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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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 ヒョンなことから、愛知県の東に位置する「東栄町」に出掛ける機会を得ました。我が家からは車で約2時間のところで、静岡県境の近くです。「花祭り」という国の無形文化財に指定されている祭で有名です。祭りは古来から男性だけで執り行われているものですが、近年、過疎化がすすんで祭りの継承と存続が危ぶまれており、これからは女性の参加も考えられると、祭りに関わる人たちは言う。

 ところで、最近は過疎の村というよりは、「限界集落」という表現が注目されています。長野大学の大野晃
教授が言い出したもので、「65歳以上の高齢者が集落人口の50%を越え、独居老人世帯が増加し、冠婚葬祭など集落の社会的共同生活の維持が困難な状況におかれている集落」のことです


 役場のHPによると東栄町の人口は2006年は4368名で、65歳以上は1939名。高齢者は約44%です。子どもが増える可能性は低いらしく、去年の3月に小学校が廃校になっています。

 さて、大きな屋敷で一人暮らしをする高齢者たちが増えており、この地区の中心部を散歩していても、人気(ひとけ)がなく、車と行き交うことも少なく、昼間からひっそりとしています。また、サルやイノシシが繁殖して田畑を荒らすので、高圧電線が張りめぐらされています。「昔はサルなどほとんど見なかったが、今は人間よりも、サルの数のほうが多くなったよ」と言う。
 
 東栄町は「限界集落」とは言えませんがそれが現実的な問題になっていると考えられます。ちなみに、インターネットで「小学校が廃校」と検索すると、167000件も出ましたまた、国土交通省によると、限界集落は全国の過疎指定地域の12・7%に当たる7873集落あるという。このうち、人が住まないので消滅状態となる恐れのあるのが、2650集落。10年以内に消える可能性があるのは422集落という。

 日本全国いたるところで過疎化と高齢化がすすみ、子どもの減少から廃校を余儀なくされています。地域の中心である小学校が無くなることは、村落の人々にかなりの精神的な痛手になっていると見受けられます。

 しかしながら、都心の荒廃というものもあります。東京都心でも小学校が廃校になっています。駅前のシャッター街はどこに行っても見られるものです。そして、心の荒廃という問題も増えています。

 私たちの社会が、いたるところでひずみ軋んでいて病みつつあるのでしょうか? 弱者を置き去りにし地方を切り捨てて、巨大企業だけが繁栄している‥‥。このひずみが、やがて「大地震」を引き起こすのではないかと考えると怖いものがあります。

 「国やぶれて山河あり」という杜甫の詩がありますが、現在では、次のように言えるのではないでしょうか。「故郷の山河やぶれて、巨大企業の国際競争力つき、一握りの資産家うるおう」  

 なお、「過疎ネット」というウェブサイトを見つけました。東栄町が載っています。
http://www.kaso-net.or.jp/map/aichi.htm

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