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鶴見俊輔さんの生育歴を知って驚かない人はいないでしょう。母親は、明治28年(1895)生まれの下級武士の出で、質素で自分に厳しい生き方を当然のように息子に押し付ける人であったと言う。
「母親はくつろぐことのできない人で、そばにいるだけでピリピリして来た。いつ雷がおちるかと思って用意している、というふうだった(記憶している限りの幼い頃から)」
小学校に入る前に、朝早く起きて菓子を食べていると、「こういう恐ろしい子ができたのは自分(母)の責任だから、さしちがえて死ぬ」と。これを何度きいたかわからない、とある。
こんな母親への反発からなのか、「小学校にはいってから、近所の子と組んで本を万引きして、本屋に売って小遣いを稼いだ。家出、女性関係(10歳少しで歓楽街の女性と関係をもち)、自殺未遂、学校は三度ほうり出されて、中学2年でやめている。成績も平常点はビリに近いところにいつもいた」
そんな息子に悩み、天理教からキリスト教に宗旨替えした母親は、息子にも入信を迫るが、彼は従わない。
母親はおもいあまって精神病院に入れるが、母親がベッドのそばにつきっきりゆえ、彼の状態はよけいに悪くなり、入院は自殺未遂(見せかけの自殺でないことを証明するほどの量の睡眠薬を飲んで道路に倒れている)の処理を含めて3回にもおよぶ。
いやはや、息子の不良ぶりも破天荒ですが、母親のほうも大胆なことをしています。過激な気質だと考えざるを得ません。
「自分を独占されることが愛されることだとしたら、愛されることだけはこりごりだと、今はおぼえていない小さな時から確信もっていた。それは窒息しそうな体験だった」
ところで、鶴見俊輔も母親も同じ「タイプ2w1」と判定しています。タイプ2は「お母さん気質」で、しかも「男を強く意識するタイプ261」です。行動的で短気でもあり、ともにウイング1は重そうで、ピリピリタイプと考えられます。
タイプ2の母親は息子に思い入れが強くなる傾向があり、立派な人間に育てねばならないと、必死に躾けようとする傾向があります。
一方、息子も「お母さん気質」ですから、同僚にもなりますがライバル同士にもなります。幼くとも母親に素直に従うような息子ではありません。
ですから、母親が悲壮になるほど、息子のほうも引き下がらないので、深刻な戦いになってしまうのです。しかし、ここまで壮絶な母と息子の関係は見かけたことはありません。
なお、2w1同士であれば、顔をあわせばいつもと言うべきか、激しい応戦合戦を繰り広げている家庭ならば、しばしば見かけます。どちらもなかなか懲りず、どちらも引き下がらず、どちらもへたばらないのですから…。
鶴見さんは、「自分は悪人として生きるほかない、という気力によってかろうじて生き続けた」とまで言うのですが、そんな間柄なのに、「どんなに悩んでいた時でも、母が自分を愛していることに確信を持っていた」と言います。 (以上、みな鶴見俊輔集より抜粋)
息子が他のタイプならば、厳しく躾けようとする母親から「愛された確信する」ことはないと思われます。とくに、8374という母親の存在が大きいタイプにとっては、悪魔のような母親に見えるようなことかもしれません。
ところで、鶴見俊輔さんについて知りたい方は、以下に詳しく紹介されています。エピソードなどがお薦めです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B6%B4%E8%A6%8B%E4%BF%8A%E8%BC%94
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