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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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「既遂(きすい)処罰の原則」って知っていますか? 簡単に言うならば、「まだやってない!」ってことなら罰することはできない、ということです。刑法の用語ですから、たぶん聞き慣れない言葉だと思います。たとえば、仲間二人である人物を殺すべく計画を立てたとします。

①共謀…犯行計画を立て、相談する。
②予備…凶器を購入して入手 
③未遂…計画を実行したがケガを負わす…減刑か免除
④既遂…殺害した…罰せられる

最期の④で処罰されることになります。が、「共謀罪」という法律があれば、この①の段階で処罰されることになります。
で、過去に共謀罪を新設しようと国会に提出されたことが3度もありましたが、廃案になっています。当然だと思います。被害が出て初めて処罰対象になるのが、「近代刑法の原則」だからです。

 当初は4年以上の懲役・禁錮刑が定められた676の犯罪を対象としていたが、それを277に減らして、政府は今国会に提出する方針とか。

が、どうも怪しい。共謀していると、どうして見つけられるのか。どこで見分けられるのか。たぶん、メールやSNSなどで市民はより一層監視されることになるだろう。

メールでちょっとした過激なことを書いたらマークされる。そのうえデモに参加する、君もどうかと書き込んだら、それだけで逮捕状が出るかもしれない。

すぐに釈放されても、その後は恐々として政府批判を慎むようになる。多くの人たちが口を閉じる。萎縮する。それに、逮捕されたというだけで家族に迷惑をかける。解雇されることもある。

ちょっと政府批判しただけで、「見せしめ逮捕」ってことにもなりかねない。基地反対運動のリーダー山城博冶さんが拘束されたのも、見せしめみたいなものだと考えられる。拘束は既に4か月にもなった。元東京高裁判事でさえも、長期勾留は説得力がないと言い切っている。

普通、逮捕されたら72時間と、その後の拘留20日(計23日)間しか、同一容疑での取り調べは許されないことになっている。が、それは守られていない。それどころか、法を破っている側の人間が罰せられることがない!! 私たちの国日本は、こんなおぞましい社会だったのか…、

アベ政権は、「共謀罪」ではなく、「テロ等準備罪」という名称に変えた。テロ撲滅のためには致し方ないと、この法案の内容をよく知らない人たちが賛同するだろう。「テロ等」とある「等」のところで適用範囲を広げられるようになっていることも知らないのだろう。

テロ対策としてならば、現にある刑法だけで十分なのに、なぜかアベ政権は、このとんでもない法案を成立させようと目論んでいる。国会で多数を占めているうちに強行採決する算段なのだ。

★沖縄の山城議長勾留 元高裁判事も疑問 「基地反対への弾圧」
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201702/CK2017021102000137.html
310日に閣議決定へ 「共謀罪」法案、政府調整
https://this.kiji.is/205245169300209669?c=395467418394624

 


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