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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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  設楽での映画会に行く途中、手打ちそば屋の旗がはためいているのが見えたので、昼食をと思い、入ってみました。店内は雑然として物が積み重なり、掃除したのはいつ頃なのかな? という感じです。

「ざるそば・1000円」と書いてあります。座布団も汚れていたんですが既に遅し。引き返すことができず、腰をおろして注文しました。しばらくすると、お膳に天プラ(レンコン・さつまいも・でも冷た~い!)と、もう一皿が乗っているではありませんか。

 燻製肉が一切れと、串に刺したコンニャクに味噌、
エシャレット1コ、枝豆3コに漬物少々です。お茶は客が自分で淹れられるように茶葉が急須に入っており、魔法瓶も備え付けてあります。支度だけは万全です。

 本物の生わさびと
鮫皮おろし器が添えられています。えっ、こんなに? という感じです。これで1000円ではどう考えても採算が合いません。30代くらいの男性が一人で切り盛りしている店のようです。

 
店のご主人に、「あの、これは‥‥」と最後まで言わないうちに、ご主人→「ひとりでやっているから、待たせてしまうので、そのあいだの口よごしにとおもってだしています」とのこと。

 わさびを残すと、「持ち帰ってください」とアルミ箔まで用意してくれます。そばは松本から取り寄せているので、ご主人が打っているのではありませんが、まあまあで、そんなに悪くはありません。でも、ザルでなく普通の扇型の深皿に盛っています。

「そば好きな人はうるさくて、ちょっと湯がく時間が多いだけで何か言われる。難しいんです」とノッソリとした口調。客から文句を言われるのがとても嫌みたいで、支度も万全にして必死に対処しているみたいなことを言います。

 山奥の一軒屋のそば屋です。普段、しゃべる相手がいないようです。よくあるのですが田舎ではテレビがつけっ放しです。ここもそうです。他に一人客がいましたが、その人は店主に話しかけず黙々と食べている。

 話しかけた私には饒舌になっていますが、勝手にしゃべり出す人ではないようです。顔相も体つきも話し方も、ある一つのタイプを指し示していました。4w5です。

 面白いことに、名古屋市東区でそば屋を経営するある男性も4w5で、顔つきもよく似ているんです。こちらの彼は、予約なしに行くと慌てます。断られることもあります。尤も、こちらの店内はとても清潔。本物の自前の手打ちで、盛り付け方もよく、器のセンスもいい。お気に入りのそば屋です。

 ところで、両者ともに支度が完璧で即応しにくいところは同じなんです‥。でも、商売下手な山奥のそば屋さん、ちょっとチラリ寂しそうな顔つきをする‥。

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