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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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 この映画の主人公は、貧しくて持病もある老人ですが、550キロ離れた兄のところに駆けつけるというお話です。宿に泊まるお金を節約するために、ベニア製寝台車を手作りして、トラクターで牽引します。安価なウインナーやレバー・ソーセージ(まずいらしい)をたくさん買い込んでの出立です。
 

 ちなみに550キロがどれくらいなのかわからず調べてみましたが、名古屋から青森までが1000キロなんだそうです。その約半分の距離をトラクターで行くという。トラクターは時速6.4キロくらいなので、自転車より遅くて、歩くよりは早いのかもしれません。

 老人なので一日4時間乗るとして、約22日くらいでしょうか。途中、ゆっくりするならば、約一ヶ月の旅になるのかもしれません。初秋に旅立ちして、兄の家に着いたのは秋も深まり紅葉になっています。

 米国の広大な畑地の景色も素晴らしいが、なんといっても、この老人の生き方が素晴らしいと感じます。貧しくとも卑屈にならず、自分の生き方をしっかりと持っていて、冒険心も失っていません。ケンカ別れした人と、自分のほうから歩み寄ろうとする勇気ある人です。理想的な人物に見えます。

 
ところで、私には、誤解されたままで長く会っていない友人がいます。この老人のように、再会を果たして、あの時の誤解を解いてみたいと思うのですが、勇気がなくて会えません。ここを読むあなたにも、そういう人はいませんか? 

 そして、最近よく思い出す人がいます。その人に会うためなら危険な旅をしてもいいと思うのです。一番に会いたい人です。それは亡くなった父と母です。まともな会話をしたことがありませんが、仲が悪いというのではありません。ぶつかりあったことはなく、不満も特に無いのですが、理解し合っていたとは思えません。

 両親は、昔かたぎの人間というか、そういう必要を感じなかったんだろうと思われます。それは私にも言えることで、何か問題が起きたらそのときには語り合ったのかもしれません。ですから、とりわけ書き出すようなことは何もないのですが、二人を思い出すと、ちょっと目元がうるみます。語り合っていなかったことを悔やんでいます。なお、親と死に別れたならば、多くの人たちが、いろいろなことで後悔するのでしょうね。

 さて、たとえ両親と何か会話ができたとしても、この映画のように、「何も言わなくてもわかる」というふうにはいかないでしょう。なんだか言い出しにくくて、父の周りをうろうろしていると、いつものように、「オイ!」と父がタバコを取ってくれと手で合図して、私は面倒そうに、タバコとライターと灰皿を渡すだけに終わりそう。母は着物を縫いながら、「ちょっとお茶でも入れて! 相変わらず気の利かない子だねえ‥」  な~んてね!! こんな感じの映画もあったような‥‥。 

 ちなみに、リンチさんが監督して作ったニューヨーク市の公共広告が、以前、話題になりました。傑作です。「ゴミのポイ捨てはやめよう!」というキャンペーンの動画で、以下のYouTubeで見られます。怖がりな気質の人が作ると、本当に怖~くなります。ゴミのポイ捨てする人が、実際、減ったんじゃないかと思ってしまいます。 
http://coolsummer.typepad.com/kotori/2007/05/cm.html

 

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 受講生から、おすすめの映画があったら、「一つだけでいいから教えて欲しい!」と告げられてしまいました。一つだけといっても困ってしまいます。あんまり長く生きてきたので、観た本数もかなりになります。第一、あまり覚えていません。そんな返事をしましたが、何回も乞われてしまい、いろいろと考えたすえに、「“ストレートストーリー”がいいよ」と、つい答えてしまいました。

 あらすじは、73歳の老人アルヴィン・ストレートが、兄が倒れたと聞いて550キロも離れた兄の家へと旅する、いわゆる「ロード・ムーヴィー」です。

 アルヴィンは貧しく、運転免許もないらしく、目も糖尿病を患い、それ以外の持病もあり身体はガタガタです。腰も痛めており、杖なくしては歩けない頑固な爺さんです。
それでも、ケンカわかれしたまま10年くらい会っていない兄と、最後になるかもしれないと、旅立ちを決意します。

 そこで考えたのが芝刈り用の
トラクターです。アイオワ州ローレンスから、兄の住むウィスコンシン州のマウント・ザイオンまで、時速6.4キロのトラクターで旅します
旅の途中、いろいろなアクシデントが起きますが、いろいろな人々との出会いありで、見せ所は各所にあります。そして、結末で泣きます。たぶん! 多くの人たちが‥?
 

