そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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随分と以前になると思いますが、「なにかお奨めの小説とか良い作品があったら教えてほしい」というメールを頂いていましたが、やっといいものを見つけました。

著作権の消滅した作家の作品が載っているサイトです。もう多くの人たちに知られているのでしょうね。

短編ですから、すぐに読めそうなものをご紹介したいと思います。お気に召していただければいいのですが…。


★坂口安吾『もう軍備は要らない』
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/45748_24336.html


一部のみ転載


「人に無理強いされた憲法だと云うが、拙者は戦争はいたしません。
というのはこの一条に限って全く世界一の憲法さ。

戦争はキ印かバカがするものにきまっているのだ。

四等国が超Aクラスの軍備をととのえて、目の玉だけギョロつかせて威張り返って睨めまわしているのも滑稽だが、四等国が四等国なみの軍備をととのえ、それで一人前の体裁がととのったつもりでいるのも、同じように滑稽である」




★原民喜 『夏の花』
http://www.aozora.gr.jp/cards/000293/files/1821_6672.html
広島での被ばく体験をもとに創作された作品です。
一部のみ転載

私は厠にゐたため一命を拾つた。
八月六日の朝、私は八時頃床を離れた。前の晩二回も空襲警報が出、何事もなかつたので、夜明前には服を全部脱いで、久振りに寝巻に着替へて睡つた。
それで、起き出した時もパンツ一つであつた。
妹はこの姿をみると、朝寝したことをぷつぷつ難じてゐたが、私は黙つて便所へ這入つた。

それから何秒後のことかはつきりしないが、突然、私の頭上に一撃が加へられ、眼の前に暗闇がすべり墜ちた」



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