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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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我が家から車で約40分の綾渡町という山間地で、珍しい盆踊りがあると聞いて出かけました。
なんと、素朴な昔の盆踊りがそのまんま残っているという感じで、静かな盆踊りです。

1人または2人の男性が古くからある歌を歌い、踊り手はそれにあわせて掛け声をかけて踊る。扇子さばきが難しそうで、みな下駄を履いているが楽器は一つもない。下駄で音頭と調子を合わせているみたいだ。


夜念仏や盆踊りの本番が見られる動画あり

http://www.manabi.pref.aichi.jp/general/01120347/0/index.html

この盆踊りを知ったきっかけは5月の連休のこと。どこか近くの田舎にいって、ブラブラと歩いて気分転換を図ろうと、行き先も決めないまま車を走らせているうち、あるところ迷いこんだ。それが綾渡(あやと)地区。
         9846ee35.JPG                                                                                         平勝寺という寺の本堂で一服していると、寺の住職に声をかけられた。本堂の祭壇には、「東北大震災供養」という卒塔婆がたてかけられている。


「日本も大変なことになった…」などという会話が続いて、「お盆が来たら盆踊りを見に来てくれ」と誘われました。

さて、お盆になった。夜7時、綾渡に到着。真っ暗で街灯もあまりない田舎。道の両端にロウソクが灯り、寺の境内まで200mくらい続いている。

そして、遠くから鉦(かね)の音となにやら節のある男衆の声が聞こえてくる。
お香の匂いがあでやかに感じて、うるわしい。

境内には50~80人くらいいただろうか。夜店は一つだけ。五平餅と串刺しの冷たいキューリと飲み物だけ。飲み物だけがたぶん昔とは違い、酒と茶からビールとジュースに変わっただけなのではと想像する。

ポップコーンやフランクフルトソーセージなどは売っていない。それがとてもいい。

綾渡は全26戸という小さな集落で、標高500mのところにあり、山麓にある足助よりずっと涼しい。たぶん25度くらい低く、気持ちのよい夜風が吹いている。

fe245a63.JPG夜9時からは盆踊りだ
。なんとなくその気になり輪の中に入って、つい、まねて踊ってみた。でも、手振りが難しい…。1曲ごとにそれぞれに違う振りがあって、全部で10曲くらいはあるらしい。

年配の女性たちの手振りが美しい。これこそ、日本の昔からある盆踊りに違いない、と思う。懐かしい気持ちで一杯になる。そんな趣のある盆踊りで、気持ちが落ち着き、「祖先」というものを感じた夜でした。

この夜は新聞社の取材がありました。以下です。


山里に鉦と回向響く「綾渡の夜念仏と盆踊」
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20110812-OYT8T00558.htm

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