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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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自殺した中学2年の男子が残したノートから、苛められていたことを知りながら、担任や学校が何の手も打たなかったことが分かった、というニュースが入りました。

★「見殺しにしたも同然」「ダメ教師」 
岩手中2自殺事件で学校に怒りの声多数
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150708-00000001-jct-soci



 この学校には生徒と担任がほぼ毎日交換する「生活記録ノート」があり、そこに書かれていたことを、まず取り上げます。

今年5月以降のこと。生徒が「なぐられたり、けられたり、首しめられたり」と書き、担任は赤ペンで「それは大変、いつ?? 解決したの?」と返事を書いた。直後に生徒は、「解決していません」などと書いたが、担任の欄は空白で、二重丸がつけられていた。

その後、生徒が「もうつかれた。……。どうなるかわからない」と書いたが、担任からの記載はなかった。別の日に、生徒が「ここだけの話。(中略)氏(死)んでいいですか(たぶんさいきんおきるかな)」と自殺をほのめかした。

担任は「どうしたの? テストのことが心配? クラス? ××(この生徒の名前)の笑顔は私の元気の源です」などと応じていた。

★<岩手・中2自殺>校長「いじめ知らなかった」
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20150708k0000m040123000c.html
★いじめは毎日のように中2死亡、同級生が証言
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150707-OYT1T50126.html


死の6日前(6/29)、「ボクがいつ消えるかはわかりません。もう市(死)ぬ場所はきまってるんですけどね」
担任は「明日からの研修 たのしみましょうね」と翌日からの学校行事(合宿)に触れただけ。これが最後のSOSとなった。

男子生徒の父親(40)は、取材に応じ、ノートには4月下旬ごろから「死にたい」などの記述があったことを明らかにした。「先生から電話は1本もなかった。助けてほしいというメッセージだったのに」と涙を浮かべた。

また、多数の生徒がいじめを目撃しているが、「関わりたくない
ので距離を保っていた」と話した。

そして、7月5日、生徒は祖父に「買い物に行ってくる」と言って外出したまま、帰らぬ人になった。岩手県教育委員会には第三者委員会を設置して徹底的に真相解明するよう注文を付けた。

         ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

「先生が生徒を見殺しにした」と批難ゴウゴウのようです。それならば、亡くなった男子の両親も同級生たちも批難の対象になるべきだと、私は思う。

他人を批難する人たちは、自分ならば適切に対処できると思っている。だから批難できる。しかし、もしも、私がこの担任教師であったならば、的確に手を打つことができたかどうか。

確かなことではありませんが、気づかなかった恐れはあると思います。というか、過半数の人たち、あるいは、ほとんどの人たちが、気づかないでいることばかりだと強く訴えたいほどです。

講座などで、家族の悩みを話すことがよくあります。「あんな酷いことがあったのに、息子は平然としている」、「平気な顔しているので、悩んでいるとは思わなかった」等々。これは普通によくあることで珍しくもない。

たとえば、私自身もそのように見られていたことが、思い起こせば幾つもあります。7歳頃のことですが、腎臓を患っていたのに家族はずっと気づかないでいたらしい。また、十代の頃、自殺したいと思うほど思いつめていたのに、誰も気づかないままだった。

尤も、面白いことに、この二件については、結婚して実家の近くに住む20歳年上の姉(タイプ7w6)が、私の様子に気づいて、母親に知らせたので事なきを得たみたいです。周囲の人たちを細かく見ており、敏感なタイプ7にして可能なことではないかと考えています。

それでも、立ち直れないほどの大ショックを受けた時や、怒り心頭に達した時も、顔にはあまり出ないほうらしく、私の気持ちを汲み取れる人はさほどいませんでした。隠しているのでもなく、なぜ気づいてくれないか、と、
よく思っていました。口で強く訴えなくては伝わらないみたいです。

この男子は中2ですから、「死」という字は書けるはずなのに、「氏」とか「市」と書いている。どこかふざけているみたいに受け取られたかもしれない。たぶん「死」と書くことを避けていたのだ考えられます。

で、直接訴えても、大げさに騒いでいるだけと受け取られる。追い詰められた最中にいるのに、子どもというものは友だちとワイワイと騒ぐこともあり、そんなところを担任が見たとしたら…。

つまり、いかにも絶望的な様子をして、誰にもわかるような仕草で、必死な態度で表さない限り、他の人たちは気づかないのです。それくらいです。これまでの体験から得られたことは、ほとんどの人たちは「みな鈍感なのだ」と思わざるを得ません。

 この担任を擁護するわけではありませんが、他人を非難できるほど自分はうまくやれるのだろうか。あなたはどうなのかと…。過ちをするのが人間であり、過ちだと気づかないなど、しばしばある珍しくもない、普通によくある事です。

さらに、最近の教師は雑用その他が多くなり多忙な毎日を送っているようです。あ
る調査では,6割の先生が「子どもの訴えを十分に聴く余裕がない」とあります。

両親も収入が減って残業も多くなり、精神的な
余裕がない。子どもたちも同様で、関わりを持たないよう何事も慎まなければ精神的な安定を得られないほど、余裕のない生活をしているのではないか。

そして、教育委員会が真相を突き止められるものか! と、大方の人たちが不信感で一杯になるほど、イカレタ世の中になってきた…、それはどこからやって来たのか。そういうことを考えるべきなのに…。

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