[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
2/3に、中勘助という作家が、夏目漱石のことを「可愛らしい顔だった」と書き残している文をご紹介しています。漱石の教え子だった勘助が著した「銀の匙さじ」という小説を10代の頃に読んでいます。
旧字とか旧仮名が多くて読みづらいもので、あまり記憶に残っていないのですが、何気なく再読してみたら、面白くて仕事も放りだして一気に読了してしまいました。
中勘助のエニアタイプは予想通りのタイプは2w1でした。ところで、勘助さんから見た漱石は、可愛らしく見えたようですが、他の人からはそのように見えなかったかもしれません。
ですが、タイプ2からは、タイプ4は可愛らしい人に見えることがあります。よく友だちになっていたり、親友になることも多いようです。
なぜならば、「お母さん・2」からは、「末っ子・4」は可愛らしく見えるのではないでしょうか。「長女・1」や「長男・7」よりも、そうなってしかるべきです。また、タイプ4の生徒ならば、タイプ4の教師・夏目漱石を可愛らしいと感じることはなかっただろうと…。
ところで、「銀の匙」は1913年(大正2年)に、朝日新聞に連載された小説です。夏目漱石が絶賛していたようです。延々と子どもの世界を描写しているだけなんですが、なんというか凄~い豊饒な世界で、圧倒されてしまいました。
彼は1885年(明治18年)生まれですが、自身の子どもの頃の遊びをそのまんま書き出したと考えられます。比べると、現代の子どもたちの世界は貧弱で薄っぺらで、情けないほど想像力が欠如していると考えざるを得ません。
この百年間で私たちが失ってしまったものが、どれほどのものだったのかと思い知らされます。ぜひともとお薦めしたい本です。以下の箇所は、そういうことなのか、驚きつつも妙に納得してしまい面白くも感じたので、少し転載しました。
なお、作者がタイプ2w1で短気ですから、癇癪もちの子どもたちがよく登場しよくケンカもします。でも、すぐにケロリとして尾を引きません。小学校の担任の先生も癇癪もちで、「カッとすると教鞭でぐらぐらするほど人の頭をぶったりした」とあります。
「それでも私は先生が大好きで…」などと主人公に言わしめています。「みんなの行儀が悪いので、れいの癇癪がおこって先生の顔が火の玉みたいになると、生徒たちは縮みあがって鳴りをしずめてしまう」
ところが「私は平気のへいざで笑いながらみているので、見回りに来た校長さんが面白そうにしている私に“先生が怖くないか”ときいた。“いいえ、ちぃっとも”と私は答えた」
「“なぜ怖くない” “先生だってやっぱり人間だと思うから” 二人(担任と校長)は顔を見合せて苦笑いしたきりなんともいわなかった」
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |