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約2ヶ月前に箪笥を整理している時、父の軍隊手帳を見つけました。長くかえりみることがなかったので、箪笥の奥に隠れていたものです。
手帳はボロボロですが、台風に遭って水濡れになったためだと聞いています。
終戦記念日の今日、この手帳のことを取り上げてみようと思い立ちました。でも、軍隊手帳なるものをまじまじと観察したのははじめてのことです。
最初のページに「勅諭」が印刷されていますが、なんと「勅諭」が3つもあります。1つ目は、明治15年1月4日の日付になっています。調べてみると、その日に、「陸海軍に軍人勅諭を発布」がされたみたいです。
参謀本部長の山県有朋が西周(にしあまね)に起草させたものだそうです。その当時のことを描いた画を転載しています。また、以下に勅諭の全文が載っています。
http://www.asahi-net.or.jp/~uu3s-situ/00/Gunzin.tyokuyu.html
2つ目は、大正元年7月31日付けの勅諭です。明治天皇が30日に崩御して、大正に改元した日です。3つ目は、昭和元年12月28日づけの勅諭です。大正天皇が25日に崩御して、昭和に改元した日です。
つまり、明治・大正・昭和の3代の天皇がそれぞれに勅諭を出しています。しかも、この3つの勅諭は赤字で印刷されています。赤紙ってわけです。これ以外はみな黒字で印刷されています。
勅諭の次に載っていたのは、「勅語」です。ちなみに、勅諭は勅語より訓示的なものなんだそうです。大正3年11月3日下賜とあります。
その後にも全部で8項目あって、本人が署名や記入するようになっています。ですから、父の直筆の署名が見えます。よく見知っています。懐かしいなつかしい字です。
表紙の布は麻らしく、紙は丈夫な薄い和紙で作られています。水濡れに遭っても、印刷された字は読めます。
父の軍隊手帳には載っていませんでしたが、教育勅語と戦陣訓が載っているものもあると聞いています。父より歳若い兵士たちの手帳にあるそうです。
この戦陣訓には、「生きて虜囚(りょしゅう)の辱めをうけず」というものがあります。沖縄で集団自決したり、女学生たちが自害した、その大元になる訓示です。
ところで、父が最初に配属されたのは、「第三師団」で、 部隊は「輜重兵第三大隊第一中隊」で、二等兵でした。
ちなみに、師団とは6千人から2万人程度の兵員規模の作戦基本部隊のことです。これも調べてみてはじめて知ったことなんですが。
そして、輜重兵(しちょうへい)とは、兵站(へいたん)と言って、主に陸軍の後方支援をすることで、兵器や燃料や食糧を輸送や補給したり、兵器の修理なども行う兵科のことです。
兵役には付きましたが、父はそのころ病弱で結核を患ったので、国内での「農耕勤務隊」に転属されました。外国で敵と対峙して人を殺すというような体験はしていないようです。
でも、内地で農耕作業に携わるのは屈辱的なことだったみたいです。お国のために戦えない兵士では、周囲からの風当たりが強く、辛い思いをしたのではと思います。
結核を患っても病院に入院できるものではなく、きつい農作業だったみたいです。父は寡黙なので、そういう話をしたところは見たことも 聞いたこともありません。他の体験者が教えてくれたことです。
また、この手帳を見ると、そこには農耕作業に従事していた、と、はっきりと書かれていました。こうして、手帳を写真に撮って、細かく調べていくと、まざまざと、なんだか幻影のようなものが見えてくるような感じです。
父はどんな思いで、この手帳とつきあい署名したのだろうか。勅諭は暗記したのだろうか。何も語らないままに逝ってしまったので、もう尋ねることも、確かめることもできません。
最近まで軍隊手帳のことをかえりみることもなかったので、申し訳ない気持ちで一杯になります。これを書きまとめて、やっと少し気持ちが収まってきましたが…。
「氏(うじ)か育ちか」という論争はよく起きます。英語でも、「nature or nurture」という表現があります。
