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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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「愛妻の死に饒舌な長門に疑問の声」などというタイトルのニュースが目に飛び込んできました。

ある芸能リポーター曰く。「視聴者は長門の南田への愛情は十分にわかっている。それに、こういう場合、人は言葉も出ないのが普通で、なぜあんなに冗舌で南田を見せたがっているのか、不思議に思い始めている人だっている。過ぎたるは……ですよ」

たぶん、このリポーターと長門裕之さんはエニアタイプが違うように思われます。エニアグラム類型を知ると、「普通」は一つではなく、「9つの普通がある」と講座などではよく紹介しています。

辛いときに、言葉が出ないと悩む人もいれば、言葉がツラツラと出てしまい、後からしゃべりすぎたと後悔する人もいます。いろいろです。

それは単に気質が違うだけであり、相手をよく理解できるようになれば、相手の言動に不審の目を向けることは、理解度が深まるほど減ると考えられます。

ところで、長門裕之さんのエニアタイプをタイプ7と判定しています。ウイングは未明です。7w8で8のウイングが中間くらいなのか、軽いほうか、またはウイング6が軽くあるのか、という辺りまで絞っています。でも、これ以上はまだ絞れません。

なお、タイプ7が長門さんのような状況に置かれたら、たいへんに興奮します。他のタイプも興奮すると思いますが、とりわけタイプ7は興奮しやすい気質です。そして、タイプ7の中には饒舌な人もいれば、無口な人もいます。

饒舌な人が興奮するとさらに饒舌になることがあり、無口な人はよりいっそう無口になることがあります。長門さんは前者だったようです。むろん、普段とは逆になってしまう人も、少ないが無いわけではありません。

また、タイプ7は目立ちたがりで、注目を浴びたがる気質でもあります。ですから、100人もの報道陣を前にしてフラッシュを浴びることは、基本的に不快ではないだろうと思います。

ただ、不快ではなくとも、妻の存在はとても大きいタイプです。その喪失感は「世界が終わった」くらいなものではないかと予想します。

また、タイプ7は優等生気質があり、記者たちに質問されると、その期待に答えて何か語らねばならないと、期待に沿えるような行動をついとってしまう傾向があります。

それで、しゃべりすぎたと強く後悔しているかもしれません。興奮するということは、自分でも思いがけないことを言ったりしたりするものです。日頃、用心深くて慎しみ深い人でも、興奮すると、それはどこかにふっ飛んでしまうのです。

たとえば、私が家族を亡くして、100人の報道陣に囲まれて、1秒に100くらいのフラッシュを浴びている中で、なにか質問されたら、どうなるのか、それは全く分かりません。

あまりのことに呆然自失して言葉が出ないほうになるか、饒舌になるのか、堂々としずきてしまうか、それともおびえるのか、逃げ出すのか、ちょっと微笑むのか(これは意外によくある)。あるいは、よくある一般的な対応ができて非難を受けない適切なことが言えるのか‥‥。

他の人の置かれている立場になって考えれば、少しは理解できるのではないでしょうか。妻を亡くして絶望の淵にいる人に対して、追い討ちかけるみたいなことは、気持ちよく聞けるものではありません。

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