 この映画の監督は、デビットリンチ1999年の作品で彼が53歳のころです。「エレファントマン」で売り出し、「ツイン・ピークス」・ブルー・ベルベット」などで高い評価を受けています。この監督の作品の中で私が好んでいるものは、「マルホランド・ドライブ」です。他に類を見ない印象深いものです。

 作品から考えるに、リンチさんはタイプ4w5の可能性があります。ところが、この「ストレート・ストーリー」は、他の作品とだいぶ趣きが異なりますあまりにも素直というかストレートです。たぶん、そういう意味が込められていると思うのです。この映画だけを見ていたら、タイプ2なのか、いやタイプ4の作品だろうなとか、いろいろに迷ってしまいます。タイプ4の作品だとストレートには言えません

 そこで調べてみたら、なんと実話を元にしたものでした。また、脚本はパートナー(妻)のメアリー・スィーニーの手になっているようです。この女性がタイプ2なのか、または、実話の主がタイプ2なのかなあなどと、まだ調べてもいないのですが‥。ただ、そうであるなら納得できるという感じだからです。
 
 登場人物のセリフはタイプ4らしい雰囲気があるのですが、行動の仕方がタイプ2っぽく感じるのです。また4w5らしい凝ったところはなく、どちらかというと、退屈というか地味な作品です。
 ただし、しみじみとした気持ちにはなれました。


 さて、ここを読む皆さんも、ちょっと気持ちが荒れているならば、この映画を見ると、涼しい風に吹かれたような気分になるのではないでしょうか。でも、その気になって観てみたら、「期待外れだった」とわざわざ伝えないでくださいね。もう遅くなりました。今夜は淀川長治さんみたいに、サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ!         (済みません一度は真似したかったので‥)

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羞恥心シリーズ・その3

 スポーツクラブでのこと。小さな部屋でトレーニング用機器も少なく、人もまばらなところです。
掃除を担当している二十代の女性が一人いました。そこに、トレーニングをやり終えたらしい、同じく二十代の男性客がいて、二人でおしゃべりに興じていました。

 明らかにお互い惹かれている様子で、二人だけの世界に入っているように見えます。若者らしい、ほほえましい場面なのですが、なんと! 女性は勤務時間中です。あきらかに仕事をサボっています。

 しかも、小さな部屋なので話の内容まで筒抜けです。羞恥心があるとはとても思えません。その部屋には4人ほどいましたが、この二人の様子をなんか意識していることが手にとるようにわかります。

 なお、この部屋は、係りの人がたまに覗く程度で、日頃はあまり見かけません。しかし、部屋には監視カメラが設置されています。そのカメラに写らない場所で、この二人は楽しそうにおしゃべりをしているのです。カメラの位置だけは忘れずにいて、勤務時間中であることは忘れてしまったのでしょうか。

 ちなみに、これほど顕著に羞恥心がないと判定できるならば、攻撃タイプ(825)から探します。しかし、こんなに顕著な娘さんも珍しい。勤務時間中に関わらず、1時間くらい私的なおしゃべりに興じていたのですから‥。また、この男性も、お相手の女性が勤務時間中だと知っているはずですから、羞恥心がないというべきか、配慮が足りないと言うべきか‥‥。

 5/13のブログでは、中学生の娘さんが弁当の箸を忘れたために、恥ずかしくて自宅で弁当を食べていた、というエピソードをご紹介しています。こちらは防御タイプのタイプ7の娘さんでした。

 今回の娘さんは攻撃タイプの中でも、かなり神経が図太いほうなんだろうと思います。一方のタイプ7の娘さんは、防御タイプの中でも、とりわけ羞恥心が強いのかもしれません。しかしながら、両者を比較すると、羞恥心というものの違いと、その落差があまりにも大きいことに、改めて驚いています。

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 30年ほど前に、「派遣社員」になったことがあります。その頃はほとんどの人たちが職業安定所に足を運んで職探しをする時代です。たまたまある事務所を通りかかって、受付に行くと試験があり、とりあえず受けました。数日後、合格の知らせが届きました。