性格というものは、生まれながら持っているもの、つまりは遺伝子(氏・nature)によるものなのか、それは養育環境(育ち・nurture)によって違ってくるものなのか、というものです。このことは、みな関心が高いようで、とかくイデオロギー論争になってしまう傾向があります。
ご存知のように、一卵性双生児はいわばクローンですから、ゲノムはみな同じです。もしも養育環境の影響が大きいということなら、一卵性双生児が別々の家庭で養育されて成人したら違いが大きくなります。同じ家庭で育てられたならば、違いは小さいってことになります。
これまで良識派と言われていた人たちは、どちらも大きく当人に影響を与えるので、「五分五分だろう」というものでした。
ところが、最近の遺伝子研究からは、どうもそうではないらしいという方向になりつつあるようです。『遺伝子は私たちをどこまで支配しているか』(新曜社)のなかに、一卵性双生児に関する研究調査の結果が詳しく載っています。
一卵性双生児が別々に生活している時間が長ければ長いほど、互いに似なくなってゆくと予想されます。この本に記されているのは、「性格検査の類似や一致は、80歳や90歳になってもほとんど変化しない」とあります。
また、「一卵性双生児は一緒に育った場合でも別々に育った場合でも、歳をとるほどによく似るようになるという検査結果さえある」
多くの研究結果が示していることは、「共有の家庭環境は子どもの性格形成にほんの小さな影響しかおよぼさない」ということです。それじゃあ、わが子の性格を何とかなおしたい、などと思っている親がいますが、努力しても報われないってことになりますよね。
また、「10歳以前であれば、共有の家庭環境の影響が小さいながら見られる。周囲の人々とうまくやってゆくための方法として、親や兄弟姉妹、近所の仲間をまねる傾向があるからである。しかし、思春期を過ぎ家を離れると、ほとんど完全に消え去ってしまう。一緒に育った兄弟姉妹が似ているとしたら、その大部分は家庭環境というよりは、共有している遺伝的性質によるものであるようにみえる」
まさに、性格は変わるように見えますが、変わるとしたら、それはタイプ7内での変化に過ぎません。タイプ7で生まれたら一生タイプ7です。タイプ7がタイプ5に変わることも、タイプ6に変わることもありません。
ですから、当会では「性格」とは呼ばず、「気質」にしています。また、「性格」が養育環境によって大きく変わるものならば、タイプ判定というものはできません。どんな環境にいる人であっても、その人の「気質」がくっきりと出ているので、タイプを見抜くことができるのですから。
なお、この本の考え方は、実は私が元々そう感じていたことなのですが、単に感じていただけに過ぎません。しかし、こうして自分の考え方と一致できる書物と出会えたのですから、長生き? はするものですね。
まだ年寄りだと思っていませんが、40歳まで生きれば充分だと思っていましたから…。おまけの人生を過ごしているわけです。
でも、上記にもあるように、近頃はよけいに、私がより私らしくなっているという感じがしています。青年期のほうが自分を抑圧したり自分らしくいられず無理していたように思われます。
『東京大学物語』でヒットしたマンガ家の江川達也さんが、自書『現実はマイナーの中に』で述べています。
「私は昔から、なぜか敵で死んでいったやつに感情移入しちゃうわけです。マジンガーZ(永井豪の作)のあしゅら男爵が、すごくかわいそうで…」
江川さんのエニアタイプをタイプ7と判定しています。7w8なのか7w6なのかまだ判定できていません。8が少しありそうにも見えるが、6のウイングも考えられ、なかなか絞れません。
ちなみに、永井豪さんに関しては、7w8と判定しています。主人公が悪漢のようなスタイルになっています。いかにも正義の味方だというふうになっていません。
これを読んで、故梶原一騎さんが自書『反逆世代への遺言』で述べていたことを急に思い出しました。要は江川さんと同じことを述べているんです。
「一度、新宿の映画館でワンワン泣き出して母親が往生したことがあった。なぜ泣いたかというと、切られた悪役が可愛想そうだと思ったからだ。私はその悪役の首がなくなって家に帰った時のことなんか考えてしまう。憎々しい悪役にも家庭があって、父親や母親がいて、奥さんも子どももいるのにと考えてしまうのだ」
