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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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055d4eec.jpg  春から夏にかけては、家庭菜園での作業が忙しくなります。また、山菜が採れる時期ですから、里山にもよく出掛けます。

 今年は家の近くでワラビ(写真右下)を見つけたので、しばしば採りに行きました。昨日も雨が小ぶりになった時にでかけています。

 菜園では、さやえんどう、グリーンピース(真ん中)、グリーンアスパラなど今が盛りです。そして、少し赤くなった苺を口にポイポイ入れつつ作業します。鳥やナメクジに取られない先にと食べるんです。


 今日は「柿の葉寿司」を作ろうと、庭に降りて大きな葉を選びました。きれいに洗って乾かしています(写真右上)。若葉を使うので、5月か6月頃しか作れないものです。

 山椒の木は引越しした時に植えたもので、春の新葉はいつもタケノコの味噌和えに使います。今日は実のほう(右の小さい粒)が採れました。乾燥させて、一年間調味料として使う予定です。ミルで砕くと香りがとてもいい。

 また、梅を頂いたので「梅味噌」を作ったところです(上のビン入り)。作り方は青梅とザラ目の砂糖と白味噌です。割合は1・1・1。ただただ一ヶ月くらい漬け込むだけで美味しい万能調味料になります。

 なお、近頃は野菜やキノコを干してから使う調理法を活用しています。写真はプチトマトと舞茸です。ザルに入れて乾燥させています。ほとんどの食材が乾燥させるだけで味が濃厚になり、うま味が増します。
 
 何も考えずにずっとこんなことばかりしていると心が落ち着いてきます。人間は古来より、一日中ずっと食べ物のことばかり考えて暮らしてきたのです。食材を自分の手で収穫したら充実感みたいなものが得られるように‥、
できているのではないでしょうか。

  女たちは近くで穀類か野菜を栽培しつつも、山菜採りにも出掛けて、多彩な食卓を用意します。男たちは野山をかけめぐって獲物を捕らえたり罠を仕掛けます。魚も釣って食卓を豊かにしてくれます。

 映画「水になった村」にもあるように、年寄りたちが山菜などを収穫して暮らしていますが、幸せそうでした。何十万年と続けてきた暮らしと、そこから得られる充実感は、私たちの体のDNAに書き込まれているように思われます。

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竜頭 万里子 (りゅうとう まりこ)
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