 しばらくして連絡が入り、大手の企業に派遣されました。時給が1500円で、当時の平均の3倍はありました。破格ですが、さしたる資格もなかったので、家族も驚きました。ちなみに、20年前に東京都内のコンビニでバイトした友人が、昼間は時給600円、深夜は800円だったと言います。

 なお、その企業は緊急な仕事が派生したので急きょ募集したのですから、仕事の密度が濃くて大変に疲れるものでした。まだ派遣は珍しい時代だったのか、正社員たちからは、異質な存在に見られていたように思います。「こんなに大変な仕事なら働き続けることはできない!」と早々と降りて、辞めてしまいました。勿体ないと思ったことはありません。

 「労働者派遣法」が施行されたのは、1986年です。私は、それ以前の「派遣社員」です。この派遣法に反対する勉強会とか集会に出たことがありますが、当時の人たちはあまり関心を持たず、難なくこの法案は通過して、施行されてしまいました。
 
 現在の「派遣社員」というものは、あの頃とはまったく違うものになっているようです。かつては特殊な仕事や専門知識を活かすという考え方があったように思います。しかし、現在ではバイトやパートと同じようにみられる、安上がりの臨時要員みたいなイメージになっているようです。

 06/08の秋葉原通り魔犯人は、派遣社員だとあります。数ヶ月後にはリストラの対象者になる恐れがあったようです。時給1300円だと彼は掲示板に書いています。不安定な身分では、精神的に追い詰められていたでしょう。

 また、彼の両親は不仲らしく別居しています。彼自身も母親と不仲のようです。そのうえ、故郷から遠く離れ、ひとりぼっちで暮らしています。それでは大変に辛いものです。帰るべき家もありません。

 ところで、「労働者派遣法」は、今日の格差社会を作り出した源の一つで、「悪法」だと言ってもよいものではないでしょうか。

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 涼しい風が吹いている休日は、庭に出て草取をすることがあります。草取りのなかで苦手なのが、「スギナ」です。取ってもムダ!という感じです。根っこから取ろうと土を深く掘っても、途中からプツリと簡単に切れてしまいます。
 
 スギナは、酸性土壌を好むようなので、我が家の庭は絶好の繁殖地です。「こやつめのサバイバル戦略というべきか繁殖戦略は、なんとうまくできているのか、う~む!」と腕を組み感心しつつも、手を焼いています。


 さながら、トカゲの尻尾切りみたいなもので、本体はまるでダメージを受けません。人間たちに手折られることを想定しており、プツリと取られたがっているようにさえ見えます。しぶとい奴だなと思うのですが、反面、こんな風に生きられないのか、と少し羨ましくもあります。まるで、幾度も幾度も傷つけられても、「どっこい、生き抜いてやる!」と言っているかのようです。

 ところで、スギナの生存繁殖戦略は、二つあります。一つは、地下茎から芽を出して増えるというもの。光合成をしてつくった養分を地下茎に貯えて、その養分を使って芽を出させるのです。それゆえ、スギナは取っても取っても生えてきます。

 もう一つ。スギナは胞子茎を春先に芽生えさせますが、それが「ツクシ」です。ツクシの頭から出てくる緑色の粉のようなものが胞子です。この胞子は風に乗って遠くまで飛んで行きます。飛んでいった先で水分を得ると、胞子は発芽します。

 やがて2mmの葉のような形のもの(前葉体)になりますが、前葉体にはメスとオスがあり、メスの前葉体には卵が、オスの前葉体には精子ができます。そして、水があると精子は泳いでいって卵と受精します。この受精卵が育つと幼い植物になり、それが大きくなったものが「スギナ」です。ちなみに、杉の樹形に似ているので、スギナと呼ばれているみたいです。

  昔々の大昔、すべての生物は水の中から生まれたことは、誰もが知っていることですが、最初に陸に上がった植物は、シダ類と考えられております。スギナは、このシダ植物に属します。このスギナの繁殖の仕方、つまり、「精子が泳いで卵と受精する」ということは、かつて、水の中に生活していた頃のなごりだというわけです。

 スギナの繁殖力の強さの秘密を知りたくて、調べてみたら、3億年前の原始の頃の繁殖の仕方を覗きみることができるというのですから、本当にビックリです。ちなみに、人間の繁殖の仕方も、水に近い液体の中で、精子が泳いで卵と受精するんですからねえ。また、心のどこかに、海を見るとなつかしい気持ちになるのは、水の中で生活していたなごりなのかもしれませんね。

 ところで、スギナは「難防除雑草」の一つだそうです。なんだか、私自身も、家族にとっての「難防除雑草」なのかもしれません。尤も、人類も、他の動物たちからは、「難防除動物」と思われているのではないでしょうか。地球温暖化がすすめば、駆除される?!可能性はありますが、さて、生き残れる動植物はなんなのでしょうか?