梶原さんのエニアタイプを8w7と判定しています。江川さんと梶原さんの共通項は「自分と世界は否定的に結びついているタイプ・837」です。
ところで、ヒーローとか正義の味方だけに感情移入して、悪漢はやられて当然、懲らしめて当然という感じになりやすい人たちを知っています。
それは、たまたまタイプ2やタイプ1の人でした。この場合の共通項は、「自分は世界と肯定的に結びついているタイプ・261」です。
なお、これに関する聞き取り調査をしていません。受講生や知り合いの十数人に確かめただけに過ぎません。ですから、まだ何んとも言えません。
上記のような傾向が、837や261のグループの人たちにあるのかないのか。ありそうにも思えますが、なんとも言えません。
ここでは、敵や悪役に感情移入する人たちが結構いるらしい、ということがあまり知られていないように思われたのでお知らせしています。
ただし、ここに述べたことは、自分とは違う、という方は、いつも確実にいます。ヒーローに惹かれる837もいれば、ヒールに惹かれるという261の人たちもいるだろうと予想します。
いつも書いてますが、「…の傾向がある」「…が多くなりがち」というに過ぎません。こういうことを逐一書かないと誤解されてしまうようです。
今年に入って、二人の知り合いが亡くなったという知らせを受けています。同年輩の方の死は、わが身に迫るものがあります。私に残された時間は後どれくらいだろう、などと考えたりしてしまう。
また、古い友人に電話をすると、家族が電話口に出て、入院していると告げられる。ガンかもしれないと言う。すると、健康診断に行ったのはもう12年前だなあと気づく。
また、今年は若い頃から親しんで著書を読んでいた方々の死亡記事を見つけており、こちらもショックな知らせです。井上ひさし様・多田富雄様・梅棹忠雄様・森毅様。改めてご冥福をお祈りします。
なお、ウィキペディアに載っていたのですが、井上ひさしさんは、毛筆で書くことを人に頼まれた場合に、よく書いた文章があるそうです。それは…、
「むずかしいことをやさしく/やさしいことをふかく/ふかいことをゆかいに/ゆかいなことをまじめに書くこと」 なんと、私が手帳に書きとめていたことです。
また、多田富雄さんの著書、『免疫の意味論』にはかなり驚かされました。免疫現象の意味を考えていくと、生命観そのものまで変わってしまう感じです。
梅棹忠雄さんを知ったのは、『知的生産の技術』(岩波)からです。本棚に今もあります。そして、ウィキペディアではじめて知ったのですが、井上ひさしさんと梅棹忠雄さんはともにエスペランティストだったんですね。私もしゃべられない自称エスペランティストです。世の流れにムダに抗っています。
森毅さんの本は、語り口が面白くて読んでいたように思います。たくさんの著書がありますが、ちくま文庫の『いいかげんが面白い』がおすすめです。
ウッキペディアで調べたら、死亡記事が出た当日に、早くもそれぞれの箇所が書き換えられています。これも、なんだかショックなことです。 元気の出る本知っていたら、お知らせください。
ロシアとか欧州などの山火事がすごいことになっています。その映像を以下のところでご覧ください。クリックすれば飛べます。
http://englishrussia.com/index.php/2010/07/31/the-moscow-region-on-fire/
上の画面は、ロシアの山火事の発生件数を示しています。その範囲は広大で、これほどまでだとは…。(画像も、クリックすれば拡大されます)
たぶん予想以上なはずです。それで、ご紹介したいと思いました。昨日の7日も、首都モスクワが森林火災で発生したスモッグに包まれたと報道されています。
「クレムリンの大聖堂などの観光名所も分厚いスモッグでかすんで見え、自動車は昼間からヘッドライトをつけて走っている。大気中の一酸化炭素濃度は公衆衛生上の最大許容値の5倍に達した」
