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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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「子ども、うるさい」という苦情が増えているらしい。そのせいで保育園を開園できなかったというニュースが続いています。

子どもたちが元気に遊んでいる様を見ているだけで、私などは微笑ましくなり、心も体も緩んでしまいます。それでも、子どもたちの未来はどうなるのかと、大人のひとりとして考えると申し訳ないという気持ちになってしまう…。
ところで、一週間前に、宮崎駿さんやジブリの人たちがまとめた以下の特集記事を読みました。

「僕は仕事場の隣に保育園を作ったんですが、これは本当によかった。いちばんよかったのは僕にとってなんです。チビたちがぞろぞろ歩いているのを見ると、正気に戻らざるを得ないんです…」と宮崎さんは述べています。


★特集 憲法改正
http://www.ghibli.jp/docs/0718kenpo.pdf



★保育園 「子供うるさい」開園断念…市川市に意見殺到
http://mainichi.jp/articles/20160413/k00/00m/040/115000c 
★「子どもの声うるさい」群馬でも 4市で保育所に苦情確認
http://www.jomo-news.co.jp/ns/9114635870174044/news.html 
★虐待死、年間約350人の可能性 国把握の3倍超か
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016040801000972.html 

子どもの声を「うるさい」と感じる人たちの状況を想像すると、やはり経済的にも精神的にも余裕のない人ではと思うのです。家族も友人もいない、孤立しており、そのうえ体調も思わしくないのであれば、近くで元気な声を聴くのは耐えられないのではないかと。

それどころか我が子を虐待する親も増えているとか。それは事実なのか。いつも弱い立場の人間に社会のシワ寄せが行くと言われる。しかしながら、江戸末期や明治20年くらいまでは、「日本は子どもの楽園」だと外国人の旅行記などにしばしば記されています。

市街は子どもたちで溢れており一日中遊びまわり、親たちは子どもを叱らず体罰をしない。それは少なくとも16世紀以来のことだと、渡辺京二著『逝き世の面影』(p392)に記され
ています。必読ものです。

となれば、200400年前から、日本の子どもたちは大切に扱われていたと考えられ、しかも現在とは比較にならないほどの赤貧ぶりだったはずです。それなのに、子どもたちは虐待されるどころか、大切に扱われていた……。一体、こんな社会になってしまったのはどういうことなのか、変えられないのかと。

ところで、孤立している高齢者たちが増えているそうで、そうなれば子どもたちが大きな声で騒いでいるのを聴くのは耐え難いことになる……。しかも、昔、高齢者は尊敬されていたのに、現在はそうではなく、「ゴミ扱いされている」などと憤慨していた人がいます。

私も友人が減ってきました。逝ってしまわれた、移住された、病気がちになり会えなくなる、気難しくなって人と付き合わなくなった人などです。また、若い頃に比べて新たな友だち作りができにくい。

もしも家族も逝ってしまったら、ひとり取り残されたら、子どもの声を疎ましくなるのだろうか。あるいは、保育園の隣に引っ越ししたら、子どもたちの明るくはしゃぐ声を聴いて、少しは気力を取り戻せるのだろうかと、自分に問うときが来るのだろうか。
 
 

★友達少ない日本の高齢者 - 内閣府が国際比較調査
http://mainichi.jp/articles/20160520/k00/00e/040/150000c

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