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「ツンデレ」について、プログで取り上げていると、「ヤンデレ」というものがあると、当プログを読んだという方からお便りがありました。ネットで調べてみたら、「恋心が募りすぎて精神を病む」ことだとあります

 
他のところには、「いつもは素直になれないのに、あるときは気持ちを素直に表現しすぎて、後悔したり、ついキレて相手の男性を監禁したり、追い詰めたり、深刻になって行く」というようなことが書いてありました。

 また、「黒デレ」なるものも見つけました。「黒」ですから、ちょっと危険な香りがするので、調べてみました。「黒デレとは、意中の相手にデレデレしているが、なかなか思い通りのラブラブな展開に運ばないので、常識の範囲内で巧妙な罠を仕掛ける、つまりは腹黒い行動をする」ことらしい。

 どうやら、危険というのではないようですが、恋をすると策を練ったり、わなを仕掛けたり、いろいろに頭を使い、気苦労も多くなるんですね。しかし、同様な状況にいても、無策のまま、わなを仕掛けるなど考えたこともないタイプがいます。たとえば、タイプ5w6 9w8 2w3、そして、9w1、1w9などです。黒デレになりやすい人たちには、信じられないことでしょう。

 
天然ボケのキャラクターの人が、周囲の人たちに、天然ボケだと思わせて、用意周到な罠を張り巡らして意中の人を落とそうと必死になる」もあります。つまり、天然ポケも、一つの戦略で、黒デレに該当するということのようです。「天然ボケと黒デレは紙一重」と書いてあるサイトも見つけています。
 
 ちなみに
、「天然」と言われている芸能人たちは、知っている限りでは、「タイプ2w1」と判定できる人たちでした。ウイングが重いほうです。なお、
身近にも、「天然少女」というか、どこかおっとりとして天真爛漫そうとか、言葉使いから、「天然ボケ」ではないかと言われている女性が結構います。そのうち、私なりに勝手に判定した人たちがいますが、みな2w1でウイング重いと考えられる女性でした。

 「天然ボケ」とありますが、私からはさほどボケているようには見えないのですが、他の人たちが、そのように言うので、「そうなのかなあ~」という感じでしょうか。私からは、少しおっとりとして穏やかそうな印象です。思い起こすと、昔から「天然ボケ」の女性は存在していました。当時から、本当は「ボケ」なのではないと、なんとなく感じていたのですが‥。

 「天然ボケ」は、以前、ホームページで取り上げている「よい子ぶりっ子」とよく似ているのではないでしょうか。それの変形型と考えられます。どちらも、2w1で
1のウイングの重い人たちと考えられます。なお、以下のアドレスに「ぶりっ子という性格」というタイトルで、性格分析しており公表していますから、よかったらお読みください。
 
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-1~/15-28.htm
 

 ところで、誰もが、また、どのタイプも演じていると考えられるので、このウイングの人たちが特別におかしいとか、ボケを演じているとも考えていません。誤解しないでくださいね。しかしながら、ツンデレからヤンデレ、黒デレと続いていますが、2w1の女性たち、あるいは、8w7・7w8の男性たちに起こり易い傾向のようだと、いよいよ明確になってきます。

  ただし、「ツンツン」も、「デレデレ」もしたことがない、先に上げた3つのタイプの人たちがいます。同じタイプでも、全て同じようにはなりません。


 なお、「ヤンデレ小説」のようなものがネットにあり、読んでみましたが、やはり2w1でウイングは重いと判定できるものでした。「黒デレ小説」とハッキリわかるものは、まだ読んでいませんが、ちょっと、こみいった恋愛少女小説とか少女マンガなら、「黒デレ」らしきものが、数え切れないくらいあるだろうと予想しています。

  さて、なかなかに面白い表現ではあり、いろいろな発見があり、私としてはとても勉強になりました。しかしながら、今回でこのシリーズを終えます。ただし、「男と女の戦略の違い」というようなところから、つまり、別の角度から、「ツンデレ」なる心理を説明できるかもしれないと思っております。またいつか挑戦してみようと思います。


