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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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愛媛新聞 10月16日社説が素晴らしい。大新聞ほど政府の報道官になりさがり、国民の側に立たない。規模の小さな新聞社は住民の側に立っていることが多いようだ。

あまりにも心地よい文面なので、ブログに載せます。皆さんにもぜひ読んでほしいと思いました。


http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201110166223.html

…… 九電やらせ報告 何のための第三者委なのか ……


電力会社とは、どこまでしたたかなのか。殊に異彩を放つ九州電力である。

佐賀県にある玄海原発の再稼働をめぐるやらせメール問題で、九電が国に提出した最終報告は、自ら設けた第三者委員会の核心的な指摘を無視する途方もない内容だった。

第三者委は、不祥事調査の透明性と中立性を確保し、信頼回復につなげるために設けたのではないか。相当の経費も払ったであろう。

消費者から吸い上げた利益を、組織護持のためだけに無に帰すとは言語道断だ。調査途中で関係書類を廃棄するなど、企業倫理のかけらもない。

むしろ九電は外部調査の限界を逆用した感さえある。第三者委を尊重する体裁をとって社会の監視の目を緩め、最後に反論と補足を加えて会社の独自見解を押し通す。

こんな手法が横行すれば、日本企業の法令順守の取り組みは信用されなくなってしまう。

やらせの舞台は、今年6月に国が主催した県民向けの説明番組だ。九電は社内や子会社に再稼働賛成の意見を投稿するよう呼び掛け、組織的な「世論偽装」を図った。

放送前に佐賀県の古川康知事が九電幹部と懇談した事実は揺るがない。第三者委は九電側に残るメモなどから、知事発言がやらせの発端だと結論づけた。

ところが、九電はこの認定を採用せず、知事関与について記述を避けた。

九電は全責任を負う姿勢をみせるが、これが逆に事態収拾に動くべき行政の足をすくう。知事をかばっているとしか消費者には映らない。

さらに不可解なのは、九電の真部利応社長ら現経営陣が続投を決めたことだ。社長は6月に衆院予算委で辞任の意向を表明していた。国会軽視も甚だしく、ひいては国民に対する重大な裏切りである。

九電は今が耐えどきと踏んだのかもしれないが、その現状認識が甘い。

第三者委の指摘の通り、福島第1原発事故後、国民の多くが電力事業の危険性を実感し、電力会社を見る目、社会の要請は大きく変化した。「社会的価値観の転換」に業界は鈍感すぎる。

国策民営の看板の下、国と自治体、電力業界の三者は原発推進で一体化し、持ちつ持たれつの関係を築いてきた。その一端を疑わせる事例は次々とあらわになっている。

九電は組織を挙げて知事の政治資金パーティー券を購入し、社員の個人献金も常態化していたようだ。北海道電力泊原発のプルサーマル計画をめぐるシンポジウムのやらせ問題では、第三者委が道当局の関与を指摘している。

この際、原発に巣くう暗部を徹底的に公にし、国と自治体、業界は一切の不透明な関係を清算するときだ。よりどころとした国策に、もはや未来はないのだから
 

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