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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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先月の228日に、世界保健機構(WHO)が、初めて福島原発事故がもたらす健康被害に関する報告書を発表しています。


それに関する報道の見出しが、新聞社によって違うと知り合いが知らせてくれました。①の中日新聞と②の
NHKの違いを指摘するのです。

① 中日新聞
原発事故で発がんリスクやや上昇 WHOが報告書公表
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2013022801001792.html
② NHKニュース
WHOが原発事故の健康リスクを公表
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130228/t10015867521000.html


この違い注目してほしいです。NHKが原発事故を過少に見積もる傾向があることがわかります。
「微妙な違いだ…」と言われるかもしれませんが、読み手は、このタイトルを見て、どちらのほうが読む気になるのでしょうか。


下にある③の日経新聞などはあまりにも露骨です。「発がんリスクやや上昇」と「がん増加の可能性低い」では、あまりにも違います。
NHKは中立な報道を心掛けているというウリがありますから、さほどに露骨にはできないのでしょう。
しかし、原発は無くすか、無くさず稼動する、という二者しかないので中立など有りえません。

③日経新聞
福島原発事故、がん増加の可能性低い WHO報告
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2805M_Y3A220C1CR8000/

なんでもそうですが比較しないとわからないものです。次の④と⑤も2月28日の記事の見出しです。

④中日新聞
アイナメに基準5千倍超セシウム 福島第1原発
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2013022801001564.html
⑤NHKニュース
魚から51万ベクレルの放射性セシウム
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130228/t10015859581000.htm


④の「基準の5千倍超セシウム」をみたら、これは大変だってことになり、読者は読まねばという気持ちになります。


しかし、⑤は「51万ベクレルの放射性セシウム」とあるだけです。どれほど危険な数値なのかは判断できない人たちが少なくないはずです。そういう人たちは、あまり読む気持ちになれないだろうと思うのです。


マスコミだけでなく、政府発表も、嘘はつかないがホントのことは言わず、ちょっとした表現の工夫で国民を操作しているように見えます。


見出しだけで、読み手たちの注意を引くか引かないものなのか、歴然と違います。そういうことを意識して読み取るように注意すると、よけいに気が付くようになってしまうのです。


そうして次第にNHKは姑息なことをするところだなと思うようになりました。そこまで厳しく見ないにしても、中立じゃないってことだけは確かだと思いませんか?


さて、
以下のロイター通信の見出しを見てください。

⑥ ロイター通信
WHO、福島原発事故の最大の被災地でがん発症リスク高いと分析
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE91R06920130228/ 

ロイター通信は、世界最大手の通信社です。ウィイキペディアによると、
「ユダヤ系ドイツ人のポール・ジュリアス・ロイターが設立した、イギリスの報道および情報提供企業である。現在では、金融情報の提供やそれに付随する事業の比重が大きくなっている。カナダに本拠を置く大手情報サービス企業であるトムソンに買収されたことにより2007年からトムソン・ロイターとなったが、金融情報・報道部門では引き続き「ロイター」ブランドが使用されている」


世の中、金に関する情報を掴むことが一番重要だと、たぶん誰もが知っていると思います。戦争だとて、領土問題だとて、みな金が絡んでいます。

(なお、庶民にとって領土問題など何の意味もないことなのに、なぜか一般庶民も必死になってしまう。動物的本能の縄張り意識が働くのか。がしかし、他の思惑があるからだと思う)

つまり、ロイター通信社は、金融に関しての世論を操作することができる通信社なのです。


この通信社にとっては、極東にある日本、というか、辺境にある劣等な黄色人種の国の、福島原発に関する被害はさほどに気にする必要がないものと考えられます。

それゆえ、見出しを工夫したり操作する必要がないのではと思われます。

そして、最後の⑦の記事が、日本国民の側に立っている情報だとわかるのではないでしょか。


⑦ルモンド紙
「WHO報告書は、福島事故の被曝被害を過少評価」環境団体
WHO報告書を「原子力産業を守るための政治声明」と非難」
http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/whowho32-d0d2.html

一部転載

「ドイツ人専門家オダ・ベッカー氏が、“福島原発から半径20キロ以内の地域では、住民一人当たりの被曝量は数百シーベルトにのぼる”と推定していることに言及した。
WHO報告書は、福島原発から半径20キロ以内にいた人たちが、素早く逃げることができなかったために、事故直後に浴びた放射能による被害を、過小評価している」

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