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「父は激情家で、なぐる手が止まらないタイプで、うんざりしながらなぐられていた私は…中略…理不尽だと思っていた。でも、彼は私を愛しているんだ、きっと と、合理化しなければ私は生きて行けなかったんだと思う。私は愛情というものを食ったことがないけれど、愛憎という世界なら、誰にも負けないくらい知っている。それを書こう」 槇村さとる著「イマジン・ノート」より転載
そこで、『白のファルーカ』というマンガ作品がつくられたようです。ところで、タイプ2は「父親と男性に向くタイプ(261)」です。あまり使いたくないのですが、「ファザコンタイプ」です。
愛と憎しみが同時に押し寄せることがあります。とくに、暴力的で支配的な父親であれば、ファザコン度は深刻になります。
でも、父親からは何も押し付けられず、または放任されていたならば、ファザコン度は軽度になり、本人もそれと気づかないままということがあります。
父親と良い関係ならば、父親大好きになり理想の父にもなります。どちらにしても、父親に対する反応は、過剰というか過度になりやすいタイプが、この3つのタイプです。
ところで、殴られていたのに、「父は自分を愛していたんだと合理化できる」のですから、その場合、気質はきついほうに入れます。それは2にしか起こり得ないものです。6と1はなかなか合理化できないと考えられます。
なぜならば、怖がりゆえ父親に対する恐怖心が勝ってしまうのです。でも、恐怖心から沈黙して従いますから、暴力を再三にわたって受けることは少なくなります。尤も、心の中では軽蔑しているかもしれませんが。
この2つのタイプは、自分を愛していたなどと合理化することは不可能で、憎まれていた、疎まれていた、要らない子どもと思われていた、と受け取る可能性があります。いつもどんな場合でも、恐怖心というもののほうが大きく作用します。
しかし、タイプ2の娘のほうはさほどに怖がりでもなく攻撃的な気質ゆえ、反抗的になります。それで、生意気だということになり、暴力も受けやすくなります。これは父親だけでなく夫に対しても、このようになってしまう可能性があります。
DVがよく取り沙汰されていますが、きつい気質の女性のほうが、父親や夫など男性からの暴力を受けやすくなると考えられます。
怖いがりで臆病であれば、一切逆らうようなことはせず、逃げ出すことだけ考えているか辛抱しているでしょう。ですから、「臆病であることは暴力を受けにくい」になるでしょう。
なお、父親がどのような人なのかで、261の子どもでも、それぞれに違った対応をします。タイプ1でもタイプ6の子どもでも反抗的になることがあります。
父親が超わがままで暴力を振るうだけで、子どもへの理解が少しもないのであれば、子どものほうも憎しみが深まります。
そうなれば、その親子関係はさらに悪化して危険を孕んできます。このように、いろいろなケースが考えられます。従って、「父に向く」とは、わかりやすい現象ではあるが、実は判断するのは容易ではありません。
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