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 青森県内の六ヶ所村にある核再処理工場。その直下にマグニチュード8級の大地震を引き起こす可能性のある活断層が存在するらしい。

 これは20084月に科学雑誌Nature News載った記事ですまた、5月に千葉市にて、日本地球惑星科学連合の2008年大会があったようです。その折、渡辺満久教授(東洋大学)が、再処理工場の直下に活断層が通っているという研究結果を発表しています。
 
 六ヶ所村と言えば、ウラン濃縮施設などの非常に危険な施設が、軒並みに建っています。ここに、M8級の地震が起きら、う~ん、考えてみただけでも空恐ろしい! たぶん、日本は全滅ではないでしょうか。沖縄くらい遠ければ、生き残れるのだろうか。

 昨年7月に、柏崎刈羽原子力発電所が、想定外のM6.8級の地震に襲われたことはまだ記憶に新しいと思います。元の想定は、確かM6.5級で、それで耐震設計されていたのですから、全国の原子力発電所はみな同じくらいで、想定が甘いと考えねばなりません。

 人知などでは測れないくらいな脅威が、いつでも起きるのだと、中国四川の地震が教えてくれています。石油の価格上昇で、原子力発電がまたしても最評価されるようになりました。しかし、地震国日本では、危険度が高すぎます。枕を高くして眠ることができません。でも、こんなことを書くと、クータラクータラとよく眠っているくせにと誰かに言われそうです‥。
 
 なぜ危機意識の低い人たちばかり揃っているのでしょうか。
私ものんびりやですが、そんな私でも原子力発電に対しては過敏に反応しないわけには行きません。この記事、できたらコピーして友だちに転送してほしいところです。 

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  講座の後で雑談などをすると、面白いエピソードがドシドシと出てきます。ある受講生(母親) は、23歳の息子から13年余も前の出来事を聴かされると言います。

 「あの時も、強制連行された」と、突然に何か思い出して語り出すそうです。しかも、何回でも言うみたいです。
当時、息子が元気がなさそうなので、「木下大サーカス」に連れ出し家族6人で行ったという。
 ところが、息子の様子は面白くなさそうなので、当時、「みんなで楽しんでいるのに、この子は、どうして楽しめないのか」と思いつつも理解できなかったようです。「撃沈でした‥」と、ちょっとおかしな言い方をします。

 また、小学校2年生の夏休みは、息子の様子が憂うつそうに見えたので、花火大会に連れ出したと言います。しかし、見始めたばかりなのに、「帰りたい、帰りたい、と息子が訴えるので、ガッカリ!」してしまったと言います。最後まで見たかったのに、家族全員が帰宅するしかなかったようです。

 「敗北です。息子のためにと思ってしたことなのに、なんで今頃になって愚痴や不満を聞かされるのか、10
年前のことをいつまでもグチグチ言われてしまう‥」 
 「強制連行」とか、「撃沈」とか「敗北」というセリフに、みんなで大笑いしてしまいました。


 ところで、そういうことならば、ぜひとも質問して欲しかったとよく思います。どうも、改めて「質問してください」と言ってもなかなか出てこないようです。

 この母親のエニアタイプは「タイプ2w1」です。息子さんは他のさまざまな情報から「タイプ4w5」と判定しています。この母親は、息子さんが怖がりな気質だと薄々感じてはいたようですが、まさか、サーカスや花火を怖がるなど予想できなかったみたいです。

 さて、攻撃タイプ(825)と、防御タイプ(714)
では、恐怖心に落差がありすぎます。あるタイプ7の男児は、生まれて初めて花火の音を聞いて、腰が抜けたようです。あるタイプ1の女児のほうは、雷が近くに落ちて腰が抜けたみたいです。大人になっても、いまだ雷に対しての恐怖心は強いと語ってくれた主婦がいます。

 しかし、兄弟姉妹がそばにいて、その子たちがタイプ
2w1
の場合(なにしろ、このタイプの人たちは圧倒的多数派ゆえ取り上げています)、「キャー!怖い!怖い!」と大騒ぎしていたりします。一方、防御タイプの子どもの中には、ただ呆然としているだけの子もいます。そんな様子を見て、タイプ2の兄弟姉妹は自分のほうが大声で叫んだので、自分のほうが怖がりだと思い込んでいたりします。