「またロシア非常事態省によれば、過去24時間で244か所の火災が鎮火した一方、新たに290か所で火災が発生し、火災発生件数が鎮火件数を上回っている」AFP
日本は湿度の高い国だからなのか、山火事はそれほど多くないが、こちらは元々空気が乾燥しているからなのであろうか。
ロシア政府は小麦の国外輸出禁止を決めたそうですが、これをみたら納得できるのではないでしょうか。今年の異常気象は普通じゃありません。
う? ちょっとおかしいかな。普通じゃないから異常気象って言っているんですよね! でも、異常気象が続いていると、こんな言葉使いも有り! かも…
これからどうなるんだろう。もっと酷くなりそう…などと想像すると恐怖で震えてきます。それでも、このような山火事は生まれて始めて知ったものです。
台風の怖さはよく知っているのですが…。床上浸水で、しかも、天井まで届きそうな水位でしたから…。
マンガ作品から、人の心理をうまく説明できるかもしれないと、現在はマンガばかり読んでいます。マンガ好きというのではありません。エニア講座の資料にできると知った頃から、講座で活用するために読むようになりました。
また、次なる出版にこぎつけたいので、結構必死になって読んでいます。しかし、長編マンガが多くて時間を取られるのが困りものです。
さて、清水玲子さんのマンガ、「月の子」を読み終えたところですが、ファザコン性がクッキリと出ていたので、すぐにタイプ2w1と判定できる人でした。
翌日、藤本由香里著の「少女マンガ魂」(白泉社)を読むと、なんと、清水さんへのインタビュー記事がそこに載っているではありませんか。こういう偶然はよくあります。
それだけではありません。インタビューに答えている内容(以下の青字)にビックリして、ちょっと笑ってしまいました。
どちらかというと、私は完全なファザコンなんですよ。だから、「月の子」は私のファザコンがモロに出たっていうか…。物心つく頃までは、純粋に「お父さんと結婚できて、お母さんはなんて良かったんだろう。お父さんと結婚したいって思ってました。
タイプ2のところに記述していることが、そのまんま出ていたのです。でも、清水さんは幸運なほうです。理想的な父親だったので、そのように思えたのですから。なかなかそのような幸運はないものです。
父親とは口も効かない、父親の不満ばかり、父親と口ゲンカをよくする、父親を無視したり、ちょっと冷ややかに見ていたり、という人のほうが多いように感じています。
なお、タイプ2にとって、父親は無視できない存在であるにも関わらず、「父親のことは考えたことがない」とまで言うタイプ2の娘さんもいます。本当にいろいろな違いがあるものです。
また、自分が父親に向いているのか、母親に向いているのか、それさえ気づいていない人もたくさんいるのですから…。
ところで、ドン・リチャード・リソというエニアグラム研究者は、タイプ2に関して「父親に向いたタイプ・両価的(愛憎半ば)」と紹介しています。
私の解析でも、タイプ2は「父親に向いたタイプ」と言えるのですが、「両価的(愛憎半ば)」とはとても考えられません。上記のように、いろいろだからです。
従って、「父親に対して複雑な心理状態に陥りやすいタイプ」という説明のほうが的確ではないでしょうか。また、それ以外に言いようがありません。
ちなみに、次は、あるブログにあったものです。
「清水玲子氏は、愛するというのは,いったいどういうことなのか.なぜ愛するという感情が沸きおこってくるのか.愛するひとのために自分の身を犠牲にしてもいいとまで思いつめるのはなぜなのか。こういう心の不思議さこそ清水氏が追求しているところのものだと思われます」
確かに、清水さんの作品には自己犠牲がよくあります。清水さんに限らず、タイプ2(おかあさん気質)は、本当におかしいくらいに、自己犠牲を作品などでよく描いています。
まあねえ。人類が9人家族であるならば、「おかあさん」が、家族のために自己犠牲するというのはよく理解できるところです。
暑中お見舞い申し上げます。
暑さに弱いので、今年の夏季休暇は高い山に行けば涼しいだろうと思って、とある高地に行きました。が、なんと、そこも有り得ない猛暑でした。
