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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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アイルランドの旅から帰って早くも4年以上経ちました。1ヶ月前、図書館の本棚にある「アラン島」というタイトルがふと目について手に取りますと…。

1953c886.jpgジョン・ミリントン・シングという青年が100年前に書いた紀行文でした。アイルランド人です。私が訪れたところも出ており、地名も馴染みのあるものだったので、面白く読め終えたんですが。

シングは詩人イエイツ(アイルランド人)にすすめられて、この島に赴いたとあります。シングは島人から、島に伝わる妖精譚などを聞かされます。やがて、それをもとに戯曲を作っています。

100年前のアラン島の人々の素朴というか原始的な生活ぶりがよくわかり、しかも、シングはこの島に惹かれていたこともよくわかるものでした。

ちなみに、シングはプロテスタントで島人はカトリックで、使う言語も違います。島人からみれば、異邦人みたいなものです。

ところで、シングのエニアタイプは、タイプ4ではないかと絞れる情報も入っていて、興味深く読むことができたのでした。そこら辺りを少しご紹介します。

イエイツが、シングのことを回想している文があるそうです。「彼には病的なゆううつ状態から救い出してくれる何かが必要だと感じて」、島行きを勧めたみたいです。

シングと交友関係があったある作家によれば、「シングは何かを尋ねられれば答えるが、自分のことは語らず、世間話もしない男だった」

他の人たちのシング評もあります。「彼は人生の傍観者だった・入ってきて、腰掛けて、見ているだけ、それが彼だ・全然しゃべらない、いつも聞き役だ・私は本当のシングってものがわからない等々」

しかし、フィドル(バイオリン)を弾いてアイリッシュ音楽を村人と楽しんでおり、なにやら得意の体操の技を披露したりしています。手品もできたみたいです。

また、ハサミをくるっとまわして、子どもみたいに喜んでいたとか、むっつりお茶目な人柄だ、という言い方もあります。

イエイツと知り合った頃は元気のないタイプ4で、アラン島で癒されて、ついには戯曲家として名を成したと考えられます。

65e8bfe8.jpgちなみに、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)もアイルランド人です。タイプ4と判定しています。ウイングはふたりともに5ではないかと思うのですが、判定できる情報は見つかっていません。

ところで、シングと八雲は年代的には同じ時代を生きています。なんと八雲も紀行文をよく書いています。新聞記者でしたからね。

日本の民話や伝説などを題材にした再話文学を著しています。「耳なし芳一」がよく知られています。ここも、シングと似ているところです。

そして、日本人からは八雲は外国人です。そして、シングも八雲もあちこち流浪しています。自分の居るべき場所が見つからなかったんでしょうか?

島根県の松江で過ごしており、民話の聞き取りの旅にもよく出かけています。どちらも都会好まず、田舎とかひなびたところを好んでいます。

八雲の妻・節子さんが、「思い出の記」を書き残していますが、「人づきあいをしたがらない・子どものように無邪気」とあります。

ついでながら、私の友人のタイプ4w5も紀行文を書いています。30年以上前に書かれたものですが、つい最近、読ませてもらったばかりです。



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