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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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 故国に二度と戻れず、また親戚も知人もいない他国にたった一人で嫁入りするのであれば、熱烈な恋愛をしたのかなと、あなたも予想しませんか? 

 でも、予想に反していたのです。花婿は親戚筋の人らしいので、「孝行息子だから、よい婿になるよ」みたいなことを花嫁は聴いていたかもしれません。

 
でも、どうも腑に落ちないので何か見つからないかと、この映画を紹介しているサイトを探してみました。がしかし、私のように疑問に感じているところが一つも見つかりません。おかしいですよね?? 

 研究者を自認(?)しているならば、疑問を見出すことは必須です。そして、納得できない場合はしつっこく食い下がるべきで、「執拗さ」ほど必要な資質はないと思っています。それで、本業そっちのけで調べまわって時間をとられてしまいました。


 さて、2008/10/02 AFPの報道が見つかりました。「ゴラン高原Ein Qiniyaで暮らしていたイスラム教ドルーズ(Druze)派の女性Arin Safadiさん(24)は925日、いとこのRabia Safadiさん(35)と結婚するため、停戦ライン上の国連軍の監視ポイントから、シリア側のクネイトラへ入った。花嫁はゴラン高原に残る実家の家族には二度と会えないだろうと親族たちは語った」

 報道からみると、この映画にはモデルがあるようで、会ったこともない男のところに嫁ぐ女性はいるみたいです。見知らぬ他国の、かつ全くの他人と結婚するのではなく、いとこ同士の結婚ですから、一族の結束を固めているようにみえます。

 また、この地にいる村人の宗派は、イスラムのシーア派の中の多数派イマーム派から分離して生まれた「ドゥルーズ派」だとあります。あまり聴かない宗派です。

 他の派とは違い、「ドゥルーズ派はコーランを用いず独自の聖典を持ち、メッカの方向を向いて礼拝しない。周囲からの異端視を避けるため、ドゥルーズ派の信徒は非信徒に対して信仰を隠している等々」←出典「ウィキペディア」

 そもそも民族とか一族、または、国民っていうものは、他民族とか他国から侵略されたり占領されると、結束が急に強くなるものではないでしょうか。敵を目前にすると仲間意識が急激に形成されるものです。

 (ちなみに、政治家はその道理をよく知っていて、国内問題で手を焼いている時は、国民の目を外に向かわせるようにしています)

 その上、周囲から異端視されている宗派に属しているならば、他の宗派の人間との結婚は許されざるものになりそうです。自由恋愛など考えられないのではないかと。

 つまり、
嫁が置かれている環境が、彼女をして、このような結婚を決意させたものではないか、というのが一応は私なりに納得できるものです。でも、これを読むあなたは納得できるでしょうか? 

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