そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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桂枝雀さんの落語は、オーバーアクションで身振り手振りが大きく、顔の表情も多彩であったことはよく知られています。

行動パターンというものは心を映し出すもので、心の起伏が大きければ、それはどこかに出ます。

ところで、枝雀さんは家庭生活ではあまり自分を出していなかったようですが、それはタイプ4にはよくあることです。

自分を知ってほしいという思いが強く、しかも理解されたことがあまりないのであれば、自然に慎み深くなり、自分を出さないようになるからです。それどころか隠すように隠すようになる人もいます。

その反対で、家族に十分に理解され受け入れられているタイプ4は、素直に率直に自分を出せる環境にいるので、逆に何事にも大げさだ、と思われているかもしれません。

何に対しても意見を主張して、陽気でうるさいくらいなタイプ4もいれば、陰気でおとなしくて従順、意志が埋没して見えるようなタイプ4もいます。

同じタイプ4でも、それほどの違いがありますから、タイプ判定はかなり難しいと言えるでしょう。

なお、落語家は大げさに演じたりデフォルメなどして、観客を楽しませる仕事です。タイプ4は、元々は心の揺れ動きが多い気質ですから、それを仕事として表現するとなれば、必然的にオーバーなアクションになると考えられます。

さて、以下のサイトに、枝雀が即興で作ったという小咄が1つ紹介されています。なにか人生の深淵というか空しさのようなものを表しているように見えます。


http://ameblo.jp/yamanaka123/entry-10978437896.html

A:おじさん、すごく深い、大きな穴、掘ってますね。

B:うん、やっとここまで掘れたんだけどね。

A:へえ、何で、そんなに大きな深い穴を掘っているんですか

B:誰かがここに、大きな深い穴があるというんで、一生懸命掘って探してるんですけど、なかなか出てこないんです

枝雀さんはうつ病を患っていたのですが、それに罹ると無気力になり、何もかもが空しくになり、全てが色あせて見えてくるようになります。

このような小噺をしていたとしたらサインは出ていたと考えられますが、周囲の人たちは気づいていたのでしょうか。ウイキペディアに拠ると…、


夫人がいつものように小米をタクシーから降りて見送ろうとすると、「演芸場に行くのが怖い」と言って、その場にしゃがみこんでしまったという。夫人は「えらいことが起きました」と米朝に連絡し病院に連れていったところ重いうつ病と診断された

つまり、重病なのに気づかれていなかったのですから、枝雀さんは周囲の人たちに日頃から自分をあまり出していなかった可能性があると考えられます。

「自分は周囲の人たちにも観客にも理解されていない」のですから、落語家として成功しても充足感は得られず、空しさはいっそう増したのではないかと想像します。自ら死を選んだ原因の一つとして考えられるものです。

 

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