 なお、タイプ4の子どもがサーカスを怖がることはよくあります。暗くて狭いテントがまずもって不安を感じさせます。ムチをもってライオンと対峙している人を観るだけで、怖がって固まっている子を見たことがあります。空中ブランコも、怖くて見ていることができないのです

 
低学年で怖がっていても、高学年に初体験すれば怖がらないということもあります怖がりの程度は個々人で違い、一様なものではありませんから誤解しないでください。しかし、一度恐怖に感じるとずっと脳裏から消えず、それ以降、大人になっても決して見ないというほどに怖がる人もたくさんいます

 つまり、子どもの頃の息子さんは、サーカスや花火が「面白くない」というのではありません。「怖くてその場にいられなかった」のだということを、この母親は質問して、やっと知ったという訳です。なお、子どもが怖がりな気質だとは、講座で学ばないと分からないタイプ2の母親はよくいます。珍しいことではありません。

 「恐怖心の強さの度合い」は、生まれつきのものです。なかなか頑固で変わりにくいのが気質です。「エニアグラム性格学」では、「性格」とは言わず、「気質」と言います。「性格学」と名づけているので、ちょっと合わないかもしれませんが‥。

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 双極性障害のある子どもたちの特徴として、「易怒性」というものがあると取り上げられています。知らない漢字ゆえ調べてみましたが辞書に載っていません。どうやら心理学界の専門用語みたいです。小難しい言葉を使いたがる人をよく見かけますが、専門家らしさをかもし出したいのでしょうか。

 たぶん、「短気」に該当しそうです。短気というならば、かなり多くの人たちが短気です。そして、短気ではあっても、何もなくて怒り出すことはありません。何か不愉快なことショックなことに出遭ったので怒ってしまっただけです。子どもは、うまく言葉を使えないので、怒った理由が分からないのでしょうか。

 しかしながら、両親が、自分の子どもの怒りの原因を推察できないことが多すぎます。子どものことをよく観察している人は少ないと思ったほうがよいくらいです。子どもを理解しようと努めてもいないのです。

 たとえ、観察していなくても、その子の気質を理解していなくとも、怒りの原因がわからないのであれば、
穏やかに尋ねたり、後からじっくりと聞き出すようにしてほしいものです。そうすれば、子どものほうでも、安心して話し出すことができます。

 ところが、子どもが怒り出すと、逆キレする親がよくいますから、その親の怒り方を見て恐ろしくて、パニックになり騒ぎ出す子どもがいます。何か破壊的なことを仕出かしてしまうのです。その様子を見て親や大人たちは、「理由なく怒る子どもだ」と、勝手な解釈をしてしまうこともあるのではないでしょうか。

 また、これらの障害を持つ子どもの親たちも、短気であることが多いと考えられます。なぜなら、気質は親から継承されるものだからです。この本にも、そのようなことを書いています。むろん、隔世遺伝する場合もあり、親の気質に似ない子もいます。

 パニックになっている子をみて、自分の不明を省みず、なんてわがままな子だろうと思っている親たちが確実にいます。「うちの子は気難しくて‥」などと親たちは語り出します。この本にも、双極性障害のある子どもは「気難しい」とあります。「いつ怒り出すか分からないので怖い」と、ある母親から直接聴いたこともあります。

 当人にとっては、怒って当たり前のことだったのではないでしょうか。うまく反論できるくらい成長すると、「こんなことされたら誰だって怒るだろう」とか、「いちいち言わなくてもわかるだろう」と言うようになるのかもしれません。しかしながら、人によって、またタイプによって、怒りを感じる場面が違い、種類が違います。それで怒った原因が掴めない場合があります。

 どんな場面で怒り出すか、長年一緒に暮らしていればわかってくるはずではないでしょうか。子どもに尋ねたり、様子を見て予測することができるはずです。また、子どもに尋ねて確かめるという作業を続ければ、子どもの気持ちは理解できます。
 わが子を「わがままだ」と語る親が結構います。私からは少しもわがままには見えないのですが‥。

 
 (ちなみに、その1で述べたように、タイプ7は短気でせっかちな気質です。「易怒性」というもの、強いのかもしれません。エニアグラム性格学でならば、短気な気質は、防御タイプ714が該当します。次に、防御タイプのウイングが重い人たちで、次の2w1 3w4 5w4 6w7 8w7 9w1の6つとなり、ウイングが重い人たちです。

