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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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「虫愛ずる姫」という平安時代の小説があります。小説とは言え、どうやらモデルがあるようなので実話が入っているのではないかと考えられます。

平安時代の一般女性のエニアタイプがわかるなんて、なんだかワクワクしてきますね。なお、以下のサイトに、虫めずる姫の現代語訳が載っています。
http://www.kt.rim.or.jp/~fjwrmsyk/ghibli/musi.htm


あらすじ→「ある大納言の姫は美しく気高いが、元服(成人式)を済ませたにもかかわらず、化粧せず、お歯黒を付けず、引眉(眉を抜く)せず、髪を耳にはさみ(普通はしない)、地味で個性的な服装をして、ひらがなではなく漢字を使う(女はひらがなを使った)、可憐なもの(蝶など)を好まず、虫好きな風変わりな姫君だった」

つまり、世の常識を無視する、女のたしなみを守らない超マイペースな姫君のようです。侍女たちが毛虫などを怖がって逃げ出すと、怒って叱りつけたというのです。これでは攻撃タイプと考えるしかありません。

両親が説得しても、この姫は理屈をこねて言い返し、男童に虫を集めさせて、名前をつけて楽しんでいます。また、世間の人たちから嫌な噂をされる、と忠告されても、「苦しからず」と返答します。

きつい姫ですね。この時代にこんな姫君がいたのかと思うと痛快です。きつい女など数え切れないほどいたはずだと思うんですが、記録に残ることがないのですから。

また、作者の想像で作られたものではないように思えます。なぜなら、エニアタイプはクッキリと浮かびあがるからです。

丸々と作者の想像したものだとすると、タイプというものは絞れません。たとえば、「シートン動物記」に出てくる動物たちは、タイプのわかるものが一つもありませんでした。

(2008年2月頃のブログで述べています。ブログ内の検索機能を利用して再読して頂けたらよいのですが)

気質(性格)というものはセットになっているもので整合性があります。それゆえタイプ判定が可能なんですから。創作した人物ならば、どこかちぐはぐで整合性がありません。

姫は攻撃タイプ(825)で、その中で可能性が高いのはタイプ2です。虫などに興味を持つとしたら、8と5はあまり考えられません。タイプ8は現実的社会的なことに関心が行くほうで、タイプ5はそれらの情報収集に関心が向く傾向がありますから。

もっともタイプ2だと判定したのではありません。1つのタイプに絞れないのは残念です。それでも十分に楽しめるものではないかと思います。

「美しく気高い姫」にしているところ、ある名家の御曹司が姫に興味を抱いた、という設定は
創作だろうと予想していますが。

なお、「蜂飼大臣」と称された太政大臣藤原宗輔とその娘がモデルであるとも言われているそうです。また、「風の谷のナウシカ」のナウシカはこの姫君から着想を得たものだと言う。

ところで、日本人は昆虫などに興味を持つ人たちが特別に多い民族みたいです。他の国は日本ほどではないと聞いていますが、それは平安の昔からあったような気がしてきました…。

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