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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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近頃は「近代化産業遺産」という言葉をあちこちで聞きます。また、各地でそれらの保全運動が活発になっています。

当地にも明治230年代に作られた鉄道があります。今年(2009)、経済産業省から「近代化産業遺産群続33」と認定されたところです。愛知県ではここだけです。

現在、廃線になっていますが、トンネルが14個もあります。約8キロ区間あり、そのうち1.5キロは私有地だったためか、半世紀もの間そのまま放置されていました。
   b5077cae.jpg

そのお陰というべきか、昔の姿が色濃く残っていて、明治にタイムスリップしたようなレトロな気分を少し味わえます。

トンネルは崩落しないで良好な状態で、廃線上には50600木あまりの樹木が生い茂っています。

それを2年前から保全しようと立ち上がった人々(愛岐トンネル群保存再生委員会)が、ナショナル・トラスト運動をはじめました。そうして、年2回、市民に解放されるようになったのです。

以下のホームページに、写真が多数あります。
http://www.geocities.co.jp/ag_tunnel/index.htm

この鉄道、29年に着工したようですが、開通まで20名の方が命を奪われています。渓流沿いの崖を切り開くので、難工事だったようです。ダイナマイトも使用していますが、トンネルのレンガも知多半島で造られたものを手押し車で運び、手作業で積み上げていたようです。

73de7524.jpgこの廃墟に、かつては蒸気機関車が走っていたのです。

勇壮な機関車が煙を吐いて走るのをみた明治の人たちは、新しい時代が来る! 世界に広がっていくっていう感じで、胸膨らましたのだろうと思うと、ちょっと羨ましいですね。  

写真は定光寺駅あたり。この線路上に現在は樹木が生い茂っています。写真には写っていないが急俊な崖の途中に線路が作られている。その下方は庄内川(土岐川)が流れています。後方に見えるトンネルが、上記の写真に該当します。     

cb2c1a07.jpgここは我が家から、車で35~40分くらいのところにあります。朝一番に出かけたので人ごみは避けられました。

また、当日はおいしい風を吸いこんで約5キロくらい歩けたので、とても気持ちのよい一日になりました。

写真は「三四五のもみじ」と名づけられている大木のもみじ。










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