です。宿に泊まるお金を節約するために、ベニア製寝台車を手作りして、トラクターで牽引します。安価なウインナーやレバー・ソーセージ(まずいらしい)をたくさん買い込んでの出立です。
ちなみに550キロがどれくらいなのかわからず調べてみましたが、名古屋から青森までが1000キロなんだそうです。その約半分の距離をトラクターで行くという。トラクターは時速6.4キロくらいなので、自転車より遅くて、歩くよりは早いのかもしれません。
老人なので一日4時間乗るとして、約22日くらいでしょうか。途中、ゆっくりするならば、約一ヶ月の旅になるのかもしれません。初秋に旅立ちして、兄の家に着いたのは秋も深まり紅葉になっています。
米国の広大な畑地の景色も素晴らしいが、なんといっても、この老人の生き方が素晴らしいと感じます。貧しくとも卑屈にならず、自分の生き方をしっかりと持っていて、冒険心も失っていません。ケンカ別れした人と、自分のほうから歩み寄ろうとする勇気ある人です。理想的な人物に見えます。
ところで、私には、誤解されたままで長く会っていない友人がいます。この老人のように、再会を果たして、あの時の誤解を解いてみたいと思うのですが、勇気がなくて会えません。ここを読むあなたにも、そういう人はいませんか?
そして、最近よく思い出す人がいます。その人に会うためなら危険な旅をしてもいいと思うのです。一番に会いたい人です。それは亡くなった父と母です。まともな会話をしたことがありませんが、仲が悪いというのではありません。ぶつかりあったことはなく、不満も特に無いのですが、理解し合っていたとは思えません。
両親は、昔かたぎの人間というか、そういう必要を感じなかったんだろうと思われます。それは私にも言えることで、何か問題が起きたらそのときには語り合ったのかもしれません。ですから、とりわけ書き出すようなことは何もないのですが、二人を思い出すと、ちょっと目元がうるみます。語り合っていなかったことを悔やんでいます。なお、親と死に別れたならば、多くの人たちが、いろいろなことで後悔するのでしょうね。
さて、たとえ両親と何か会話ができたとしても、この映画のように、「何も言わなくてもわかる」というふうにはいかないでしょう。なんだか言い出しにくくて、父の周りをうろうろしていると、いつものように、「オイ!」と父がタバコを取ってくれと手で合図して、私は面倒そうに、タバコとライターと灰皿を渡すだけに終わりそう。母は着物を縫いながら、「ちょっとお茶でも入れて! 相変わらず気の利かない子だねえ‥」 な~んてね!! こんな感じの映画もあったような‥‥。
ちなみに、リンチさんが監督して作ったニューヨーク市の公共広告が、以前、話題になりました。傑作です。「ゴミのポイ捨てはやめよう!」というキャンペーンの動画で、以下のYouTubeで見られます。怖がりな気質の人が作ると、本当に怖~くなります。ゴミのポイ捨てする人が、実際、減ったんじゃないかと思ってしまいます。
http://coolsummer.typepad.com/kotori/2007/05/cm.html
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