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そこに、いつごろ創建されたのかわからない古い塔が、一面に生い茂った葦原に囲まれて立ち尽くしている。風が吹くと葦原がざわざわに唸りだす。なぜか、懐かしさに一杯になる、あの塔…。ずっと探し続けている。塔の秘密を解き明かすのは誰? 
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「自分がそこにいるんだけどいない感じというのは、ぼくは一番強く望むんですよ」とインタビューに答えているのは、つげ義春です。(ガロ705月、左右田本多 「マンガ批評家=つげ義春」)

「ねじ式」などの漫画がヒットしたつげ義春もタイプ4と判定しています。彼は「自分史」(中央公論)の中で「自分の存在する意味がつかめず、存在の不安に悩まされている」と書いています。

彼は崖っぷちに立っていると考えるならば、存在することそのものが不安になる、とわかるのではないでしょうか。それに、生きている意味がなくとも、存在の不安に悩まされることなどない人は、たくさんいますからね。

また、彼の作品には「無能の人」というタイトルの作品があります。河原で石を売る男の図はよく知られています。つげさん自身も石を売ったことがあるそうです。

彼の作風をみて、シュールだと言っている人がいるようですが、単に、「無能」を一枚の図にしたというだけのことでわかりやすいものです。しかし、他のタイプの人たちからは不可解なものになるのでしょうね。

前のブログで紹介していますが、サリンジャーさんも学校の教師たちから「不可解」に思われていたみたいですからね。不可解であっても意味が深そうにみえるので、タイプ4の作品の中には、芸術的だとか哲学的だなどと見られるものがあります。

ところで、「無能の人」を映画化した竹中直人もタイプ4と判定しています。無能どころか才能豊かな人に見えるのですが、どうしてよりにもよって、それを選んだのでしょうか。たぶん惹かれるものがあったからだと思うのですが…。

さて、「そこにいてもそこにいない」とは、別の言い方をするならば、現実感がなく、目が覚めてもまだ夢をみているような心理状態に陥っている」とも言えます。

映画「マトリックス」の中で主人公のネオも言っています。「目が覚めてもまだ夢をみているような状態」と。現実世界と仮想世界が入り乱れているとも言えます。

この映画のあらすじ→
今まで現実と思っていた世界がコンピュータの反乱によって作られた仮想現実であることを知らされたネオが、人類が養殖されている現実世界で、人口知能との戦いに巻き込まれていく…」

監督と脚本を担当しているのはウォシャウスキー兄弟です。二人をタイプ4なのかはまだ判定していません。でも濃厚に匂ってくるのです。いずれ詳しく調べたいと思っています。

この兄弟は、押井学(タイプ4と判定)の映画「攻殻機動隊」に影響を受けていたと語っています。(押井氏との対談も雑誌に掲載されている) その攻殻機動隊も、タイプ4の作品なのですから…、それに「攻殻」という造語も、なんとなくタイプ4が考えそうな…。

符丁が合いすぎています。同じタイプゆえに価値観が同じになりやすく、物事の捉え方も似てしまうのでしょう。でも、こういうことはよくあります。それで芋ヅル式に、9つのタイプを把握できるようになります。

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