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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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この二人が兄妹だと知ったのはごく最近のことです。でも、ずっと以前に、サトウハチロウのエニアタイプをタイプ7w8と判定しています。

二人の父親は佐藤紅緑で、母親違いの兄妹でした。佐藤紅緑は一時代前には著名な人で、少年たちからの人気は凄いものがあったみたいです。ちなみに、紅緑のエニアタイプを2w1と判定しています。

私も中学くらいの時に、父や兄が持っている本から紅緑の小説を読んだことがあります。あまり興味を感じなかったのですが、まさかハチロウさんの父親だとは驚きました。

この父親も「憤怒の人」と言われています。ハチロウも憤怒の人に入れられるほうなので、どうも、この一家はケンカ好きな人ばかりみたいです。それで愛子さんは『血脈』という小説を書いたようなのです。

ウィキペディアによると…、
(ハチロウの詩は)母親への想いなどをうたった叙情的な作風で知られ、2万にもおよぶ詩のうち3千が母の関する詩である反面、私生活は放蕩、奇行が多かった(佐藤愛子の小説『血脈』に詳しい。なお、『血脈』によると、ハチローは小学生時代から不良少年で、実母に対しても愛情らしきものは示したことはなく、作品に表現されている“母親への想い”はフィクションだという)」

タイプ7ならば、当然に実母への思いは強いばずです。2万にもおよぶ詩のうち3千が母の関する詩」であるならば、明らかにそうだと言えます。

妹は、兄のことを全く理解していなかったと考えられます。「作品に表現されている“母親への想い”はフィクションだ」とありますが、30くらいなら思いが強くなくとも書けるかもしれません。

でも、3千!なんですよ。数を聞いただけで、どれほど母への思いが強いかわかろうというもので、ちょっと、これを取り上げた人も鈍感なのかなと疑ってしまいます。

でも、でもです。実際にも、7w8の息子や娘たちは、母親への愛情をあからさまに出すような人たちではありません。

8のお父さん気質を併せ持っているため、甘えたりベタベタしたり、幼児のような振る舞い方はできません。たとえば、母親の姿が見えず寂しい時でも、母親が帰宅すると怒り出してしまうのです。


しかし、よく観察していれば、明らかに母親の姿ばかりみて、母親にしか関心がないかのように見えるはずです。それでも、こういうことって、普通に、一般的に、しばしばあるものです。愛子さんがとくに観察力のない人だとは言えません。

心の中にある自分の思いを出せる人と、そうでない人がいます。また、何が出せるのか、何が出せないのか違います。それがタイプの違いだと言えるくらいです。

たとえば、彼ら3人のタイプは怒りを出せるほうですが、他のタイプの人たちは怒りをなかなか出せないことが多いのですから…。

ちなみに、3千ですから…。溢れるほどの思いだったのだろうと。でも、母は逝っており、ずっと片思いのままで、どうにもならない自分の気持ちのはけ口が要ったのだろう、と思われる。

さて、母親への思いというものは、量的に多ければ明らかに、そこは関心の強いところだと言っても間違いにはなりません。そして、ハチロウさんは母親に自分の気持ちをうまく表現できなかったので、詩に綴ったのだと考えられます。

関連したことを以下のバックナンバーに掲載しています。お読み頂ければと思います。
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/active/page15/15-401~/15-403.htm



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