前川さんと寺脇さんの共著『これからの日本、これからの教育』

「あなた達は犠牲者だね。安倍内閣の犠牲者だ。隠ぺい、改ざん、不正。すべてのことをあなた達は、やらされてるんだ」。　……民進党の増子輝彦幹事長は諭すように、居並ぶ財務官僚たちに話しかけた。

財務省の中村稔・理財局総務課長。朝日新聞の取材に対しては改ざんを否定していたが、野党議員の厳しい追及に泣きそうな声で「お答えできない」を連発した。気の毒なほど憔悴し切っていた。　2018/03/02、衆院第16控室

これは、田中龍作ジャーナル(http://tanakaryusaku.jp/)のウェブサイトさんに載っているものです。

気の毒なのはこの財務官僚だけではありません。有名なのは逃げ回っている佐川宣寿国税庁長官です。いまだ自宅にも帰れずホテル住まいだとか。
一方、国民の怒りの声は地に満ち溢れ、全国9か所の抗議集会やデモで「佐川を罷免しろ」とコールされています。

思い起こすと、官僚の仕事をまるで知らずにいました。全く関心がなかったので知りたいという欲求も起きなかったと言えます。ですが、最近になって前川喜平さんという文科省トップに居た男性を知ってから、官僚だって人の子の子で、庶民の側に立てるまっとうな官僚もいるんだと。当たり前のことですが、そんなことに気づいたところです。

二週間ほど前に、前川喜平さんと寺脇研さんの共著『これからの日本、これからの教育』を読み終えたところですが、当初はどうせ内容的にはつまらないだろうと期待していなかったのです。

ま、そうじゃなかったので取り上げているのですが、どの世界でも少数かもしれないが、尊敬できる人たちが頑張っているんだなと。それを知っただけで生きてきてよかったと思えたりするのです。すごく浅はかで単純好ぎるとはわかっているのですが…。

で、喜平さんのカッコいい名セリフを一つだけ転載させてもらいました。寺脇研さんが語っているところです。
「総務省の役人が中教審の委員に対して、義務教育費国庫負担金の廃止に賛成するように説得しはじめた時、前川さんがそれはおかしいと反論したら、去り際にその役人が「前川さん、そんなこと言ってると、クビが飛ぶよ」と捨て台詞を投げつけてきた。
それに対して前川さんは、「クビと引き換えに義務教育が守れるなら本望だ」とブログに書いていたね。名セリフだね」

ちなみに、前川さんのブログ「奇兵隊、前へ進め　その15」の最下部に載っています。
http://gimukyoikuhi.blog.so-net.ne.jp/2005-11-08-1