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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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『課長島耕作』は、講談社・コミックプラスにて「試し読み」できます。さて、(1)のSTEP2の12頁にあるシーンから取り上げます。
  
http://kc.kodansha.co.jp/content/top.php/1000000109

島課長は、社内の倉庫で、田代という名の若い女性社員にちょっとばかり手を貸します。すると、お礼という意味なのだろうか、ワイシャツの襟にキスをされてしまいます。

「あわわ なんてことしゃがる」と島さんは独白。迷惑しています。驚きつつもちょっと喜ぶという感じではありません。

しかし、その後、カラオケに誘われても断りません。さらにヒョンな成り行きからラブホテルにも直行してしまうのです。

なんという主体性の無さだろう。女性に対しては受け身の男になってしまうらしい。

しかし、田代という女性と性的関係を結びますが、大変な女だと気づき出してアタフタ。妻以外の女性とセックスしたことをうれしがることもなく、あまり興奮もしません。

浮気を楽しんでいるようにも見えません。また、相手の女性への思いはどうなっているのか何も書いてないのでわかりません。

試し読みはそこまでで、手元にある冊子では、その後すぐに田代さんは他の男と結婚します。

式に参加してほしいと頼まれ出席するが、それだけのことであっさりと二人の関係は終わってしまいます。セックスがしたかっただけで、田代さんへの思いはなさそうです。

田代さんも、結婚前に他の男とセックスしたかっただけで、島さんを追いかけることもありません。かなりドライな関係です。

次に、(2)のSTEP9では、島さんはニューヨークに海外赴任しています。既にアイリーンという女性とつきあっており、週1~2日くらいホテルで逢瀬を楽しんでいます。

アイリーンは、二股かけているようです。なぜか17頁ではボブという男性と3人でアイリーンの自宅で会食と相成りました。

島課長とボブは口ゲンカとなり、やがて殴り合いになりますが、アイリーンは腹を立てて自宅を出てしまいます。

二人の男性はケンカの後始末をしますが、やがて二人に友情らしきものが芽生えたようなムードです。

さて、837の3つのタイプにとって、男性は敵かライバルでしかありません。ライバルと仲良くなってしまうという発想はほとんど考えられないものです。

http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-1~/15-42.htm

場面が急展開しており、友情らしきものが芽生えたと読者に納得させられるシーンはありません。

しかも、一夜で友情が芽生えるなど、世界は肯定的と捉える男好きなタイプ2にしかあり得ない発想です。他のタイプには理解できにくいところです。

さて、「試し読み」にはありませんが、その後、島課長はアイリーンがボブとも関係を続けていることで、「嫉妬している」などと言います。

が、それに伴う行動は一つも起こしていません。嫉妬心はどこに行ったのでしょうか? 

女性への思いが何がしかあるようにもみえません。ちょっと気に入っているという程度なので、嫉妬心が湧かないのではと思ってしまう。

魅力的な女性とセックスできることを楽しんでいるのかもしれませんが、それよりは、女にもてる男性だとわかるように、弘兼さん、そこは抜かりなく描き込んでいます。

それゆえか、島課長は性技巧だけは抜群という設定になっています。というよりも、弘兼憲史さんの理想の女性とは、男の重荷にならず、男に何も求めない女のようです。

自分に都合のよい女とセックスしたいだけの男、それが島耕作です。作者もそうなのだろうか?

さらに調子いいことには、その他の女性との展開を見ても、自分の力になってくれる、自分を助けてくれる女ばかり登場します。

女性の存在が大きい気質(837)の男性であれば、女性への思いは強くなりがちで、女性に翻弄される恐れがあります。ドライな軽い関係になりにくい傾向があります。

http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/static/theory5.htm

つまり、弘兼さんのエニアタイプは、タイプ3というよりは、タイプ2の可能性のほうが高いと予想できるところです。

また、ストーリーそのものが、あまりにも調子がよいもので、「世界は肯定的」だと捉えている可能性があります。タイプ3は「世界は否定的」と捉える気質ですから、タイプ3の可能性は低いと言えそうです。     つづく

http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/static/theory1.htm

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