避暑に行ったつもりなのに、暑い日中、歩き回って夏バテしてしまい、おまけに夏カゼにもかかってしまいました。みなさんは、どのようにしてこの暑さを凌いでおられるのでしょうか…。
ところで、前回は、「不安に絡め取られない方法」というタイトルの文を載せています。大人や年寄りよりも、若者たちのほうが不安に陥りやすい傾向はあるかもしれませんが、実は何歳になっても不安というものは訪れます。
歳を取るほど死が近づくのですから、そんな死の恐怖もあり、病気や孤独感も、若者より深刻です。また、友人や知り合いたちが次々に逝ってしまうのですから。
生きている限り、不安というものから逃れることはできません。私にもよく起きます。でも、そんな時にやってみることがあります。それは…、
夜空を眺めることです。また、宇宙とか銀河系とか、原子核とかクォークなどに関する本とか写真を眺めたりします。すると気分が変わります。なんて小さなバカバカしいことに悩んでいたのだろう、とハッと気づかされるのです。
今回は、レイ&チャールズ・イームズの「パワーズ・オブ・テン」という有名な動画をご紹介したいと思います。20世紀映画界の最高傑作の一つだと言われているのだそうです。
http://www.youtube.com/watch?v=0fKBhvDjuy0&feature=BF&list=PL879CA4197E6D2E59&index=44
(ちなみに、見られない場合は、上記のほうで観てくださいね)
最初のシーンは若いカップルが芝生に寝転んでいて、暖かくて幸福そうです。そして、そこからズンズンとズームアウトして、太陽系から銀河団にまで到達します。
大銀河団や世界の淵まで行って欲しいのですが、ちょっと無理なんでしょう。でも、場面は一転して、遺伝子、原子、素粒子というミクロの世界にまで行きます。
でも、素粒子の世界など見た人などいないのですから、想像して作られた画面ですから、誤解しないでくださいね。
こういう動画を見ると、私たち人間が、狭い狭い極小の世界に閉じ込められていることを思い知らされます。蟻や蚊やウイルスたちとなんら変わらない存在なんだと…。
というよりも、ちょっとだけ思考できる卑屈な極小生物なんだなあ、と思い返すことができるのです…。視野とか視点というものをちょっと変えるだけで、不安という檻から抜け出せるように思われます。
でもってですね。今週は冷房の効いた科学館に行ったり、プラネタリウムに行ったり、夜は星空を眺めて見ませんか?
「不安」というものは恐ろしいもので、一度それに絡め取られてしまうと、そこか抜け出すのは容易ではありません。不安感が強くなると、どんなことでも不安の種になってしまうのです。
今回は、「不安」とどうつきあったらいいのか、それに絡め取られないためには、今何をしたらいいのかを、少しまとめてみました。なにかで役立つことがあればと願っています。5つの項目にまとめています。
①不安が高まると苦しくなって、そこから逃れることを考え出しますが、かえって不安に絡め取られてしまうだけです。専門医のところに行って相談しても、大抵は安定剤などの薬を処方してくれるだけに終わります。
薬を飲んでもただ眠くなるか、頭をもうろうとさせるだけで、薬が切れたら、それ以前より不安感が強くなる怖れがあります。また、その時間ムダに過ごしたことで、また自責の念にとらわれて、ますます焦りだします。
誰も自分を助けてくれないと感じて、絶望感と孤立感で一杯になります。頼れる人に相談しても、カウンセリングを受けても、、一時しのぎに過ぎず、不安感は少しも減らなかった、という体験ならば、たぶん、多くの人たちがしています。
②面白いサイトを見つけています。神経症を無くすために次ぎのことを全て実行してはならないと言うのです。たとえば、薬などの安定剤 森田療法、催眠療法、自律訓練療法、行動療法、心理分析、感謝、懺悔、断食、苦行、逃避、座禅、深呼吸、瞑想等
その通りだと思います。エニアグラムの性格分析もしないほうがよいと考えます。また、そんな自分の精神状態を書き出してみようと日記につけたり、友だちに手紙を書くのもやめたほうがよいでしょう。家族に悩みを訴えたり、愚痴などもこぼさないほうがよいと考えています。不安が不安を招くようになるからです。
