横山やすしさんのエニアタイプ・その2

今回は横山やすし著の『親に一言、子に一言、世間に一言申します』(サンケ
イ出版)の記事から、やすしさんのエニアタイプを絞ろうと思います。やすしさんが
著したところは青字です。

・オレはいつも何かに追われているし、何かを追っている。仕事、家庭、女、モ
ーターボートレース。他人からみたらバカげていると思うだろうな。

・同じ遊ぶんでも、休憩気分で遊ぶんとちごて、めいち遊ばなアカン。女とも真
剣勝負で付き合っとる。そらせやで、オレの家族に対しても、その女に対しても、
きっちり責任とる道はとらなアカン。

・雨の日は他の車が遅く走るので腹が立つ。目の前にいる車はすべて抜きながら走っている…略…ただ、時間がないような気かするからだ。

・オレはホンマに競争狂や。最初はマラソンやって足で走っとった。次はボートで走っとる。飛行機で飛んでるのも、走っとるようなもんや。仕事でも忙しゅう走り回っとる。オレのやることは何もかも走っとる状態で競争ばっかりや。走ってへんと落ち着かんようになってしまう。

ここまで読まれて、あなたはどう思われたのでしょうか。やすしさんと同じ時代を生きた人であれば、やすしさんは芸達者で、ちょっと調子のいい、わがままで短気で、暴力的なところもある人だと見ていたのではないでしょうか。

世間を騒がせた人でもありますが、どこか憎めないってイメージが思い浮びますが、上記にあるように、これほどに自分を追い詰めていた人だとは、ここを読むまで知りませんでした。

★横山やすしhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%AA%E5%B1%B1%E3%82%84%E3%81%99%E3%81%97

タイプ4の私の友人は、「命がけで子育てした」とよく言い、仕事も手抜きすることなく、休む時間も惜しみ、一年365日仕事に従事しています。休日はありません。盆正月も働いています。

20年ほど前のことですが、この友人が私の家に子ども二人を連れて一泊したことがあります。ですが、結婚してからは他家に泊まることは一度も無く、子ども連れでどこかに遊び(東山動物園に行った)に出かけたことも、初めてのことだったとか。

このような暮らしをしている人は多くはないと思いますが、ゼロではありません。この友人はかなり真面目で、目いっぱい働かないと自分を認められないかのようで、本人もその自覚があるらしく納得しています。

タイプ1の男友だちにもいます。決して自分を甘やかさない人で、少し怠けるだけでも自己嫌悪に落ちてしまうみたいで自分を責めます。仕事はむろん手一杯引き受けて断れません。家事は妻と半々で、質素で清潔な暮らしぶりです。少しでも自分の時間が持てたら、読書したり学んだり、苦手も克服しようと努めており、自分を高めようと修道しているって感じです。

つまり、家庭や職場環境が追い詰めていたということもあるかもしれませんが、実は気質(タイプ)も要因の一つにあると考えられます。適当に手抜きすることさえできない人がいるのです。過労死する人で判定した人はタイプ4に多かったのですが、他のタイプ、他のタイプ、つまり、優等生気質のある防御タイプ(714)から探すところです。

防御タイプは、超真面目でミスを出さないよう必死になる、ミスすると死にそうなほど自分を追い詰めてしまうほどで、いわば完璧主義者になりやすい傾向があります。むろん、同じ防御タイプでも、これほど必死で真剣になる人たちばかりではありません。いい加減で怠け者な人もいるはずです。

ですが、やすしさんは遊ぶ時も必死で仕事にも必死で、亡くなられたのは51歳で、短命です。それを予感していたのか、一分も一秒も惜しんで、猛烈な勢いで駆け抜けた一生だったのではないでしょうか。つづく