 防御タイプをウイング別にすると、7w6 7w8 1w9 1w2 4w3 4w
5の6つです。
つまり、人間の気質を9タイプではなく、18タイプ分けたならば12タイプが短気になってしまいます。「易怒性」の強い人は多数派なんです。従って、ことさらに双極性障害のある子どもたちがよく怒る、などと書き出す必要があるのでしょうか)

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先々週のことですが、昔からの知り合いが孫を連れて訊ねて来ました。孫(3歳)の性格タイプを知りたかったようです。お話をいろいろと伺って、タイプ7w8の女児と判定できました。どうやら、「おばあちゃん子」のようです。この子の母親が厳しい躾をするらしく、それでも母親ベッタリで、おばあちゃんが遊びに行くとおばあちゃんにもへばり付いて離さないみたいです。父親と祖父にはちょっと生意気に「あかんべー」みたいなことまでするというお話でした。

 一昨日もよく似たことがありました。2歳の息子さんの性格タイプを知りたいと、かなり以前に受講していた女性が訊ねて来ました。活発なお子さんで、よく動きよくしゃべります。すぐにタイプ2w1と判定できました。この男児のほうは、「おじいちゃん子」のようです。「じい、じい、じいちゃん!」を連発するらしく、祖母に対して「ばあちゃん」と呼ぶのは、10回のうち1回くらいだというのです。

 彼女が言うに、「男が大好きな子だと誰にもわかります。もう一人のおじいさんも大好きらしく、よくダッコをねだっています。タイプ2ではないかと思ってましたが確かめたくて、それで訊ねました」と、続けて息子の正しいタイプがわかり、気持ちに余裕が持てるというのです。
 
この2人の子どもは、エニアグラム性格学の理論通りなので、つい微笑んでしまいました。タイプ7は女性を強く意識する(惹かれる)、タイプ2は男性を強く意識する(惹かれる)という傾向を指していますが、この理論を知りたい方は、以下のところにあります。お読み願えたならと思います。

http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/static/theory5.htm

 なお、世界広しと言えども、2歳や3歳のお子さんの気質を言い当てるところは、たぶん当サイトのみで、他にはないでしょう。
 そして、こんなに簡単で明々白々なこと(上記の理論)なのに、どうして心理学者たちは一人も見つけ出せなかったのでしょうか? また、他のエニアグラムの会派も発見できないでいるのは、どうしてなのかと不思議に思うほどです。

 真実とか真理というものは、見つけ出してしまえば、「なあんだ!」というくらい、とてもあっけないもので、誰もがすぐに納得できるものではないでしょうか。さながら「隠し絵パズル」のようなものです。そこに何が隠されているか、なにが潜んでいるのかなかなかわかりません。しかし、誰かから、「赤色だけを見なさい!」と告げられると、急に図柄浮き上がってきます。「これはウサギだあ!」というみたいなものではないかと。

 そして、一度、「うさぎ」だと発見したら、次は、そばにある「キツネ」の姿も見つけ出せるんです。しかし、ヒントを与えられないと、バズルはそのまんまで混沌として解けません。「隠し絵」が潜んでいることも知りません。真理とは、どこか遠くにあるものでなく、元からずっとそこにあるもので、ただただ、その人が見付け出せないだけなのです。

 人の性格とか気質というものも、難解なパズルのようなものだと考えられます。「エニアグラム」というヒントをもらっているのに、いまだ何も見つけ出せない人がいます。そして、当サイトでヒント(当会の理論)を提示しており、また読んでいるにも関わらず、それと悟れないのですから‥。
 それどころか、他人をいろいろに決め付けたり相手のタイプのせいにしたり、攻撃手段にしている人さえいます。残念なことです。


 さて、幼子が何者なのか分かるということは、養育する者にとって気持ちに余裕を与えるようです。夫や妻や恋人が何者なのかわかることも、同様ではないでしょうか。エニアグラム性格学を学ぶことで、他の人たちを理解でき、しかも気持ちに余裕をもたらすことができるというのですから、この仕事、続けてきた甲斐があったというものです。
 

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竜頭 万里子 (りゅうとう まりこ)
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講師・カウンセラー・ライター
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