③さて、こちらからの提案は、頭が心配事に占拠されているので、頭は使わないで身体をしっかりと使いましょう、というものです。つまり、懸案の問題を片付けるよりは、すぐに気軽にトライできることからやろう、というアドバイスなのです。
不安感が嵩じると、交感神経の興奮状態が続きますから、夜になっても寝付けず、生活のリズムが乱れてきて、自律神経のバランスがくずれます。そうなると余計に不安感が増します。
そうならないためには、昼間は体をしっかりと動かして、夜には副交感神経がよく働くようにさせねばなりません。つまり、昼間運動すれば、夜は熟睡できるようになります。どちらの神経もしっかりと働かせることができれば、心身の健康を取り戻せると考えられるからです。
④まずは朝晩2回、15分くらいヨガとかストレッチなどにトライされることをお勧めします。さらに、勤務されているならば、通勤時や昼の休憩時を活用して、歩いたり、スロージョギングなどをしてください。1ヶ月続けたら、それだけでも不安感が減ります。
休日には、できるだけ野山を歩き回ってください。街中でショッピングしたり、映画を観たり、友だちとおしゃべりしても、帰宅すれば不安感が舞い戻ってきます。しかし、自然の中で体を動かすと、気持ちが全く違ってきます。不安が小さく萎んでいると発見できることがあります。
⑤自宅にいても、テレビを見ないで、ラジオならば聴きながらでもいいのですが、掃除したり、洗濯や料理などで体を動かしてください。少し気分が回復したらトライしてください。
あまり回復していないのであれば、夏ならば郊外にでかけて森の中でキャンプしてください。冬であれば雪遊びなど、親しい人としてください。その他、テニスや卓球などの教室に通うのもいいものです。
以上のようなことを、夏休みを取って、気分転換を図ってください。なにがしかの運動をして汗を流すと、自分の心が健やかになっていると気づくと思います。
出来る限り、郊外や海山に出かけてみてください。自然が癒してくれるかもしれません。また、あなたの中に元からある自然治癒力も高まってきます。
なお、人ごみの多いところはできるだけ避けてください。気を使わなくて済む安心できる人と2、3人で、ゆったりとした休日を過ごすのがベストです。
「全員が、自分たちがさらされている危険を意識していなかった。みんな読み書きができず、仕事を必死に探している人たちだ。かれらにとっての選択肢はただ2つ、飢えで死ぬか、金属中毒で死ぬかだ」
と、インド・ニューデリーの医科大学健康センターのジョシ所長が、調査した結果から電子ゴミの危険性を明らかにしています。(青字は全て、7/09のAFPニュースから転載したもの)
「オフィスや家庭から出るコンピューターやプリンター、携帯電話などの電子廃棄物が、インドの貧困地域でごみ拾いをして生計をたてる人びとの健康を脅かしている」
「電子ごみに含まれるカドミウムや鉛といった物質がもたらす結果は、非常に長い期間、痛みに苦しみながらの死だ。35~40歳になるころにはもう働けなくなる。眠ることも歩くこともできない」
「働けなくなった人たちはたいてい故郷の村に帰ってしまうため、電子ごみの回収で中毒になって死ぬ人がインドで何人くらいいるのかに関する推計はない」
映画「愛を読むひと」を観てから、非識字者たちのことを知る機会を得て少しは理解も進んだと思われる、そんな中、飛び込んできたニュースです。
この映画の原作には次のような文があります。「非識字者であることは、市民としての成熟に達することはできない、ということだ」と。
「市民」として成熟するとは、文字の読み書きができるのは最低限のことで、一定以上の教養と知識があることではないかと思われます。
市民として未成熟であれば、ナチ政権のような権力を監視したり批判することもできません。逆に利用されてしまうこともあり、ハンナのように知らずに加担してしまうこともあるはずです。
また、読み書きできない環境とは、身を守るための情報を得られない、危険を危険だと認知できないってことです。
日本などの先進国の識字率は、およそ95%以上ですが、インドやパキスタンやアフガンなどは、40%前後です。また、男女別の識字率を知れば、文字の読み書きができないのは、主に女性たちだとわかります。
ニジェール 17%(男性25%、女性9%)
アフガン 36.3%(男性51.0%、女性20.84%)
パキスタン 41.5%(男性53.4%、女性28.5%)
インド 58.0%(男性69.0%、女性46.4%)
「成人の非識字者のうち3分の2が女性」と言われています。上記のAFPの報道写真は、女性と子どもが、かがみこんでゴミをよりわけているシーンでした。
ところで、携帯電話の周波数の変更から機種を変えてほしいという案内が、今日、我が家に配達されてきました。
今持っている機種も廃棄物になってしまうのか…、私も知らずに加担していたのか……、
この映画の脚本を担当しているデビッド・ヘアさんがインタビューに答えています。
「英語で製作するのはシュリンクの希望だった。それにこのテーマはドイツに限ったことではなく普遍的なものだから、英語でいいと思った。…中略…実際に行われた裁判を完全に忠実に再現した。あの部屋にいた人たちは、当時の裁判に出席していた人たちで、エキストラとして演技していたんだよ。裁判官たちは、退職したドイツ最高裁の元判事たちだしね。スティーブンは、出来る限り現実に近づけることを要求する監督なんだ」。
ここを読んで、映画はなぜドイツ語ではなく、英語なのか、という点で私も誤解していたことが分かりました。でも、ドイツ語にしてほしかったと思います。
もともとアメリカなどでは吹き替え版ばかりだと聞いています。尤も、日本も吹き替え版しか見ないという人が多くなったみたいです。他の国や他の人たちを知りたいとか、理解したいという思いが減っているように感じられて、とても残念に思うところです。
ところで、上記からは、スティーブン監督は完璧主義的な方だったと考えられます。優等生気質(714)の人と、そのウイングを強く持つたちにある傾向です。
ついでながら、ミヒャエルを演じたデビッド・クロスさんがインタビューに答えているものを転載します。
「マイケルが彼女に惹かれたのは、彼がとても好奇心旺盛な少年で、全然違う世界に住んでいたからだと思う。彼女は労働者階級で、彼は中流階級の子息だ。あるきっかけで彼は彼女にとても興味を持ち、すぐに恋に落ちる。そして互いに必要な存在になっていく。彼にとっては年齢なんて関係ないんだ」
欧州は身分社会だということを日本人は忘れがちです。そして、日本は「訛り=出身地」ですが、欧州などでは、「訛り=出身地=出身階級」なのです。
たとえば、オバマ大統領は黒人なのに黒人特有の訛りがなかったので、白人からの支持も得られたのだという記事が載っていたことがあります。
また、ヘップバーンが主演した「マイ・フェア・レディ」という映画を知れば、そこら辺りが理解できるのではないでしょうか。ちょっと古い映画ですが、今でも身分社会であることに変わりありません。
ロンドンのハイドパークの横にMayfairという高級住宅地があります。主人公のイライザ(ヘップバーンが演じた)は、花売りで、下層階級の出身のために、MayfairをMy fairとしか発音できません。
住んでいるところがMayfairでも、下層だとまる分かりなので、娘をほめているように見せて、実はバカにした言い方が My fair ladyなのだそうです。
このイライザの出身地は、発音上の特徴として[ei]と[ai]の区別がつかないこと、Hの音を落とすなど)から、「マイフェア」になることをひっかけています。
日本でも地方訛りはなかなかなおらないもので、出身地がおよそわかります。しかし、訛りから身分がわかってしまう、それがハンナたちの生きていた社会です。また、デビッド・クロス君は、階級意識が強いので、あのような感想を述べたとも考えられます。
このように、映画で他の国のことを知ることができますが、エニアグラムの研究資料にもできます。しかも、楽しみながら各タイプの特長までわかるのですから、映画鑑賞は欠かせません。
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